本文
国産材を使用した木造住宅(エコ住宅)の振興を求める意見書
第315回(平成21年12月)定例会
提出議案【議員提出の部】
国産材を使用した木造住宅(エコ住宅)の振興を求める意見書
世界的な経済不況から、国内の住宅着工戸数は激減し、それに伴い木材需要も大幅に縮小して、国産材はこれまでにない価格まで下落するなど、国内林業は危機的な状況に陥っている。
一方、地球温暖化防止等の環境保全対策も喫緊の課題となっており、森林を健全に育成し、二酸化炭素の吸収機能等を高度に発揮させるとともに、森林から生産された省エネルギー資材としての国産材の利用促進が重要となっている。木材は鉄やコンクリートなど、他の材料に比べて加工等に必要なエネルギーが格段に少なく、中でも国産材は、外材に比べて輸送エネルギーも少ないなど環境にやさしい資材であり、国産材を利用した木造住宅の建築促進は、森林整備を加速させ、引いては、地球環境の保全につながるものである。
また、国産材などの木材は、その重量の約半分が二酸化炭素を吸収し固定した炭素の塊であることから、木造建築物は「都市の森林」とも呼ばれ、地球温暖化防止に貢献している。建築物等に利用されている木材は、さらにリサイクル利用が可能であり、最終的にエネルギーとして活用すれば、二酸化炭素の排出削減にも寄与するなど、木材は循環利用が可能な環境保全に貢献する資源となっている。
よって、国におかれては、国産材を使用した木造住宅について、ストックされている炭素の評価を行い、国の緊急経済対策で省エネルギー家電などに適用されているエコポイント制度の対象に加えることにより、エコ住宅として振興を図られるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成21年12月11日
愛媛県議会
<提出先>
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、副総理・国家戦略担当、総務大臣、財務大臣、農林水産大臣、国土交通大臣、環境大臣