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漁港・漁場・漁村の整備促進を求める意見書
第316回(平成22年2月)定例会
提出議案【議員提出の部】
漁港・漁場・漁村の整備促進を求める意見書
本県は、南予のリアス式海岸の好漁場を活かし、マダイ・ハマチを主体とする魚類や真珠などの海面養殖業が発展し、全国1位の生産額を誇る一方、瀬戸内海や宇和海では多様な漁船漁場が展開され、全国第9位の生産額を上げる全国屈指の水産県の地位にある。
しかしながら、魚価が低迷する中で、飼料や燃油等の高止まりが経営を圧迫し、また、漁船漁場では水産資源が減少するなど、漁家経営は非常に厳しく、就業者の減少と高齢化の進行が漁村の活力低下を招いている。
こうした状況の下、持続的な漁業生産を可能とし、次代を担う漁業後継者を確保・育成するためには、安全で効率的な漁業活動のための漁港整備、水産資源の回復・増大に向けた漁場の整備、快適な漁村環境の整備などが不可欠であるにもかかわらず、国の平成22年度予算では漁港整備関連予算が大幅に減額され、新たに、漁港・漁場・漁村整備を含む農山漁村地域整備交付金が創設されたものの、総事業費は前年度を大きく下回り、また、全体的な枠組みは依然として不透明であるため、地域の漁港・漁場の整備が遅れ、漁村の活力が失われかねない。
よって、国におかれては、水産業が直面する課題に的確に対処し、地域の創意工夫が生かされる真に必要な漁港・漁場・漁村の整備を着実に推進するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年3月19日
愛媛県議会
<提出先>
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、農林水産大臣、国家戦略担当