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*例年:新型コロナウイルス感染症流行前5シーズン(2015/2016~2019/2020)を指します。
例年は11月から3月にかけてインフルエンザが流行しましたが、2020/2021シーズン、2021/2022シーズンはシーズンを通じて流行がみられませんでした。
2022/2023シーズンは県全体でみると、第52週に流行開始の目安である定点当たり報告1.0人を超え、例年に比べて明確なピークを示すことなく低いレベルで推移しました。第17週(4月下旬)に一度定点当たり報告数1.0人を下回ったものの、第18週には再度増加に転じシーズン終了まで流行が収束することなく報告が続きました。
県全体の累積定点当たり報告数は168.31人で、例年に比べ小さい発生規模でした(平均:309.86人)。ピークは第2週(1月中旬)の定点当たり報告数10.25人で、6シーズンで最も低いピークでした(例年のピーク:23.54~56.87人)。
保健所別にみるとほぼ同時期にすべての保健所で報告数が増加し始め、四国中央保健所、今治保健所、宇和島保健所では第52週に、それ以外の保健所では第1週に流行が開始しました。西条保健所、今治保健所、松山市保健所、中予保健所では1~4月と5~8月に流行がみられたのに対し、四国中央保健所は1~4月は流行がみられたものの5~8月は散発的な発生でした。八幡浜保健所、宇和島保健所は1~4月、5~8月ともに他の保健所に比べて小さな流行でした。
累積定点当たり報告数は西条保健所が323.80人と最も多く、次いで松山市保健所180.82人、今治保健所173.13人、中予保健所154.14人、四国中央保健所120.60人、八幡浜保健所68.71人、宇和島保健所58.14人でした。
年齢区分別累積報告数は5~9歳が3890人と最も多く、次いで10~14歳2151人、0~4歳1910人、15~19歳680人、30歳代494人、20歳代413人、40歳代364人、60歳以上204人、50歳代161人の順でした。例年と同じく小児を中心に流行がみられましたが、例年に比べ5~9歳、10~14歳、15~19歳が占める割合が増加しました。
インフルエンザ迅速検査の結果ではウイルス型別が判明した症例のうち99.0 %がA型でした。また、検体から検出されたウイルスの型別は97.0 %がインフルエンザウイルスAH3型でした(インフルエンザウイルス検出状況(2022/2023シーズン)参照)。
インフルエンザの定点当たり報告数は第34週1.67人から第35週3.03人と増加しました。県内全域で増加しており、西条保健所、今治保健所は他保健所に比べ多い状況です。
迅速検査の結果では、ウイルス型別が判明した症例のうち96.2%がA 型でした。
夏休みが終わり学校等が再開されたことで、集団生活を通じて感染が広がる恐れがありますので、場面に応じたマスクの着用や咳エチケット、液体せっけんと流水による手洗い、30分に1回程度の定期的な換気といった感染予防対策を心掛けましょう。
厚生労働省ホームページ「令和4年度インフルエンザQ&A」へのリンク)<外部リンク>
愛媛県 | 保健所(各保健所の管轄市町) | ||||||||
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四国中央 | 西条 | 今治 | 松山市 | 中予 | 八幡浜 | 宇和島 | |||
定点当たり報告数 | 35週 | 3.03人 | 0.80人 | 5.20人 | 6.50人 | 1.94人 | 2.00人 | 0.43人 | 3.86人 |
34週 | 1.67人 | 0.20人 | 2.60人 | 3.50人 | 1.53人 | 1.00人 | 2.00人 | ||
33週 | 2.25人 | 0.60人 | 4.30人 | 1.88人 | 3.24人 | 1.00人 | 0.43人 | 1.57人 | |
定点数 | 61 | 5 | 10 | 8 | 17 | 7 | 7 | 7 |
*報告がない場合は空欄となっています。
第35週の保健所別迅速検査結果(A、B型別) 2022年第36週以降の保健所別迅速検査結果
全国の最新の発生状況は、国立感染症研究所 感染症情報センターホームページ「インフルエンザ流行レベルマップ」をご参照ください。