本文
知事のあいさつ
平成21年版
知事あいさつ
環境白書の刊行にあたって
21世紀は環境の世紀とも言われ、地球温暖化の防止や循環型社会の構築、生物多様性の保全をはじめとして、環境問題がますます重要になっております。とりわけ、愛媛県には、世界でも有数の多島美を誇る瀬戸内海や、リアス式海岸が続く宇和海、西日本最高峰の石鎚山、日本三大カルストの一つである四国カルストなど、豊かで美しい自然があり、これらの貴重な自然環境を健全な姿で次の世代に引き継ぐことは、今の私たちに課せられた大きな責務であると考えております。
このため、県におきましては、県民の皆様方のお力添えをいただきながら、さまざまな施策を展開し、全国に誇れるさわやかな「環境先進県えひめ」の実現を目指しています。
こうした中、特に本県は柑橘王国として知られ、みかんジュースの生産量も全国一であることから、廃棄物となるみかん搾汁残さからエタノールを製造する技術開発等に積極的に取り組んでおり、今後、温暖化対策の地産地消モデルになることを期待しているところです。
また、愛媛県野生動植物の多様性の保全に関する条例に基づき、特定希少野生動植物13種と特定希少野生動植物保護区6区を指定するなど、県内の生物多様性の保全に向けた対策も推進しております。
この「愛媛県環境白書」は、県内の現状と、本県がこれまで環境保全のために講じてきた施策をとりまとめたものであり、県民の皆様にとって、愛媛の環境や自然を理解する助けとなるとともに、日常生活の中で環境に関心を持っていただくきっかけになれば幸いに存じます。
平成22年1月
愛媛県知事 加戸 守行