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中小企業の事業承継円滑化のための税制等に関する意見書

ページID:0012812 更新日:2023年11月14日 印刷ページ表示

第304回(平成19年9月)定例会

提出議案【議員提出の部】

中小企業の事業承継円滑化のための税制等に関する意見書

 本県企業数の99.9%を占める中小企業は、地域経済の活性化や雇用の確保等に大きな役割を担っており、中小企業の育成・支援は、地域経済の安定的・持続的な成長を実現するために不可欠である。

 これら中小企業の経営者の事業承継問題は、今後、高齢化の進展に伴い急速に深刻化することが予想されており、地域の中小企業が事業を承継する段階において発生する、事業用資産に対する過度な相続税の課税や民法の遺留分制度などの問題により、止むなく事業存続を諦めることとなれば、地域の活力は削がれて経済の衰退を招き、ひいては我が国経済の発展成長をも損なう恐れがある。

 この事業承継問題は、単に一企業の経営者交代には留まらず、従業員の生活、取引先や関連企業等の事業・経営、さらに地域社会にも影響を及ぼしかねないことから、中小企業及びその経営者が事業承継対策に過度に悩まされることなく技術革新や新規分野への挑戦に専念でき、また、後継者が円滑に承継した経営資源を活かして第二創業等に取り組むことなどが可能となるよう、税制面、法制面、金融面などにおいて総合的な取り組みを進めていく必要がある。

 よって、国におかれては、事業承継円滑化を支援するため、次の事項について必要な措置を講じられるよう強く要望する。

 

  1. 非上場株式等の事業用資産に係る相続税については、5年程度の一定期間の事業継続等を前提に非課税として事業承継者の相続税負担の低減を図るなど、包括的な事業承継税制を確立すること。
  2. 取引相場のない株式については、円滑な事業承継を可能とするような評価方法の見直しを行うこと。
  3. 民法の遺留分制度などについては、事業承継の際の相続人当事者間の合意を前提に、経営権や事業用資産を後継者に集中できるような制度の改善を図ること。
  4. その他、事業承継時における金融面での支援や廃業と開業のマッチング支援等を行うための事業等の大幅な拡充など、事業承継円滑化のための総合的な対策を講じること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 平成19年10月5日

愛媛県議会

<提出先>
 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、総務大臣、法務大臣、財務大臣、経済産業大臣

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