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介護労働者の待遇改善を求める意見書
第306回(平成20年2月)定例会
提出議案【議員提出の部】
介護労働者の待遇改善を求める意見書
介護労働者は、人間の尊厳にかかわる崇高な仕事をしているにもかかわらず、低賃金、長時間重労働など、その劣悪な労働環境から離職率が高く、福祉・介護サービスの維持のためには、待遇改善が待ったなしの課題となっている。
現場においては、早朝から深夜までの重労働のうえ、人手不足で休暇も取れないなど厳しい現実に直面して、このままでは生活できない、将来に希望が持てないと、悲観して退職していくケースが多発している。
高齢者の増加により、今後少なくとも10年間で新たに40万人から60万人もの介護職員の確保が必要とされているが、介護に携わる人たちがいなくなれば、介護保険制度も立ち行かなくなり、まさに介護保険制度の根幹を揺るがす問題である。
よって、国におかれては、介護に携わる人たちが誇りと自信を持って仕事ができ、安心して暮らせるように、次のとおり措置されるよう強く要望する。
記
- 給与水準の実態を職種や勤務形態ごとに把握のうえ、低賃金の原因とその是正策を早急に検討し、それぞれの介護事業者がキャリアと能力に見合った適切な給与体系を構築できるように、介護報酬を改定すること。
- 労働環境の整備やキャリアアップの仕組みの構築などを早急に進め、福祉・介護現場において、平成19年8月に示された福祉人材確保指針の内容を実現すること。
- 小規模事業所などにおける職場定着の取組支援、労働時間を短縮させる事務負担軽減策、さらには、事業所の労働条件等労働環境に関する情報開示などを進めること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成20年3月14日
愛媛県議会
<提出先>
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、厚生労働大臣