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地球温暖化の防止等に向けた適切な取組を求める意見書
第346回(平成28年2月)定例会
提出議案【議員提出の部】
地球温暖化の防止等に向けた適切な取組を求める意見書
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、世界の平均気温は1880年から2012年までに0.85度上昇しており、このままのペースで温室効果ガスの排出が続けば、今世紀末には気温上昇は最高で4度を超えるとの予測もあり、温暖化による気候変動の影響として、地球上各地での干ばつや熱波、海水面の上昇に伴う洪水や高潮、高温による農作物の品質低下や収穫量減少などが懸念されている。
このような中、昨年12月、パリで196カ国・地域が参加して開催された第21回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)において、気候変動への世界的な対応に関する新たな枠組である「パリ協定」が採択された。
この協定は、CO2大量排出国の中国、米国、インドも加わり、南極の氷床融解など後戻りできない環境変化を防ぐため、地球の平均気温の上昇を産業革命前に比べ2度未満に抑えることを目標としつつ、1.5度に抑える努力を追求すると掲げており、先進国と途上国の壁を越えて共通の厳しい課題に向かおうと決意した意義は大きく、各国では今後、具体的な対策の実行に移る必要がある。
政府は、昨年12月22日の「地球温暖化対策推進本部」において、目標の達成に向けて「地球温暖化対策計画」の早期策定を表明し、その案がまとめられたところであるが、今後、この計画に盛り込まれる具体的な対策を着実に実行し、温室効果ガスの排出削減に取り組んでいく必要がある。
よって、国においては、「パリ協定」の目標実現に向けて、次の事項に全力で取り組むよう要望する。
記
- 省エネ対策はもとより、再生可能エネルギーの導入拡大、CO2排出抑制に繋がる様々な技術開発や国民運動の強化、気候変動への適応など必要な対策を着実に実行すること。
- 森林整備や木材利用などの森林吸収源対策は、地球温暖化対策の重要な柱であるので、その財源の充実・強化のための制度を速やかに構築すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成28年3月18日
愛媛県議会
提出先
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
文部科学大臣
農林水産大臣
経済産業大臣
環境大臣
内閣官房長官