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RSウイルス感染症の流行状況(2023/2024シーズン)

ページID:0006813 更新日:2024年6月21日 印刷ページ表示

RSウイルス感染症は、主に2歳以下の乳幼児を中心に流行する呼吸器感染症です。以前は冬季に報告数のピークがみられ夏季は報告数が少ない状況が続いていましたが、2011/2012シーズン以降は7月頃から増加傾向がみられていました。
2020/2021シーズンは一年を通じて流行せず、2021/2022シーズンは新型コロナウイルス感染症流行前に比べて早く6月中旬から流行が始まり、2003年の報告開始以来最大の流行となりました。2022/2023シーズンは6月から報告数が増加し7月にピークを迎えた後、12月まで報告が続きました。1月上旬には一旦減少したものの、1月下旬からは今治保健所で報告数が多い状況が続き、5月下旬には県内全域で増加傾向となりました。

2023/2024シーズンの動向 2023年第23週から2024年第22週(2023年6月5日から2024年6月2日)

前シーズン(2022/2023シーズン)は7月下旬にピークを迎えたものの、12月まで報告が続きました。1月下旬には一旦減少しましたが、第15週(4月中旬)から再び報告数が増加し始め、2023/2024シーズンに移行しました。

2023/2024シーズンは過去5シーズンで最も早く報告数が増加し始め、5月下旬から6月上旬にかけて急増しましたが、明確なピークを示すことなく7月下旬まで高いレベルで推移しました。定点当たり報告数の最高値は、第26週(6月下旬)の6.51人でした。

県全体の累積定点あたり報告数は73.43人で、例年と同程度の発生規模でした(過去5シーズン平均:54.08人)。

保健所別の累積定点当たり報告数は、今治保健所が118.60人と最も多く、次いで西条保健所84.33人、中予保健所84.00人、宇和島保健所70.75人、松山市保健所65.36人、八幡浜保健所46.50人、四国中央保健所31.33人の順でした。

2023年1月下旬から今治保健所で報告数が多い状況が続き、5月上旬には県内全域の保健所で報告数が増加し始めました。9月下旬には全ての保健所で一旦減少したものの、2月中旬から中予保健所、松山市保健所、今治保健所、宇和島保健所、西条保健所の順に報告がみられ始め、5月中旬には県内全域で報告数が増加し始めました。

年齢別みると2021/2022シーズン、2022/2023シーズンと同様に、新型コロナウイルス感染症流行前の過去5シーズン(2015/2016~2019/2020シーズン。以下「平年」という。)に比べて、1歳以下の患者が占める割合が51.5%と少なく(平年:61.3~66.3%(平均62.8%))、2~5歳の患者が47.7%と多くを占めました(平年:32.0~37.4%(平均35.7%))。

県内 週別発生動向(過去5シーズンとの比較)の画像

県内 保健所別発生動向(2023年6月以降)の画像

県内 年齢区分別発生動向(2023年6月以降)の画像

(参考)全国週別発生動向(過去5シーズンとの比較)の画像

RSウイルス感染症とは

病原体

 RSウイルスの感染によって発生する呼吸器感染症です。

症状等

 発熱や鼻水、咳などの上気道炎症状が2、3日続いた後、肺炎症状を引き起こして重症化する場合があります。潜伏期間は4、5日であり、その後発症して1週間から10日程度症状が続きます。

 生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児がRSウイルスに少なくとも1度は感染し、その後再感染する場合もあります。新生児、乳幼児や免疫の弱った方が重症化しやすく、年長児や成人では重症化することはあまりありませんが、感染源となるので注意が必要です。

感染経路

 原因ウイルスが鼻やのどの分泌物に排出され、それらが付着した手指や物(ドアノブ、手すり、おもちゃなど)を介して感染する接触感染や、咳やくしゃみなどによる飛沫感染が中心です。

予防方法

 接触感染を防ぐため、外出後や食事の前など、液体せっけんを使用したこまめな手洗いを励行しましょう。年長児や成人は、感染しても症状が軽いため、知らないうちに乳幼児への感染源となっている場合があります。特に乳幼児がいるご家庭や、保育園などの集団生活では、手洗い、咳エチケットなどを励行してください。また、ドアノブ、手すり、おもちゃなど、手が触れる場所の消毒(アルコール消毒など)も有効です。


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