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2021/2022シーズンの集計は令和4年第13週をもって終了しました。新シーズンの発生状況は「RSウイルス感染症の流行状況(2022/2023シーズン)」をご覧ください。
RSウイルス感染症は、主に2歳以下の乳幼児を中心に流行する呼吸器感染症です。以前は冬季に報告数のピークがみられ、夏季は報告数が少ない状況が続いていましたが、2011年以降は7月頃から増加傾向がみられていました。2020年は一年を通じて流行はありませんでした。2021年は、全国的にも早い時期から報告数が増加しており、県内では過去10年と比較して、最も早い時期に流行が開始しました。
県内の定点当たり報告数は第12週1.2人から第13週0.6人と減少しました。地域別にみると、今治保健所で多い状況が続いており、過去10年の同時期と比較して最も多くなっています。
この疾患は、2歳以下の乳幼児を中心に流行し、主な症状は発熱や鼻汁、咳などですが、生後6か月未満の乳児では、肺炎など重い症状をおこすことがあります。
乳幼児で激しい咳、痰が絡んだ咳や息苦しそうな様子がみられたら、早めに医療機関を受診してください。
感染予防のため、マスクを着用し、液体せっけんと流水での手洗いを励行しましょう。乳幼児がいるご家庭や保育園などの集団生活では、ドアノブ、手すり、おもちゃなど、手が触れる場所の消毒(アルコール消毒など)が有効です。
【咳エチケット】
区分 | 愛媛県 | 保健所別(各保健所の管轄市町) | |||||||
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四国中央 | 西条 | 今治 | 松山市 | 中予 | 八幡浜 | 宇和島 | |||
定点当たり患者報告数 | 13週 | 0.6人 | 4.2人 | 0.3人 | |||||
12週 | 1.2人 | 8.4人 | 0.5人 | ||||||
11週 | 0.9人 | 0.3人 | 6.4人 |
報告がない場合は空欄となっています。
RSウイルスの感染によって発生する呼吸器感染症です。
発熱や鼻水、咳などの上気道炎症状が2、3日続いた後、肺炎症状を引き起こして重症化する場合があります。潜伏期間は4、5日であり、その後発症して1週間から10日程度症状が続きます。
生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児がRSウイルスに少なくとも1度は感染し、その後再感染する場合もあります。新生児、乳幼児や免疫の弱った方が重症化しやすく、年長児や成人では重症化することはあまりありませんが、感染源となるので注意が必要です。
原因ウイルスが鼻やのどの分泌物に排出され、それらが付着した手指や物(ドアノブ、手すり、おもちゃなど)を介して感染する接触感染や、咳やくしゃみなどによる飛沫感染が中心です。
接触感染を防ぐため、外出後や食事の前など、液体せっけんを使用したこまめな手洗いを励行しましょう。年長児や成人は、感染しても症状が軽いため、知らないうちに乳幼児への感染源となっている場合があります。特に乳幼児がいるご家庭や、保育園などの集団生活では、手洗い、咳エチケットなどを励行してください。また、ドアノブ、手すり、おもちゃなど、手が触れる場所の消毒(アルコール消毒など)も有効です。