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感染性胃腸炎は、細菌、ウイルスなどの感染性病原体による嘔吐、下痢を主症状とした感染症の総称です。
夏の時期は、腸炎ビブリオ、病原性大腸菌、キャンピロバクターなどの細菌が原因となっていることが多く、また、秋から冬の時期は、ノロウイルス、ロタウイルスなどのウイルスが主原因となって流行し、ピークは12月頃です。
感染性胃腸炎の定点当たり報告数は、第34週4.9人、第35週4.6人とほぼ横ばいですが、地域別にみると西条保健所と松山市保健所では比較的多い状態です。
外出後や調理・食事の前、トイレの後は液体せっけんを使ってしっかりと手を洗い、患者の嘔吐物やふん便を処理する際には使い捨ての手袋とマスクを着用するなど、感染予防に心がけましょう。
区分 | 愛媛県 | 保健所別(各保健所の管轄市町) | |||||||
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四国中央 | 西条 | 今治 | 松山市 | 中予 | 八幡浜 | 宇和島 | |||
定点当たり患者報告数 |
35週 |
4.6人 |
2.3人 |
6.8人 |
2.6人 |
8.1人 |
2.0人 |
2.5人 |
0.8人 |
34週 |
4.9人 |
4.0人 |
7.7人 |
3.0人 |
7.4人 |
4.0人 |
2.0人 |
0.8人 |
|
33週 |
4.9人 |
3.7人 |
9.8人 |
1.4人 |
5.2人 |
3.5人 |
3.3人 |
4.8人 |
第32週に松山市で採取された感染性胃腸炎患者検体からノロウイルスが4例(GI:3例、GII:1例)、アストロウイルスが2例検出されています。
感染性胃腸炎に関連する病原体は、通常、冬期は主にノロウイルス、サポウイルス、ロタウイルス等のウイルス性のものが中心で、夏期は細菌性を原因としたものが主となります。
上の図は、2010年以降の県内における感染性胃腸炎の定点当たり患者報告数(折れ線グラフ)および検出ウイルス・細菌(棒グラフ)の推移を示しています。
患者は冬期に集中しており、年末年始を境に2峰性のピークを示しています。検出病原体のほとんどはウイルス性であり、晩秋から年末にかけてみられる第1の流行時期にはノロウイルスが、1月から4月にかけてはロタウイルスが多く検出され、2つのピークがそれぞれ別のウイルスによるものであることがわかります。一方、夏期はウイルス性病原体の検出数が減少し、カンピロバクターや下痢原性大腸菌などの細菌性病原体の検出数が増加しています。