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愛媛県歯と口腔の健康づくり推進条例

ページID:0012952 更新日:2023年11月14日 印刷ページ表示

第317回(平成22年6月)定例会

提出議案【議員提出の部】

愛媛県歯と口腔の健康づくり推進条例

 (目的)
第1条 この条例は、歯及び口腔の健康を保持し、及び増進し、並びにその機能を維持すること(以下「歯と口腔の健康づくり」という。)に関し、基本理念を定め、並びに県の責務並びに保健医療関係者、教育関係者、社会福祉関係者、事業者、保険者(介護保険法(平成9年法律第123号)第7条第7項に規定する医療保険者をいう。以下同じ。)及び県民の役割を明らかにするとともに、歯と口腔の健康づくりに関する施策の基本となる事項を定めることにより、歯と口腔の健康づくりに関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって県民の健康の増進に寄与することを目的とする。

 (基本理念)
第2条 歯と口腔の健康づくりは、歯及び口腔の機能が全身の健康を保持し、及び増進する上で重要な役割を果たしているという認識の下に行われなければならない。
2   歯と口腔の健康づくりは、生涯にわたる県民の日常生活における歯及び口腔の疾患(以下「歯科疾患」という。)の予防に向けた取組並びに歯科疾患の早期発見及び早期治療が重要であるという認識の下に行われなければならない。
3   歯と口腔の健康づくりは、乳幼児期から高齢期までのそれぞれの時期における口腔の状態及び歯科疾患の特性に応じて適切かつ効果的に行われなければならない。
4   歯と口腔の健康づくりは、保健医療、教育、社会福祉、労働衛生その他の分野における施策相互の連携が確保されるよう行われなければならない。

 (県の責務)
第3条 県は、前条に定める歯と口腔の健康づくりについての基本理念にのっとり、歯と口腔の健康づくりに関する施策を総合的に策定し、及び計画的に実施する責務を有する。

 (保健医療関係者、教育関係者及び社会福祉関係者の役割)
第4条 保健医療関係者、教育関係者及び社会福祉関係者は、それぞれその業務において歯と口腔の健康づくりに関する取組を行うよう努めるとともに、相互に連携を図るよう努めなければならない。
2   保健医療関係者、教育関係者及び社会福祉関係者は、これらの者以外の者が行う歯と口腔の健康づくりに関する取組との連携に配慮するよう努めなければならない。

 (事業者の役割)
第5条 事業者は、県内の事業所において雇用する従業員に対する歯科に係る検診及び保健指導(以下「歯科検診等」という。)の機会を確保するよう努めるものとする。

 (保険者の役割)
第6条 保険者は、その被保険者等の歯科検診等の機会の確保に関する普及啓発その他の歯と口腔の健康づくりに関する取組を行うよう努めるものとする。

 (県民の役割)
第7条 県民は、歯科疾患の予防及び歯科検診等の意義についての認識その他の歯と口腔の健康づくりに関する正しい知識及び理解を深めるよう努めるものとする。
2   県民は、県及び市町が行う歯と口腔の健康づくりに関する取組に積極的に参加し、並びにかかりつけ歯科医の支援等を受けることにより、自ら歯と口腔の健康づくりに取り組むよう努めるものとする。

 (歯科保健推進計画)
第8条 知事は、生涯にわたる県民の歯と口腔の健康づくりに関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、歯と口腔の健康づくりの推進に関する計画(以下「歯科保健推進計画」という。)を定めなければならない。
2   歯科保健推進計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
(1)  歯と口腔の健康づくりに関する基本的な方針
(2)  歯と口腔の健康づくりの目標に関する事項
(3)  前2号に掲げるもののほか、歯と口腔の健康づくりに関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項
3   知事は、歯科保健推進計画を定めるに当たっては、あらかじめ、県民、市町及び歯と口腔の健康づくりに関する取組にかかわる者の意見を反映するために必要な措置を講ずるものとする。
4   知事は、歯科保健推進計画を定めるに当たっては、健康増進法(平成14年法律第103号)に基づく健康増進計画、医療法(昭和23年法律第205号)に基づく医療計画その他の県が定める健康づくりに関する計画との調和及び連携に配慮するものとする。
5   知事は、歯科保健推進計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
6   前3項の規定は、歯科保健推進計画の変更について準用する。

 (基本的施策の実施)
第9条 県は、県民の歯と口腔の健康づくりを推進するため、次に掲げる施策を実施するものとする。
(1)  県民の歯と口腔の健康づくりに資する情報の収集及び提供
(2)  フッ化物を用いた洗口等の効果的な虫歯の予防対策の実施の支援  
(3)  保健医療関係者、教育関係者及び社会福祉関係者相互間の連携協力体制の整備  
(4)  障害を有する者、介護を必要とする者等に対する歯科検診等の機会の確保  
(5)  歯と口腔の健康づくりに携わる保健医療関係者、教育関係者及び社会福祉関係者の確保及び資質の向上
(6)  歯と口腔の健康づくりの効果的な実施に資する調査研究  
(7)  前各号に掲げるもののほか、歯と口腔の健康づくりに関し必要な施策

 (財政上の措置)
第10条 県は、歯と口腔の健康づくりに関する施策を実施するために必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

 (県と市町との協働)
第11条 県は、市町が行う歯と口腔の健康づくりに関する基本的な計画の策定及び市町が実施する歯と口腔の健康づくりに関する施策を支援するため、情報の提供、技術的な助言その他の必要な措置を講ずるものとする。
2   県は、市町に対し、県と協働して歯と口腔の健康づくりに関する施策を実施すること及び県が実施する歯と口腔の健康づくりに関する施策に協力することを求めるものとする。

 (歯と口腔の健康づくり月間)
第12条 歯と口腔の健康づくりについて、県民の関心と理解を深めるとともに、歯と口腔の健康づくりに関する取組が積極的に行われるようにするため、歯と口腔の健康づくり月間を設ける。
2.歯と口腔の健康づくり月間は、11月1日から同月30日までとする。

 (実態調査及び施策の見直し)
第13条 県は、おおむね5年ごとに、県民の歯と口腔の健康づくりの実態を調査し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

 (雑則)
第14条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、知事が定める。

 附則
 この条例は、公布の日から施行する。

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