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医療に係る消費税問題の抜本的解決を求める意見書
第346回(平成28年2月)定例会
提出議案【議員提出の部】
医療に係る消費税問題の抜本的解決を求める意見書
今日、我が国の医療は、すべての国民が公的医療保険に加入する国民皆保険制度と医療機関の連携の下で地域ごとに必要とされる医療を適切に提供していく医療提供体制により支えられているところである。
しかしながら、その一翼を担う各地域の医療機関等には、消費税導入時以来、仕入れに係る消費税額のうち、社会保険診療に対応する部分は、仕入税額控除が適用されない「控除対象外消費税」問題により、大きな負担が生じているが、これまでに、この問題の抜本的な解決は図られていないことから、地域の医療提供体制は、医療機関等の自助努力により維持・確保されているのが実態である。
さらに、このまま消費税率が引き上げられれば、医療機関等の負担は更に増大し、社会保障の充実・安定化を目的とする消費税率引上げにより、却って、地域の医療提供体制の崩壊がもたらされるという結果になりかねない。
もとより、国民の安心安全確保のため、今後とも持続可能な医療制度を維持確立していくことは、国の負うべき重要な責務である。
よって、国においては、国民が健康で安心して生活を営むための重要な基盤となる地域の医療提供体制を維持するため、医療機関等の負担超過を生じさせている控除対象外消費税問題について、早急に、医療関係者等の意見を十分に踏まえた上で、抜本的な解決を図るよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成28年3月18日
愛媛県議会
提出先
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
厚生労働大臣
内閣官房長官