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感染性胃腸炎の流行状況(2022/2023シーズン)

ページID:0006771 更新日:2024年3月15日 印刷ページ表示

 2023年第35週をもって2022/2023シーズンは終了し、2023年第36週からは新シーズンとして集計します。新シーズンの発生状況は「感染性胃腸炎の流行状況(2023/2024シーズン)」をご覧ください。

2022/2023シーズンの動向(令和4年第36週から令和5年第35週)​

本疾患は新型コロナウイルス感染症流行前には、例年12月から患者数が急増し、年末の急峻なピークと春の穏やかなピークの2峰性を示す傾向がありました。

2022/2023シーズンは県全体でみると、新型コロナウイルス感染症流行前の例年と比べて少し遅く、第1週(1月上旬)から報告数が増加し始め、3月下旬まで報告数が多い状況が続きました。その後、第14週(4月上旬)から再び報告数が増加しましたが、例年に比べると低いレベルで推移しました。

県全体の累積定点当たり報告数は330.99人で、例年と同程度の発生規模でした(過去5シーズン平均:329.36人)。ピークは第7週(2月中旬)の定点当たり報告数17.54人で、6シーズンで最も高いピークでした(過去5シーズンのピーク:10.35~14.86)。

また、保健所別の累積定点当たり報告数は、西条保健所494.00人、松山市保健所402.73人、四国中央保健所314.33人、八幡浜保健所279.25人、宇和島保健所276.75人、今治保健所188.80人、中予保健所184.00人で、1~3月、4~7月に県内全域で報告数が増加しました。

病原体は1月及び2月にノロウイルスが2例、2月にサポウイルス、5月にカンピロバクター、7月にサルモネラ属菌が各1例検出されました。

感染性胃腸炎の患者発生状況 2023年第35週(8月28日から9月3日)

県内の感染性胃腸炎の定点当たり報告数は、第34週2.78人から第35週4.00人と増加しました。地域別にみると四国中央保健所、今治保健所、松山市保健所、八幡浜保健所で増加しています。

9月4日には愛媛県及び松山市から細菌性食中毒注意報が発令されています。いましばらく細菌が増えやすい高温多湿の気象条件が続きますので、次のポイントに注意し感染予防に努めましょう。

感染性胃腸炎 定点当たり報告数の推移
区分 愛媛県 保健所別(各保健所の管轄市町
四国中央 西条 今治 松山市 中予 八幡浜 宇和島

定点当たり患者報告数

35週

4.00人 4.67人 5.67人 2.00人 4.73人 2.75人 4.50人 2.25人

34週

2.78人 2.00人 5.50人 1.00人 2.55人 2.50人 3.00人 2.25人

33週

2.92人 2.67人 5.67人 0.20人 3.36人 0.75人

3.50人

2.75人

報告がない場合は空欄となっています。

県内週別発生動向(過去5シーズン)

県内保健所別発生動向

各保健所の管轄市町

図-県内年齢区分別発生動向

図-全国週別発生動向

検出病原体 -令和5年9月5日現在-

 新たに検出された病原体はありません。

感染性胃腸炎関連ウイルスの月別検出数の推移

ウイルス月別検出推移

感染性胃腸炎関連細菌の月別検出数の推移

最近月別検出数の推移

感染性胃腸炎に関連する病原体は、通常、冬期は主にノロウイルス、サポウイルス、ロタウイルス等のウイルス性のものが中心で、夏期は細菌性を原因としたものが主となります。

上の図は、2018年以降の県内における感染性胃腸炎の定点当たり患者報告数(折れ線グラフ)および検出ウイルス・細菌(棒グラフ)の推移を示しています。

冬期に検出される病原体のほとんどはウイルス性であり、2018年の推移をみると晩秋から年末にかけてみられる第1の流行時期にはノロウイルスが、1月から4月にかけてはロタウイルスが多く検出され、2つのピークがそれぞれ別のウイルスによるものであることがわかります。一方、夏期はウイルス性病原体の検出数が減少し、カンピロバクターや下痢原性大腸菌などの細菌性病原体の検出数が増加しています。

参考

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