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2021/2022シーズンの集計は令和4年第35週をもって終了しました。令和4年第36週以降の発生状況は「感染性胃腸炎の流行状況(2022/2023シーズン)」をご覧ください。
本疾患は例年12月から患者数が急増し、年末の急峻なピークと春の穏やかなピークの2峰性を示す傾向がありましたが、2019/2020シーズン以降は年末か春のどちらか一方にピークがみられる傾向があります。
2021/2022シーズンは県全体でみると12月上旬から報告数が増加したものの、目立ったピークがないまま推移しました。その後3月上旬まで報告数が多い状況が続きましたが、4月以降は報告数の増加がみられませんでした。県全体の累積定点当たり報告数は309.5人で、例年に比べ小さい発生規模でした(過去5シーズン平均:358.9人)。ピークは第4週(1月下旬)の定点当たり報告数10.4人で、6シーズンで最も低いピークでした(過去5シーズンのピーク:10.8~24.6)。
また、保健所別の累積定点当たり報告数は、西条475.3人、松山市395.7人、四国中央253.3人、宇和島248.3人、八幡浜227.0人、中予180.3人、今治172.6人でした。12~3月には県内全域で報告数が増加したほか、四国中央保健所では6月に、西条、松山市保健所では5月~7月にも報告数の増加がみられました。
病原体は12~4月にノロウイルス、3月にサポウイルス、4~6月にカンピロバクター、7月に下痢原性大腸菌が検出されました。
*第33週はお盆による医療機関の休診日を含んでいます。
県内の感染性胃腸炎の定点当たり報告数は、第34週2.2人から第35週3.2人と増加しました。地域別にみると、四国中央保健所、西条保健所、松山市保健所はほかの保健所に比べて多い状況です。
また、第35週には腸管出血性大腸菌感染症も発生しています。
引き続き細菌の増えやすい高温多湿の気象条件が続くため、次のポイントに注意し感染予防に努めましょう。
区分 | 愛媛県 | 保健所別(各保健所の管轄市町) | |||||||
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四国中央 | 西条 | 今治 | 松山市 | 中予 | 八幡浜 | 宇和島 | |||
定点当たり患者報告数 |
35週 |
3.2人 |
4.3人 |
8.3人 |
0.2人 |
4.2人 |
|
1.5人 |
1.0人 |
34週 |
2.2人 |
2.0人 |
6.3人 |
0.4人 |
2.0人 |
1.0人 |
1.5人 |
1.3人 |
|
33週 |
2.1人 |
2.0人 |
4.0人 |
0.2人 |
2.3人 |
2.0人 |
1.3人 |
1.8人 |
報告がない場合は空欄となっています。
新たに検出された病原体はありません。
感染性胃腸炎に関連する病原体は、通常、冬期は主にノロウイルス、サポウイルス、ロタウイルス等のウイルス性のものが中心で、夏期は細菌性を原因としたものが主となります。
上の図は、2017年以降の県内における感染性胃腸炎の定点当たり患者報告数(折れ線グラフ)および検出ウイルス・細菌(棒グラフ)の推移を示しています。
患者は冬期に集中しており、年末年始を境に2峰性のピークを示しています。検出病原体のほとんどはウイルス性であり、晩秋から年末にかけてみられる第1の流行時期にはノロウイルスが、1月から4月にかけてはロタウイルスが多く検出され、2つのピークがそれぞれ別のウイルスによるものであることがわかります。一方、夏期はウイルス性病原体の検出数が減少し、カンピロバクターや下痢原性大腸菌などの細菌性病原体の検出数が増加しています。