新型コロナウイルスの感染の確認（5月30日公表分）に関する記者発表の要旨について

日時：令和3年5月30日（日曜日）15時00分～15時27分

場所：知事会議室

 

• 新型コロナウイルスの感染の確認（5月30日公表分）について[PDFファイル／135KB]
• 愛媛県内の状況等（令和3年5月30日9時現在）[PDFファイル／330KB]
• 週ごとの人口10万人当たり陽性者数の推移[PDFファイル／112KB]
• 週ごとの人口10万人当たり陽性者数の推移（保健所別）[PDFファイル／816KB]

 

 

（愛媛朝日テレビ（幹事社））

　それでは記者発表を始めますが、会見終了後レクがありますので、個別事例等に係る詳細の確認はそちらの方でお願いします。それでは知事よろしくお願いします。

 

（知事）

　昨日の陽性確認は6名でございます。内訳は、既存の3事例で3名。この中には再検査で陽性が確認された方1名が含まれます。そして、新規が3事例で3名でございます。陽性が確認された方に心からお見舞いを申し上げさせていただきます。

　昨日は土曜日でありますので、午後は大半の民間かかりつけ医の先生方、休診されている中でございます。そういう条件の下での6名でございますので、また新規事例も3名確認されております。これは明日で感染対策期から、6月1日よりは感染警戒期、特別警戒期間に入りますが、油断ができないというメッセージとして受け止めていただけたらというふうに思います。

　昨日陽性が確認されたのは二つの市、松山市と今治市の2市でございます。特に今治市では、ここ最近感染経路が特定できない陽性確認が数は少ないですが続いています。また、緊急事態宣言が継続している広島県と隣接していることもありますし、異業種交流の会が活発な地域でもございますので、今後も今治市は特に十分注意をしていただきたいと思います。また、昨日厚生労働省から、三島川之江港の検疫で新たに1名の陽性者が確認されたとの公表がありました。前回5月26日に国が公表したものと同一の船、船内での確認でございます。水際対策での陽性確認で、愛媛県内での確認数には入りませんが、国外からの感染にも警戒が必要であるというふうなことでございます。なお、陽性者を含めてこの船の乗員は本県には上陸していないということをお伝えさせていただきます。

　本日、説明するのは主に2点。今後の対策期から特別警戒期間への移行に伴って地域ごとに事情も違いますので、まず保健所ごとの陽性者数の推移等の分析について、そして、二つ目に昨日の検査結果について説明させていただきます。

　まず、保健所ごとの陽性者数の推移でございますが、このグラフは県全体と七つの保健所ごとの人口10万人当たりの1週間ごとの新規陽性者数の推移を表したグラフでございます。3月下旬に松山市の繁華街で発生した200人を超える変異株による巨大クラスターが発端となりまして、松山市繁華街から松山市内に、そして県内全域へと拡散・浸透していった感染の第4波は、2カ月たってようやく落ち着きを、全体的には見せ始めている状況に至っています。このグラフを見ても、これ色ごとに保健所ごとのデータになりますが、県下七つの全ての保健所管内で陽性者数は減少傾向に全てあります。人口10万人当たりの陽性者数は、ステージ3の基準が15人でありますが、現在はこれを大幅に下回っている状況にある。これが落ち着いているというデータになります。ただし、ここに至るまでの地域ごとの経過にはそれぞれ山の特色が全く異なっています。本日は、こうした保健所ごとの分析、そして状況の経過を振り返って、今後の注意喚起へと結び付けていただけたらと思いますのでよろしくお願いいたします。

　まず、全体的な傾向でありますが、松山市繁華街クラスターの発生以降、まず松山市でどんと広がる。その後、八幡浜保健所を除くほとんどの保健所でちょっと遅れてですね、変異株、今治だけは別の（変異）株が確認されておりますのでちょっと遅れていますけども、他は大体同じようなペースで上昇をしております。これら今治を除いてほとんどが松山市繁華街クラスターと同じイギリス型によるもので、これが地域に連鎖していったということが伺えるデータになっています。今治管内は、E484Kの変異株であることが判明しておりますが、この場合は、県外からの感染の持ち込みや持ち帰りによってこちらの方は広がっていったということが推測されます。

　続いて、各保健所ごとでありますが、まず四国中央保健所でございます。こちらは4月上旬までは陽性者がゼロでありましたが、下旬に福祉施設でクラスターが発生いたしました。その後、散発的な陽性確認が続いたんですが、クラスターはこの1件のみでとどまったことによって、今は落ち着いた状況に入っております。

　次に、西条保健所でございます。こちらは飲食店や会食クラスターが複数発生して、医療機関、高齢者施設でも発生いたしました。飲食店からその後、高齢者施設や医療機関、職場内へと広がっていった典型的な例でございます。約1カ月の間、ステージ3を上回る状況が西条保健所管轄では続きました。4月下旬には、グラフの数値が30に近づき、ここがピークになったんですが、特に新居浜市については、一時は松山市と同様、市中感染のまん延も危惧される状況に至っておりましたが、その後、減少の経過をたどって落ち着きを取り戻しています。

　次に、今治保健所でございますが、少しこれまでの保健所と違って若干遅れ気味、遅れて発生しています。4月の中旬までは非常に落ち着いていましたけれども、3月の下旬から散発的にはあったんですけども、ここで、医療機関で1回クラスターが発生していますが、その後は踏みとどまっておりました。ただ、4月下旬以降、感染経路不明の陽性者が増加しまして、保健所の調査が進む中で今治市内の複数の飲食店や会食を契機に感染が広がったことが判明し、「飲食店（・会食）クラスター」となりました。このクラスターは先ほど申し上げましたようにイギリス型ではなくE484K変異株であることが判明しています。松山市の繁華街クラスターに比べると規模が小さかったこともあり、また、複数のお店もそれぞれ小規模であるが故に利用客の把握と連絡がスムーズに行われましたので、これは迅速に進めて囲い込みに持ち込むことができました。こうした連絡がいかに大事かというのを表したケースではなかろうかと思います。ただ、冒頭申し上げましたとおり、今治市は異業種交流が盛んであると思います。こうした集まりを通じて、職場や地域、そして活動範囲が異なる方々の間で感染が広がっていった可能性があります。そして、それはそのリスクは現在も（陽性確認が）散発的に続いている状況を見ますと、いまだにそのリスクというものが水面下で続いているというふうに思っておいた方がいいんではないかと思いますので、今治市はここ最近の新規の状況、落ち着き始めているとはいえ、新規が（県内の中では）集中的に、散発的に発生していますので、特段の注意を払っていただきたいというふうに思います。

　次に、松山市でございます。これはもう言うまでもなく端緒になりました飲食店巨大クラスター、繁華街のクラスターがボンと出ます。そして、陽性者が一気に増加しまして、それまでは本当に落ち着いていましたから、この影響がいかに大きかったかということがお分かりいただけると思います。数値は30前後でずっと推移をしておりまして、市中感染のまん延という状態で対処せざるを得ないところになりました。その後も職場、高齢者施設、それからホストクラブ、こういったところで複数のクラスターがどんどん発生していったことはご案内のとおりでございます。現在は減少傾向が続いておりますが、今治と同じように、松山市でも連日新規事例の陽性確認は少数とはいえ続いています。特に繁華街、一部のお店の対応次第によっては、常に感染再燃のリスクを抱えているのが松山市、人口が多いが故にそうしたリスクがあるということでございますので、今治と同様、決して油断はできないというふうにお考えいただきたいと思います。

　次に、中予保健所ですが、松山市に隣接している地理的な条件もあります。職場等の行き来もあります。その影響から少し松山市から遅れて上昇が見られました。そして、その中では高齢者施設クラスターも発生しましたけれども、その後はようやく減少傾向になっています。ただここも、中予保健所でも新規の散発的な確認は松山市と同様に続いていますので、同圏域ということもありますので同様の注意をお願いしたいと思います。

　次に、八幡浜保健所でございます。八幡浜保健所は、第4波中は散発的には陽性者確認されましたが、感染の拡大は見られませんでした。これは第3波の影響があるんではないかと判断します。年明けの第3波で八幡浜保健所管内は複数の会食クラスター、そして高齢者施設クラスターがこの管内では発生しておりました。ある意味では他の地域に比べて第3波の影響を受けたエリアでもございます。この教訓が大いに生かされたんではないかなというふうに思います。他の地域以上に第3波の経験があったが故に、注意深く行動したことで感染の連鎖が食い止められて、第4波では大きな影響を受けないで、今日に至っているという状況ではなかろうかと思います。

　そして、宇和島でございますが、宇和島圏内は4月中旬に飲食店クラスターが発生しました。これを受けて陽性者が急増いたしました。グラフでも37.2という非常に高い、県内で最も深刻な水準に達した時期もありました。しかし、その後強い警戒が呼び掛けられまして、住民の皆さんがそれを受け止めて、人流が9割減ったというデータも出ていますが、そのことによって急速に減少に転じてまいります。そして、現在は非常に落ち着いている状況でございます。それぞれの管内のエリアでは、県からは要請をお願いしていますが、それを受けて同様の呼び掛けを各市長、町長さんが先頭に立ってですね。住民の皆さんにそれぞれ声掛けをしていただいております。そういったこともこの下降線に向けた大きな力になったというふうに思っております。

　第4波の教訓でありますが、次のようなことが言えると思います。松山市における感染拡大がその後の県下全域での感染拡大を引き起こすということは、これまでも繰り返されてきました。それを食い止めるためには、松山市内が人口が多いですから、市中感染のまん延状態に至らないよう先手を打った対処が重要であるということ。また、地域ごとに感染が広がるかどうかは、会食や飲食店クラスターが発生するかどうかが大きく影響するということ。ここで発生しますと、その由来の感染が家庭内に持ち込まれて、職場や学校、高齢者施設等へ次々と伝播（でんぱ）することによって陽性者数が一気に増加するというのが経験則でございます。特に会食や飲食店由来の感染が水面下で広がってしまうと、感染の規模は拡大し、囲い込みまでに長い時間を要するケースも出てまいります。ということで、もう二度と起こしてほしくないからしつこく言わせていただいておりますが、一部店舗で十分な感染対策を行わない大規模な会合、松山市繁華街クラスター、これは二度と繰り返してはならないということでございます。そのことによってどれだけの影響がもたらされるかということが、今回第4波が残した最大の教訓ではないかなというふうに思います。

　次に、全国的な感染拡大の収まっていない状況もありますし、またイギリス株もまだまだ全国では拡大中、そして、インド株がひたひたと押し寄せてきている、この持ち込み、持ち帰りによって県内の感染が再拡大するリスクは引き続き高い状況が続いているということであります。万一、県内に感染が持ち込まれたとしても早期に発見し、そして囲い込んでいくことによって広げないということが重要になってまいります。ということで、繰り返し6月からの特別警戒期間、注意していただきたい要点は四つでございます。感染回避行動の継続の徹底、これは感染防止の基本でございます。二つ目は体調の異変時はすぐに休んで受診をお願いします。これは職場、学校への感染拡大を阻止するためでございます。そして、三つ目は緊急事態宣言地域等との往来自粛、これは変異株の持ち込みを阻止する対策でございます。そして、四つ目は当面はルールを守った会食の実施、これは飲食店・会食クラスターの阻止のためでございます。全てこれまでの経験則を生かして集約した要点でございますので、この四つを6月1日以降の特別警戒期間においても継続して受け止めて実施していただきますように全県民の皆さんに心からお願いを申し上げたいと思います。

　次に、検査結果でございますが、まず陽性者6名の概要でございますが、20代から70代まで幅広い世代でございます。50代以上が5名とちょっと多くなっておりますので、この年代は重症化リスクが高いということで懸念をしております。男性は4名、女性が2名。居住地は松山市が4名、新規はこの中に1名でございます。そして、今治は2名なんですが両方とも新規でございます。感染経路は仕事関係で2名の感染が確認されましたことから、職場内で感染が広がらないよう現在速やかに調査・検査が進められているところでございます。

　次に、入退院の状況ですが、医療機関に入院されている方は2名増えて43名。重症の方は、1名の方、医療機関の治療が功を奏しましてご回復されましたので、1名減って4名となりました。宿泊療養施設に入られている方は1名増えて19名。自宅療養、医師が丁寧に聞き取ってすぐに入院が必要な症状ではない方、家庭やご自身の都合で自宅療養を強く希望された方、一部入院調整中の方は4名減少して23名と減ってまいりました。そして、退院された方は、昨日は7名いらっしゃいます。延べ人数で2,555名の方が回復されています。

　次に、検査の状況でございますが、昨日も高齢者施設の一斉検査、愛媛県の方で行っております。対象は、昨日は松山市、今治市、宇和島市、新居浜市、4市の第3グループ、介護付き有料老人ホームなどで行っております。合計で981件の検査が行われまして、全員の陰性が確認されております。これを含めて昨日実施された陽性確認は、まず行政検査の方では今の検査も含めて1,142件実施されていまして、その中で2件の確認がありました。そして、民間協力機関、先週は1週間に（1日あたり）290件ですが、昨日は午後が休診のところが多いので半分ぐらいだと思います。推定ですけども、150件ぐらい行われて6件の陽性の報告がございました。すなわち、昨日は1,300件ぐらいの検査が行われて6件の陽性確認ということになります。

　対処事例でございますが、まず封じ込め、こちらは西条保健所2事例、宇和島保健所1事例の3事例が濃厚接触者の健康観察期間、無事終了しましたので、それぞれの事例から感染が広がる懸念がなくなりましたので、3事例は今日から封じ込め事例に入ります。そして、囲い込み事例は松山市保健所が1事例、そして西条保健所が2事例、合計3事例が現段階で必要な調査・検査終了しましたので、濃厚接触者の健康観察期間に入ってまいります。丁寧に対処してまいります。

　もう一つ、モニタリングキット配布ステーションでございますけども、一昨日回収しました138検体を検査した結果、陽性確認が1件だけございました。ただこの方はお店も休業中、お店も出ていない、そしてお店の他の従業者さん全員陰性が確認されておりますので、速やかにその他の囲い込み作業に現在入っております。これで、3日間でこちらの繁華街のモニタリングキットの配布で512名（※）の検査が行われまして、陽性確認は2名でございました。0.4パーセントの陽性率でございます。この検査の範囲では松山市繁華街の接待を伴う店舗等で感染の広がりは見られないということでございました。ただ、6月1日から警戒レベルを切り替えますが、社会経済活動が徐々に再開される6月中旬には再度この、やはりここから広がるのが一番懸念されておりますので、松山市の接待を伴う飲食店、無症状者の方を対象にモニタリングキット配布ステーションを再度開設する予定でございます。各店舗の代表者の方は、感染の芽を早期に探知する、このことによって従業員や利用客への感染を回避し、ひいては地域を守るということにつながりますので積極的に検査を実施してください。以上です。

 

（愛媛朝日テレビ（幹事社））

　ただ今の発表事項等に質問のある社はお願いします。

 

（テレビ愛媛）

　すみません、テレビ愛媛ですが、モニタリングの検査キットの結果なんですが、511人検査されたということで、この検査数自体、これぐらい集まったことについてはどのように。

 

（知事）

　そうですね、推定でしか店舗数は把握できないんですけども、全員というわけではないなというところが、ちょっと不安材料は正直言ってあります。ただ、しっかりとした経営者のところはその主旨を受け止めてですね、お客さんのことも考えて二度と出すまいと強い思いで受けていただいたと思います。そこで広がりが確認できなかったということは、一方で一つの安心材料かなと。今だいぶ落ち着いてきているということをある意味では裏付けているデータにはなっているのかなというふうには思いました。

 

（愛媛新聞）

　愛媛新聞ですが、それに関連して、全員というわけではないということですけれども、だいたい何割ぐらいとかそのあたりは分かりますか。

 

（知事）

　200店舗ぐらいあるんですよ。で、従業員さんの人数というのは正規の方もバイトの方も

あるので分からないんですね。200店舗で、この500をどう見るか。それから、深夜バーというのは本当に形態が全く異なって申請しているので分からないんですね、これも。ですからもうあくまでも推測で、皆さんが判断していただくしかないんですけども、こちらはもう全員に呼び掛けたつもりではあります。

 

（八矢副知事）

　前回繁華街で検査をしたときには9日間で1,151人の方の検査を行いましたが、今回、期間が短い、それから一般の、通常の飲食店の方は対象ではないにもかかわらず500以上の方が受けていただいたというのは、かなり協力していただいたということだと思います。

 

（テレビ愛媛）

　今治市についてなんですが、無尽等、異業種交流も盛んなところで、広島県、インド株も出ていると思いますが、そのあたりについては何か警戒感というのはありますでしょうか。

 

（知事）

　そうですね、異業種交流の会合が盛んであるというのはよく言われることなので、やっぱり今それを我慢していただく時期だとぜひ受け止めていただきたいと思います。特に特別警戒期間に変わっても、しばらくの間、当面2週間は4人以下の会食、短時間ということを要請していますので、ぜひそれを受け止めて、特に新規が散発的に続いているという状況を考えて実行に移していただきたいというふうに思います。自分は大丈夫だろうという油断にコロナは付け込んでくるということを思い起こしていただきたいと思います。

 

（愛媛朝日テレビ（幹事社））

　各社さん、他に質問よろしいでしょうか。ではこれで終了します。ありがとうございます。

 

（知事）

　はい、どうもありがとうございました。

 

 

（6月4日追記）

（※）部分については検査件数の計上誤りが判明しましたので修正しています。

お問い合わせ

保健福祉部保健福祉課

〒790-8570　松山市一番町4-4-2

電話番号：089-912-2380

ファックス番号：089-921-8004

 

保健福祉部健康増進課

〒790-8570　松山市一番町4-4-2

電話番号：089-912-2400

ファックス番号：089-912-2399