コガタブチサンショウウオ
Hynobius yatsui Oyama, 1947 【 サンショウウオ科 】
愛媛県カテゴリー
絶滅危惧2類(VU)
環境省カテゴリー
準絶滅危惧(NT)
種の特徴 | 本県産の全長は87〜119㎜。石鎚や東赤石産の背面は褐色地に黄白色の地衣状斑紋が広がり、小田深山や四国カルスト産では、地色が紫色を帯び、銀白色の斑点が広がる。腹面は淡色で、個体によって斑紋をもつものと欠くものがいる。本県では卵嚢の発見例が無く、幼生の記録もイシヅチサンショウウオの誤認の可能性がある。山地の林床に生息し、春から初夏に渓流の源流部に産卵する。一腹卵数は四国の他県産で17〜27個。幼生は、年内に変態、上陸すると考えられる。おもに昆虫やミミズなどの無脊椎動物を捕食する。 |
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分 布 | 県内:石鎚山、東赤石山、小田深山、四国カルストなど。 県外:本州(岐阜以西、京都、兵庫を除く)、四国、九州(長崎、佐賀を除く)。 |
生息状況 選定理由 |
石鎚周辺には比較的個体数が多いが、他の地域では生息範囲が限られる。森林の伐採や林道・堰堤などの建設によって生息環境が悪化している。 |
特記事項 | 従来、ブチサンショウウオとされていた種で、系統分類学的な調査結果から、四国のものはコガタブチサンショウウオとされた。 |
地方名 | ごま |
撮影者:田邊真吾 執筆者: 田邊真吾