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試験研究成果一覧

ページID:0001297 更新日:2024年11月29日 印刷ページ表示

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令和5年度まで

試験研究

課題名

実施年度

実施部署

目的

主な成果

資料

低コストTMR 飼料調製技術確立試験 令和3~5年度 生産技術室 低・未利用資源を活用したTMR 飼料について、乳牛での生産性向上が期待できる調製・給与技術を確立することにより、酪農経営における飼料コストの低減と飼料給与作業の省力化に資する。本研究においては、愛媛県内で産出される食品製造副産物等(ケール搾汁残さ、柑橘搾汁残さ、
規格外サトイモ)の嗜好性や飼料価値を明らかにするとともに、それらの素材を高位活用した発酵型TMR の給与が乳生産に及ぼす影響を調べ、乳牛用飼料としての有用性を評価した。

(1)各食品製造副産物の嗜好性評価(試験1)

供試した副産物の乳牛による嗜好性試験において、ケールおよび柑橘搾汁残さは配合率が増加しても高い乾物摂取量を維持したが、規格外サトイモは乾物比75%以上の配合で乾物摂取量が有意(P<0.05)に低下した。

(2)規格外サトイモの栄養価測定(試験2)

乾乳牛による消化試験の結果から間接法で求めた規格外サトイモのTDN 含量は75.1%(乾物中)と推定され、フスマよりも高い栄養価を有することが判明した。

(3)食品製造副産物を配合した発酵型TMR の乳牛給与試験(試験3)

乳牛給与試験(試験3)において、TMR 区での平均乳量は分離給与区よりも有意(P<0.05)に高い値を示した。

低コストTMR飼料調製技術確立試験 [PDFファイル/138KB]
採卵鶏暑熱対策飼料給与技術確立試験 令和3~5年度 養鶏研究所 近年の高温環境下において、採卵鶏農家では採卵鶏の生産性低下を防ぐためにはハード面による多大な投資を必要とされるが、現状、中小規模農家では取り組むのが難しい。そこで、鶏体内で代謝効率に優れ暑熱ストレスの軽減に有効とされる植物性油脂に着目し、暑
熱期における採卵鶏への効果的な油脂飼料給与技術について検討した。

暑熱期間中に動物性油脂を植物性油脂に代替した飼料の給与は、鶏の生産性低下を抑制し、また、平均卵重低下の抑制や、M 卵到達平均週齢も一部油脂を除き、早くなったことから、暑熱期における植物性油脂の給与は有効であることが明らかになった。白色卵鶏では米油を添加することで平均卵重及び産卵率に効果があり、褐色卵鶏では菜種油を添加することで産卵率に効果があり、米油を添加することで平均卵重に効果があった。

試験開始3 週間後で鶏舎内温度が一番高くなり、白色卵鶏ではパーム油で平均卵重が増加した。褐色卵鶏では対照区の平均卵重(週)が低下したが、植物性油脂を代替した区は平均卵重の低下がみらなかった。

M 卵到達週齢では、白色卵鶏ではパーム油が早く、褐色卵鶏では米油が早くなった。

採卵鶏暑熱対策飼料給与技術確立試験 [PDFファイル/157KB]
愛媛甘とろ豚胚保存技術確立試験 令和2~4年度 研究開発室

愛媛甘とろ豚は、本県のリーディングブランドとして優れた肉質により県内外から高い評価を受けている。この肉質は、当センターにおいて育種改良を続けている中ヨークシャー種(以下:Y種)から引き継いだものであり、Y種は愛媛甘とろ豚を生産する上で重要な遺伝資源である。近年のCSF(豚熱)等感染力の強い伝染性疾病発生時には、遺伝資源が途絶えてしまう恐れがある。

現状のY種遺伝資源は、生体の分散飼育における保存体制としているが、この体制では、育種改良過程の系統遺伝資源の計画的な保存は困難であり、遺伝改良の鈍化や近交係数上昇による繁殖能力の低下等が懸念される。

これを防止するためには、定期的に外部機関から遺伝資源を導入する必要があるが、同時に病原体の侵入リスクが高まる。

そこで、伝染性疾病発生時のリスク回避及びより安全性の高い優良種畜の持続的育種改良を可能とする、Y種の新たな遺伝資源の保存体制を検討した。

 

(1)効率的排卵同期化処理技術の検討

Y種供試豚10頭から採胚を実施し、豚胚125個(12.5個/頭)を回収し、豚胚の凍結保存に適した発育ステージとされるBL及びEx-BLは76個(61%)であった。

(2)豚胚超低温保存技術の検討

回収胚を、Cryotop®及び胚スティック2種類のガラス化保存器具を用い、凍結・融解後の生存性調査を行った結果、両器具に大きな差は認められなかった。

(3)移植技術の検討

移植試験結果では、非外科的追い移植で2頭、外科的移植で1頭の受胎を確認できた。
愛媛甘とろ豚胚保存技術確立試験[PDFファイル/206KB]
二期作とうもろこし安定多収栽培技術確立試験 令和元~4年度 生産技術室

栄養収量が高いとうもろこしは、近年本県でも二期作が可能となっているが、とうもろこしの品種は多種多様な早晩性があり、本県の二期作栽培には最適な品種の組合せの検討が必要である。また、生育期間中の台風襲来に備えて、耐倒伏性と収量性を兼ね備えた栽培技術が求められている。

そこで、本県における二期作栽培において、多収が見込める品種の組合せを検討するとともに、栽植密度の違いによる耐倒伏性と収量について検討した。

 

(1)品種選定の検討

一期作は、RM110~118の品種を用い、播種は4月上旬、収穫は7月25日までに行うことで、黄熟期に登熟したものは乾物率25%以上でTDN収量1,600kg/10aが得られた。

二期作目は、品種はRM117~129の品種を用い、播種は8月上旬、収穫を11月中下旬に行うことで、糊熟~黄熟期に登熟したものはTDN収量1,200kg/10a程度が得られた

(2)栽植密度による耐倒伏性と収量の検討

疎植により耐倒伏性が高まり、品種間でバラつきはあったものの、RMが大きいものほど引倒し法評価値(HPR値)が下がり、耐倒伏性が向上する傾向となった。一方、TDN収量は疎植により減収するが、RMが小さいものは減収量が小さく、22cm、24cm間では収量差は少ない傾向であった.

 

二期作とうもろこし安定多収栽培技術確立試験[PDFファイル/242KB]
牛受精卵有効活用技術確立試験

平成31~令和3

研究開発室

現在、本県が作出したブランド牛「愛媛あかね和牛」の増頭及び県内黒毛和種繁殖牛の改良促進を目的とし、採取胚を凍結保存後県内畜産農家へ配布している。しかし、胚の2割は変性細胞の多い低品質胚と判定され、受胎率が低いことから配布胚から除外している。

近年、胚を同時に2胚移植することにより、胚から分泌される妊娠認識物質(IFN-τ(インターフェロンタウ))を増量し、母体-胚間の妊娠認識を強化することで受胎率が向上することが報告されており、低品質胚においても2胚移植によりIFN-τを補強することで受胎率向上が期待される。しかし、両胚が受胎し異性多胎となった場合、雌産子は高確率で不妊牛となるため繁殖雌牛増頭及び改良促進を目的とした場合、同性2胚移植を行う必要がある。

今回、同性2胚移植による低品質胚有効活用技術の確立を目的とし、性判別技術及び性選別精液を用いた低品質胚有効活用技術の検討を行った。

(1)性判別による低品質胚有効活用技術の検討

性判別に供する低品質胚の細胞採取部位については、正常細胞のみを用いた場合と比べ変性細胞を含む場合でも高い性判定率が認められた。

低品質胚の凍結、融解後の生存性調査では、1段階希釈区よりも2段階希釈区で生存性が高いことが確認された。

(2)性判別低品質胚を用いた2卵移植の検討

同性低品質胚2胚を封入したストローを作成したが1採胚あたりの作成本数が低くなった。

そのため、性判別の目的に細胞を採取することなく同性胚を作出可能な性選別精液を用いた採胚を行ったところ、1採胚あたりのストロー作成本数が上昇した。

作成したストローを用いて8頭に移植したが受胎には至らなかった。

牛受精卵有効活用技術確立試験[PDFファイル/112KB]
発芽籾米の飼料調製給与技術の開発 平成30~令和2 生産技術室

飼料米(籾米)は、配合飼料の一部代替による生産コストの低減や飼料自給率の向上で近年注目され、県内においても作付面積が飛躍的に拡大しているが、酪農経営の取組が伸び悩んでいる現状にある。また、固い殻に覆われた飼料米(籾米)は牛の消化が悪いため、圧縮や細断した籾米を乳用牛へ給与する技術が確立されつつあるが、新たな処理機械の整備やそれに伴う処理作業も必要となる。
一方、籾米は、発芽すると消化を阻害する固い殻が破られ消化が良くなるとともに、各地域における稲作用育苗センター等の発芽設備でも処理可能となる。
そこで、稲作用育苗センター等の発芽設備の有効活用により機械経費を軽減し、籾米を発芽させることにより消化率の向上を図り、乳用牛への発芽籾米の給与による飼料自給率の向上や生産コストの低減により酪農経営の安定化に資する。

(1)発芽籾米の飼料特性の解明

発芽籾米は、籾米(発芽前)に比べ水分含量40%程度と高く、NFEが減少したため、相対的に粗蛋白質および粗脂肪、粗繊維含量が増加する傾向にあった。また、発芽籾米のミネラル含量は、籾米と同程度であった。

(2)発芽籾米の飼料調製技術の確立

貯蔵日数120日を除く乳酸菌を添加した発芽籾米サイレージは、無添加に比べpHが低く、乳酸含量およびV-SCOREが高い良好な発酵品質であった。

(3)発芽籾米の飼料給与技術の確立

発籾S給与区の乳量は33.4kgであり、籾米S給与区と同等であった。この傾向は、乳蛋白質率等においても同様に認められた。発籾S給与区の乳脂肪率は3.84%であり、籾米S給与区の3.85%と同程度で、有意な差は認められなかった。この傾向は、乳糖率および無脂固形分率においても同様に認められた。

発芽籾米の飼料調製給与技術の開発[PDFファイル/270KB]
L-カルニチンによる愛媛甘とろ豚生産性向上技術開発試験 平成29~31

研究開発室

 

愛媛甘とろ豚(以下:甘とろ豚)は、優れた肉質(肉色が濃くジューシーで柔らかな赤肉、なめらかな口溶けの良質な脂肪)によって県内外から高い評価を受け、本県のリーディングブランドとして順調に成長してきた。
この優れた肉質は、中型種の中ヨークシャー種(以下:Y種)である父親から引き継いだものであるが、脂肪を蓄えやすいといった別形質も受け継いでいる。このため、一般豚と比較すると、特に背脂肪の蓄積が多いため精肉割合が低い(産肉性が悪い)傾向にあるとともに、また、中型種のY種の影響により、子豚の出生時体重が小さく弱い個体が散見されるため、その育成率も劣る傾向にあるといった生産性の課題も抱えている。
そこで、脂質燃焼効果による脂肪蓄積抑制や母豚の泌乳量増加等による子豚の育成率向上に有効と期待される成分L-カルニチンに着目し、その効果を調査して甘とろ豚の生産性向上を図る。
(1)繁殖試験におけて、初生から離乳(0-25日間)までのDGは、試験区が、対照区に比べて、高い傾向が見られ、育成率についても試験区が100%に対して、対照区が78.6%であった。
(2)肥育試験において、枝肉歩留りは、試験区が対照区に比べて高くなる傾向が見られたが、背脂肪厚については、差が見られなかった。
Lカルニチン愛媛甘とろ豚生産性向上成績[PDFファイル/148KB]
堆肥センター利用による敷料低コスト化試験 平成29~30 生産技術室 県内の敷料用のおが粉は、中小製材所の減少やバイオマス発電所の稼働等により価格の上昇や供給不足が発生している。堆肥を敷料利用する場合、発酵過程で大腸菌等の有害微生物が殺菌されていること、水分が50%以下であること等が、疾病の発生や牛体の汚れを防止、作業性の維持に必要といわれる。県内の小中規模の農場が自前で品質の安定した敷料用堆肥の製造に新たに取り組む場合、労力や施設整備が必要になる場合が多い。県内には各地域にJA等が運営する共同利用の堆肥センター(13か所)がある。そのため、これらの施設が製造する堆肥が敷料利用できるか調査するとともに、その利用方法を検討する。 供試した堆肥センターの堆肥は、製造過程で一次発酵施設による乾燥工程と二次発酵施設での十分な切り返しによる発酵温度の上昇により、水分はおが粉と同程度で、腸内細菌も検出されず、おが粉同様に使用できる敷料原料であった。ただし、散布後にはおが粉と同様の細菌数になり、乳房炎や下痢の発生予防の効果を過度に期待することはできず、消石灰による消毒やこまめな敷料交換が必要である。 堆肥センター利用による敷料低コスト29年度成績[PDFファイル/399KB]

牛の雌雄産み分け技術を活用した畜産基盤強化確立試験

平成28~30

経営室

酪農及び肉牛経営における生産基盤の強化は喫緊の課題である。そこで、本研究においては、雌雄産み分け技術を活用した効率的な生産基盤強化技術の確立を目的とし、乳用経産牛における性選別精液の受胎率向上及び牛性判別胚の簡易融解(庭先融解)技術に取り組む。

(1)ホルモン製剤の投与による発情誘起処理時の乳用経産牛における性選別精液の授精適期について検討した。

(2)Gn-RH投与後の排卵時間調査及びGn-RH投与24時間後AI(24時間区)または30時間後AI(30時間区)の受胎率について検討した結果、27時間から30時間に排卵する傾向がみられた。今年度は、前年度に引き続き排卵時間調査及びGn-RH投与27時間後AI(27時間区)の受胎率について検討した。

(1)本プログラムにおいては、Gn-RH投与後2時間でLHサージが起き、その後25~28時間で排卵が起きる。Gn-RH投与後30時間でのAIは遅い可能性がある。

(2)本プログラムにおいては、Gn-RH投与後27から30時間の間で排卵が起きる。Gn-RH投与27時間後AIで受胎率が高い傾向ある。

愛媛甘とろ豚受胎向上技術開発試験 平成26~28 飼養技術室 養豚経営において、夏季の暑熱ストレスによる繁殖能力の低下は経営を左右するほど深刻である。特に雄豚では暑熱ストレスにより、造精機能が低下し、状態によっては淘汰に至る場合もある。これまでも種雄豚の繁殖性向上に関する研究結果の報告がみられるが、限定的であり、普及性の高い技術は提供されていない。
本県が作出した銘柄豚「愛媛甘とろ豚」の生産においても、父系である中ヨークシャー種(以下:Y種)雄豚が、夏季の暑熱ストレスにより繁殖能力が悪化し、受胎率が低下することにより、計画的な出荷に大きな障害を与えている。
今回の試験で、給与区は無給与区より乗駕時間が短縮し精子性状が維持され、繁殖性も良くなるといった傾向がみられた。
このことから、夏季におけるY種雄豚へのアスタキサンチン及びL-アルギニン給与は、暑熱期の暑熱ストレスが緩和され造精機能を維持する効果があると推測され、これにより繁殖性及び生産性の向上が可能と期待される。
愛媛甘とろ豚受胎向上技術開発試験29年度成績[PDFファイル/372KB]
県産米加工生産技術開発事業 平成27~29   多収性専用品種「媛育71号」を飼料用米として利用し、籾米の貯蔵性や消化性の向上を図るため、籾米サイレージの調製技術を確立するため、乳酸菌添加や貯蔵日数による籾米サイレージの発酵品質や2次発酵の抑制について検討した。 籾米サイレージは、乳酸菌の添加により貯蔵日数120日でも良好な発酵品質であった。また、乳酸菌Bの添加により、良好な発酵品質を確保しながら、開封後の2次発酵を抑制することができた。 県産米加工生産技術開発29年度成績[PDFファイル/252KB]

ユズ搾汁残さ飼料化技術開発試験

平成27~29

飼養技術室

全国第3位の収穫量を誇るユズは、搾汁時に発生する大量の残さが廃棄物として処理されているため、飼料化されたミカンジュース残さのような有効活用が望まれている。しかし、ユズ搾汁残さは、硬い種子が多く含まれ、果皮も厚く硬いことが飼料利用の障害となっているため、残さを飼料として加工・利用する技術を開発する。

生のユズの搾り粕を給与すると、約4割の消化されない子実が糞中に排泄され、その分栄養価が低くなったが、長期のサイレージ保存(約10か月)したものは、牛の嗜好性もよく、子実がほとんど糞中に排泄されず、飼料としての利用性が高まったと推察された。

ユズ搾汁粕サイレージを給与した結果、飼料摂取量、泌乳成績に有意な差は認められなかった。以上のことから、ユズ搾汁粕サイレージは、市販配合飼料の一部と代替給与しても健康状態を損なうことなく、乳生産の維持が可能であると思われた。

自給飼料不耕起栽培技術確立試験

平成27~28

経営室

輸入飼料価格の高騰を背景に自給飼料増産が課題となっている。

播種時期には、作業が集中するため、多大な労力を必要とするものの、畜産農家の高齢化、担い手不足等により、十分な労力を確保できず、生産に踏み切れない畜産農家も多い状況であるため、国が新たに開発した不耕起対応高速播種機を活用し、播種時期の労力軽減と本県のほ場条件に適した栽培・増収技術を開発する。

不耕起対応高速播種機を利用したトウモロコシの不耕起栽培は耕起栽培と同等の生育及び収量が得られることが示唆された。

また前作草種、土壌条件、播種深度といった不耕起栽培における阻害条件が明らかとなった。

不耕起播種は、トウモロコシとソルガムの混播栽培において耕起栽培同等の収量となり、実用可能であると推察された。また、堆肥表面施用においても、対照区や堆肥なし区との収量差は認められず、不耕起栽培でも堆肥が処理できると考えられた。

鶏卵肉高付加価値化生産技術開発試験

平成26~30

養鶏研究所

これまでに、飼料自給率向上対策として、採卵鶏や当所開発の特産肉用鶏「媛っこ地鶏」において飼料用米給与技術の開発を行い、生産性を維持した飼料の低コスト化技術を確立した。しかし、配合飼料価格高騰による更なるコストの増加や消費者ニーズの変化等、これら新たな課題に対応する必要性がある。そこで、県内で生産される多様な機能性成分を含む地元農産物等を給与することにより、高付加価値化・差別化を可能にした鶏卵肉の生産技術を開発し、小規模養鶏農家の経営安定を図る。

飼料用米の給与量が多くなるほど卵黄色が淡色化するため、これまで廃棄されていた規格外の「甘長とうがらし」を飼料へ添加し、卵黄色の淡色化を防止する技術を開発した。

採卵鶏に柿皮及び柑橘陳皮を添加給与し、卵黄中に機能性成分(β-クリプトキサンチン)が移行することを明らかにした。

肥育前期に高タンパク低エネルギー飼料を給与すると、4週齢時体重は約14%向上した。
給与飼料中の脂肪酸組成の違い(添加油脂の違い)に拘らず、雄の肥育終了時体重に有意な差はなく、植物性脂肪酸Ca区のもも肉中の脂肪酸組成は、CisC18時01分、C18時03分n-3の割合が高く、鶏肉の高付加価値化が示唆された。

採卵鶏における生涯生産性向上技術確立試験

平成25~29

養鶏研究所

採卵鶏にとって暑熱と換羽の2大ストレスが生産性を著しく低下させる要因であり、農家では様々な損耗防止策が検討されてきたが、死廃率の増加や卵重の低下に対する効果は一定でなく、これらの解決策が求められているため、生菌製剤等による2大ストレスの低減策を検討し、採卵鶏の生産性を落とすことなく供用期間を延長する技術を開発する。

産卵開始から飼料に枯草菌を添加給与すると、産卵ピーク時、暑熱ストレス後、強制換羽後に産卵率が高く推移する傾向がみられた。

強制換羽時に、水に乳酸菌を添加給与すると、産卵再開及び50%産卵率に達する日数が短くなる傾向がみられた。

強制換羽手法の違いでは、絶食と飼料用籾米給与間に、効果の差は認められなかった。

家畜家禽改良増殖事業

昭和35~

経営室

飼養技術室

養鶏研究所

媛っこ地鶏、愛媛甘とろ豚及び愛媛あかね和牛の生産拡大のために優秀な遺伝資源を作出し、県内農家へ種畜、精液及び種卵を供給する。これにより県内の家畜家禽の改良増殖を促進して、県内産畜産物の差別化、銘柄化による畜産物価格向上を図り、県内畜産農家の活性化及び収益性の向上を進める。

媛っこ地鶏平成15年販売開始

出荷羽数29年度60,000羽

28年度60,000羽

27年度61,000羽

愛媛甘とろ豚平成22年販売開始

生産頭数29年度7,700頭

28年度7,900頭

27年度7,700頭

愛媛あかね和牛27年販売開始

販売頭数29年度46頭

28年度25頭

27年度12頭

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