タビラクチ
Apocryptodon punctatus Tomiyama, 1934 【 スズキ目 ハゼ科 】
愛媛県カテゴリー
絶滅危惧2類(VU)
環境省カテゴリー
絶滅危惧2類(VU)
種の特徴 | 全長約9㎝。目は小さく背面に位置する。口は大きく、後端は眼の後縁をはるかに超える。第1背鰭は6棘。寿命は2年。5〜7月にかけて繁殖する。食性は主に珪藻類食である。軟泥質の干潟に生息し、テッポウエビ類と共生していることが知られている。 |
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分 布 | 県内:御荘湾奥部〜僧都川、中山川、加茂川。 県外:三重県から宮崎県にいたる太平洋沿岸、瀬戸内海、京都府、山口県から九州北部および北西部;朝鮮半島西岸、台湾島。 |
生息状況 選定理由 |
県内では御荘湾奥部の軟泥中に生息するテッポウエビ類の生息孔から確認された。また、標本に基づく記録として同湾に流入する僧都川および、西条市の2河川がある。本種の生息には、底質の粒子が細かい軟泥であり、還元層が形成されないなど、良質な干潟の環境条件を備えていること、餌となる甲殻類や多毛類が多産すること、共生するテッポウエビ類が存在することなどが重要である。 |
特記事項 | 本種は自然状態の保たれた干潟の指標生物とされている。水産庁では減少種に指定されている。 |
地方名 | --- |
撮影者:水野晃秀 執筆者: 水野晃秀