タネハゼ
Callogobius tanegasimae (Snyder, 1908) 【 スズキ目 ハゼ科 】
愛媛県カテゴリー
準絶滅危惧(NT)
環境省カテゴリー
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種の特徴 | 全長10㎝。体形は細長く、尾鰭の先端がとがる。頭部に皮褶が発達し、ひげのように見える。口は小さく斜位。若魚期と雌は体側に3〜4本の明瞭な黒褐色の横帯を有する。雄は成長すると各鰭が伸長し、体色が黒ずんで体側の横帯は不明瞭となる。河口付近の海岸から感潮域最上流部の、砂泥底の穴に生息する。うちわ状の大きな胸鰭を使って底付近をゆっくり泳ぐ。一生の大部分を汽水域で過ごす。 |
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分 布 | 県内:御荘湾沿岸および流入河川、岩松川、来村川、千丈川、喜木川。 県外:神奈川県〜琉球列島;台湾島。 |
生息状況 選定理由 |
県内では宇和海側斜面の河口域で散発的に見られる。近年、成魚や幼魚の記録地点が増え、これまで推定されていた以上に生息範囲が広いことが予測された。本種の生息には良好な自然環境が保たれた干潟が必要であり、埋め立てや護岸工事などによる自然環境悪化に伴う生息への影響が懸念される。 |
特記事項 | 高知県では絶滅危惧ⅠB類(EN)、徳島県では準絶滅危惧(NT)に指定されている。 |
地方名 | --- |
撮影者:松田久司執筆者: 辻 幸一