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北朝鮮に対するテロ支援国家の指定解除に反対する意見書
第305回(平成19年12月)定例会
提出議案【議員提出の部】
北朝鮮に対するテロ支援国家の指定解除に反対する意見書
平成14年9月、北朝鮮政府が日本国民の拉致を正式に認めて以来5年が経過している。
日本国家の主権及び日本国民の人権に関わる重大な問題であるこの拉致事件については、これまで、100名を超えるともいわれる拉致被害者のうちわずか5名の被害者とその家族の帰国が実現したのみで、更なる進展のない状況下にあるが、残された被害者全員の速やかな救出と事件の全容解明は全国民が強く希望するところである。
一方、北朝鮮は、現在、アメリカ政府からテロ支援国家に指定され、金融面をはじめ各種の制裁措置を受けているところであるが、昨今、北朝鮮では、アメリカとの交渉において、自国の核無能力化と引き換えに指定の解除を要求する動きが表面化している。
北朝鮮に対するテロ支援国家の指定に当っては、同国における拉致を含めた人権問題も、指定の要因の1つに挙げられていることから、拉致問題の解決が進展していない現時点で、アメリカ政府が当該指定の解除を行うことは甚だ適切ではなく、また今後の日朝間での拉致問題解決に重大な支障を及ぼしかねない。
よって、国におかれては、アメリカ政府に対し、北朝鮮に対するテロ支援国家指定の解除を行わないことを強力に働きかけるとともに、政府自らが北朝鮮に対する追加制裁を検討されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成19年12月13日
愛媛県議会
<提出先>
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、外務大臣、内閣官房長官(拉致問題担当)