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「子ども手当の支給に関する法律案」の撤回を求める意見書
第316回(平成22年2月)定例会
提出議案【議員提出の部】
「子ども手当の支給に関する法律案」の撤回を求める意見書
本国会において「平成22年度における子ども手当の支給に関する法律案」が審議入りし、政府は、次代の社会を担う子どもの健やかな育ちを支援するためとして、同法案成立を目指している。
子ども手当の平成22年度における支給は、中学卒業までの子どもを対象に一律13,000円を全額国費で支給するとして、民主党がマニフェストに盛り込んだものであるが、同法案による子ども手当の仕組みは、従来の児童手当の支給対象を中学卒業まで広げ、所得制限を撤廃しただけのもので、前政権時に4度の拡充を行ってきた児童手当制度の延長線上でしかなく、従来の児童手当による地方や事業主負担の仕組みを残したままとなっている。
しかも、子ども手当の代替財源として所得税などの扶養控除を廃止することとしており、実質的に子育て世帯が受ける恩恵は微々たるものであり、子どもがいない世代では一方的な増税になるなど、単年度限りの暫定措置といえども、その制度には不備な点が多いと言わざるを得ない。
よって、国におかれては、子ども手当の支給に関する法律案を撤回されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月19日
愛媛県議会
<提出先>
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、厚生労働大臣、内閣官房長官、国家戦略担当