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夏の感染症流行状況(2023年)

ページID:0006797 更新日:2024年3月15日 印刷ページ表示

2023年第1週以降の夏の感染症の発生状況を集計しています。

咽頭結膜熱(プール熱)、手足口病、ヘルパンギーナ(夏かぜの一種)は通常夏季に流行がみられる疾患ですが、新型コロナウイルス感染症流行後は、流行時期が変化しています。

2020年は一年を通して流行せず、2021年は例年より遅れて9月上旬から手足口病、ヘルパンギーナの報告数が増加しました。2022年は咽頭結膜熱の報告数が5月中旬から8月上旬に増加しました。手足口病、ヘルパンギーナは2021年と同様に夏季に流行がみられず、手足口病は9月上旬、ヘルパンギーナは8月下旬から報告数が増加しました。

県内の発生状況 2023年第1週から第52週

咽頭結膜熱(プール熱)

2023年は5月上旬から報告数が増加し始めました。7月中旬までは例年と同程度の報告数で推移していましたが、第35週(8月下旬)から急増し、流行が収束することなく2024年を迎えました。

最高値は第52週(12月下旬)の定点当たり報告数4.39人、県全体の累積定点当たり報告数は64.37人で、1999年の感染症法施行以降最も大きな発生規模でした。

保健所別の累積定点当たり報告数は、今治保健所135.40人、松山市保健所92.18人、宇和島保健所78.50人、中予保健所47.75人、四国中央保健所22.00人、西条保健所18.00人、八幡浜保健所1.25人で、八幡浜保健所を除く地域で流行がみられました。

咽頭結膜熱(プール熱)週別発生動向(過去5年との比較)

咽頭結膜熱(プール熱)保健所別発生動向

咽頭結膜熱 定点当たり報告数の推移
区分 愛媛県 保健所別
四国中央 西条 今治 松山市 中予 八幡浜 宇和島

定点当たり患者報告数

52週

4.27 3.67 0.83 9.00 2.82 1.75 0.50 14.25

51週

3.97 1.67 1.00 7.80 4.18 1.75 0.25 10.75

50週

4.08 1.67 0.17 7.80 4.73 2.00 0.50 11.00

報告がない場合は空欄となっています。

手足口病

2023年は9月上旬からやや報告数が増加したものの、明確なピークを示すことなく低いレベルで推移しました。

最高値は第46週(11月中旬)の定点当たり報告数1.30人で、過去5シーズンと比べると流行がみられなかった2020年に次いで低い値でした(過去5シーズンのピーク(最高値):0.38~20.11人)。県全体の累積定点当たり報告数は22.02人で、例年に比べ小さな発生規模でした(過去5シーズン平均:57.31人(2.92~125.52人))

保健所別の累積定点当たり報告数は、今治保健所38.00人、中予保健所28.00人、西条保健所22.17人、四国中央保健所22.00人、松山市保健所18.82人、八幡浜保健所18.50人、宇和島保健所7.75人でした。

四国中央保健所では7月上旬から8月上旬にかけて、その他の保健所では7月下旬から年末にかけて流行がみられました。

病原体は、7月から11月にライノウイルスが3例、9月から10月にコクサッキーウイルスA16型が6例、11月にコクサッキーウイルスA6型が1例(ライノウイルスとの重複感染)検出されました。

手足口病に関するQ&A 厚生労働省ホームページ(外部サイトへリンク)<外部リンク>

手足口病週別発生動向(過去5年との比較)

 

手足口病保健所別発生動向

手足口病 定点当たり報告数の推移
区分 愛媛県 保健所別
四国中央 西条 今治 松山市 中予 八幡浜 宇和島

定点当たり患者報告数

52週

0.97   1.17 2.40 0.36 2.25 0.25 0.75

51週

1.27   0.50 3.40 1.00 2.50 0.50 1.00

50週

1.30     4.60 0.82 1.50 1.00 1.50

 報告がない場合は空欄となっています。

ヘルパンギーナ

2023年は5月下旬から報告数が急増し、第24週に定点当たり報告数8.00人と6シーズンで最も高いピークを迎えました(過去5シーズンのピーク:0.51~3.73人)。県全体の累積定点当たり報告数は66.24人で、例年に比べ大きな発生規模でした(過去5シーズン平均:16.55人(5.03~29.77人))

保健所別の累積定点当たり報告数は、宇和島保健所148.00人、今治保健所93.80人、中予保健所80.25人、八幡浜保健所69.50人、西条保健所44.33人、松山市保健所44.00人、四国中央保健所13.33人でした。

5月中旬から他保健所に先駆け宇和島保健所で報告数が急増し、6月上旬からは県内全域で報告数が増加しました。宇和島保健所では第24週(6月中旬)に定点当たり報告数27.75人と、県内保健所別定点当たり報告数では報告開始以降最多となるピークを迎えました。

愛媛県におけるヘルパンギーナ患者検体からのウイルス検出状況は下表をご確認ください。

ヘルパンギーナ週別発生動向(過去5年との比較)

ヘルパンギーナ保健所別発生動向

ヘルパンギーナ 定点当たり報告数の推移
区分 愛媛県 保健所別
四国中央 西条 今治 松山市 中予 八幡浜 宇和島

定点当たり患者報告数

52週

0.19   0.50   0.09   0.25 0.50

51週

0.32   0.50 0.40 0.09     1.50

50週

0.14     1.00        

報告がない場合は空欄となっています。

愛媛県におけるヘルパンギーナ患者検体からのウイルス検出状況(2023年)
検体採取月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
コクサッキーウイルスA2型 西条           1             1
松山市       2   1 1           4
宇和島           2             2
      2   4 1           7
コクサッキーウイルスA4型 松山市               1*         1
              1         1
コクサッキーウイルスA10型 松山市                 1       1
                1       1
コクサッキーウイルスB5型 今治             1           1
            1           1

ライノウイルス

(エンテロウイルスの一種)

西条           1             1
松山市               1*         1
          1   1         2

*重複感染

参考

咽頭結膜熱、手足口病、ヘルパンギーナに関するホームページ


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