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地域の実態を反映した地方交付税算定の見直しを求める意見書
第339回(平成26年12月)定例会
提出議案【議員提出の部】
地域の実態を反映した地方交付税算定の見直しを求める意見書
いわゆる「平成の大合併」により合併した市町村は、普通交付税の算定の特例となる「合併算定替」の措置等により、極めて厳しい財政状況の中、住民サービスを何とか維持しながら住民と共に独自のまちづくりを進めているが、「合併算定替」の措置は、合併後10年間の特例期間の後、5年間の経過措置で段階的に減額されることになっている。本県では、市町村数が70から20に減少し、平成27年度には合併した市町のほとんどで10年間の特例期間を終了することとなる。
合併市町では、これまで職員数の削減や公共施設の統廃合等行政改革に取り組んできたが、その一方で広域化・多極化が進み、周辺部となった旧市町村地域では、人口の急激な減少や限界集落の増加など、地域の疲弊が極めて深刻な状況に直面している。こうした厳しい状況において、大型化し頻発する自然災害に係る防災減災対策及びそのための支所・消防機能の確保、幼稚園・保育所などの子育て環境及び高齢者保健福祉の確保、地域コミュニティの維持、人口減少対策並びに離島特有の対策など、合併しても削減できない経費及び合併に伴い新たに発生した経費として多額の財政需要が存在している。
このような中、国では平成26年度以降5年間程度で普通交付税の算定方法を見直す方針が示され、平成26年度には支所に要する経費の交付税算定が見直されたところであるが、引き続き地方自治体の財政需要に対応した交付税総額を確保するとともに、市町が経過措置終了後も住民サービスを維持し、地域を守り、地方創生に向けたまちづくりを力強く推進できるよう、次の事項について、強く要望する。
記
広域化・多極化した市町の新たな財政需要や合併しても削減できない経費等については、支所に要する経費以外未だ具体的な見直し内容が示されていないことから、交付税額と決算額がかい離している現状を踏まえ、喫緊の課題である地域社会の維持・活性化のための対策を講じるため、地方交付税の算定方法については、市町の実態を適切に反映した見直しとすること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成26年12月15日
愛媛県議会
提出先
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
総務大臣
内閣官房長官