カワアナゴ
Eleotris oxycephala Temminck and Schlegel, 1845 【 スズキ目 カワアナゴ科 】
愛媛県カテゴリー
準絶滅危惧(NT)
環境省カテゴリー
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種の特徴 | 全長約25㎝。体形は一般的なハゼ類に類似するが、腹鰭は癒合せず吸盤状とならない。頭部腹面に白色点が多数存在すること、および頭部感覚管の分布様式の相違などにより識別できる。おもに河川下流域に生息し、夏季に産卵する。仔魚は沿岸域で浮遊生活期を過ごし、全長20㎜前後に成長して河川を遡上する。昼間は石やヨシの根塊などの間に潜み、夜間エビや小魚などを捕食する。 |
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分 布 | 県内:渦井川、頓田川、重信川、国近川、肱川、宇和海斜面の河川。 県外:茨城県・福井県〜屋久島;東シナ海。 |
生息状況 選定理由 |
宇和海斜面には広く分布するが、瀬戸内海斜面では分布が限られており、肱川以外では生息数が少ない。肱川では近年、下流域で確認の記録が増えている。本種の生息には、ヨシ帯や転石など、身を隠すことの出来る物理的環境と、豊富な餌生物の存在が必要である。 |
特記事項 | 松山市では絶滅危惧Ⅱ類(VU)、高知県・徳島県では準絶滅危惧(NT)に指定されている。 |
地方名 | どんこ(混称)・くろごま・こもきり |
撮影者:松田久司執筆者: 辻 幸一