A.業務の内容
建築物における清掃、空気調和設備及び機械換気設備の運転、日常的な点検及び補修、空気環境の測定、給水及び排水に関する設備の運転等、給水の遊離残留塩素の検査、給水の色、濁り、臭い、味の検査であって、特定建築物の衛生的環境の維持管理に必要な程度のものを併せ行う事業です。
B.登録基準
建築物環境衛生総合管理業の登録基準は次のとおりです。
(1)次の機械器具を有してなければなりません。
- 真空掃除機
- 床みがき機
- 残留塩素測定器
- 次の表の測定項目ごとに、測定器の欄の測定器又はこれと同程度以上の性能を有する測定器
ビル管法総測定器
測定項目
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測定器
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浮遊粉じんの量
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グラスファイバーろ紙(0.3μmのステアリン酸粒子を99.9%以上捕集する性能を有するものに限る。)を装着して相対沈降径がおおむね10μm以下の浮遊粉じんを重量法により測定する機器又は厚生労働大臣の登録を受けた者により当該機器を標準として較正された機器
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一酸化炭素の含有率
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検知管方式による一酸化炭素検定器
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二酸化炭素の含有率
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検知管方式により二酸化炭素検定器
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温度
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0.5度目盛の温度計
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相対湿度
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0.5度目盛の乾湿湿度計
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気流
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0.2m毎秒以上の気流を測定することができる風速計
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ホルムアルデヒドの量
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2,4-ジニトロフェニルヒドラジン捕集-高速液体クロマトグラフ法により測定する機器、4-アミノ-3-ヒドラジノ-5-メルカプト-1,2,4-トリアゾール法による測定する機器又は厚生労働大臣が別に指定する測定器様式第1号様式第2号様式第3号
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空気環境の測定作業に必要な器具(測定器固定用スタンド等)
(2)業務全般を統括する者が、建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受けている者であって、次のいずれかの要件を満たす者でなければなりません。
- 統括管理者講習会を修了し、修了した日から6年を経過していない者
- 上記の講習の過程を修了した者であって、統括管理者再講習会を修了し、修了した日から6年を経過しない者
(3)清掃作業の監督を行う者が、次のいずれかの要件を満たす者でなければなりません。
ビルクリーニングの技能検定に合格した者又は建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受けている者であって、次のいずれかに該当するもの
- 清掃作業監督者講習会を修了し、修了した日から6年を経過しない者
- 上記の講習の過程を修了した者であって、清掃作業監督者再講習会を修了し、修了した日から6年を経過しない者
(4)清掃作業従事者が次の研修を修了していなければなりません。
- 清掃作業従事者のすべてが受講できるもの
- 登録を受ける者又は厚生労働大臣の登録を受けた者が定期的に行うもの
- 指導が適当な者が行い、その内容が清掃用機械器具等及び清掃作業に用いる資材の使用方法、清掃作業の安全及び衛生に関するもの
(5)空気環境の調整、給水及び排水の管理、飲料水の水質検査の監督を行う者が、次のいずれかの要件を満たす者でなければなりません。
ビル設備管理の技能検定に合格した者又は建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受けている者であって、次のいずれかに該当するもの
- 空調給排水管理監督者講習会を修了し、修了した日から6年を経過しない者
- 上記の講習の過程を修了した者であって、空調給排水管理監督者再講習会を修了し、修了した日から6年を経過しない者
(6)空気環境測定実施者が次のいずれかの要件を満たす者でなければなりません。
- 空気環境測定実施者講習会を修了し、修了した日から6年を経過していない者
- 上記の講習の過程を修了した者であって、空気環境測定実施者再講習会を修了し、修了した日から6年を経過しない者
- 建築物環境衛生管理技術者の免状を有する者(だたし、再登録時は、上記再講習会を修了し、修了した日から6年を経過しない者)
(7)空気環境の調整、給水及び排水の管理、飲料水の水質検査に従事する者が次の研修を修了していなければなりません。
- 従事者のすべてが受講できるもの
- その運営が適切で、かつ、定期的に行われるもの
(8)清掃、空気環境の調整及び測定、給水及び排水の管理、飲料水の水質検査及びこれらの業務に用いる機械器具の維持管理の方法が、次の基準に適合していること。
清掃作業及び清掃用機械器具等の維持管理の方法が次のとおりであること。
- 床面の清掃は、日常の除じん作業のほか、床維持剤の塗布の状況の点検、再塗布等を行うこと。
- カーペット類の清掃は、日常の除じん作業のほか、汚れの点検、シャンプークリーニング、しみ抜き等を行うこと。使用した洗剤はカーペット類に残留しなようにすること。
- 日常清掃を行わない箇所は、6ヶ月以内1回、点検、除じん、洗浄すること。
- 廃棄物の分別、収集、運搬、貯留は、衛生的かつ効率的に処理すること。
- 清掃用機械器具、並びにその保管庫の定期的な点検、整備、取り換え等を行うこと。
- 廃棄物の収集・運搬設備・貯留設備等の定期的な点検、補修、消毒を行うこと。
- 上記清掃作業等の方法についての作業計画及び作業手順書を策定し、それに基づき作業を行うこと。
- 作業計画及び作業手順書の内容、実施状況は、3ヶ月以内に1回点検、適切な措置を請ずること。
空気調和設備の維持管理は次のとおり行うことができること。
- 空気清浄装置のろ材、集じん部の汚れの状況、ろ材の前後の気圧差等を定期に点検し、必要に応じ、性能検査、ろ材の取換え等を行うこと。
- 冷却加熱装置は、運転期間開始時、運転期間中の適当な時期に、コイル表面の汚れ状況を点検し、必要に応じ、コイルの洗浄、取換えを行うこと。
- 加湿減湿装置は、運転期間開始時、運転期間中の適当な時期に、コイル表面、エリミネータ等の汚れ、損傷等及びスプレーノズルの閉塞の状況を点検し、必要に応じ、洗浄、補修等を行うこと。
- ダクトは、定期的に吹出口周辺及び吸込口周辺を清掃し、必要に応じ、補修等を行うこと。
- 送風機、排風機は、定期的に送風・排風量の測定、作動状況を点検すること。
- 冷却塔は、集水槽、散水装置、充てん材、エリミネータ等の汚れ、損傷、ボールタップ、送風機の作動状況を定期的に点検すること。
- 自動制御装置は、隔測温湿度計の検出部の傷害の有無を定期的に点検すること。
機械換気設備の維持管理は、次のとおり行うことができること。
- 空気清浄装置のろ材、集じん部の汚れの状況、ろ材の前後の気圧差等を定期に点検し、必要に応じ、性能検査、ろ材の取換え等を行うこと。
- ダクトは、定期的に吹出口周辺及び吸込口周辺を清掃し、必要に応じ、補修等を行うこと。
- 送風機、排風機は、定期的に送風・排風量の測定、作動状況を点検すること。
空気環境の測定及び空気環境の測定に用いる機械器具その他の設備の維持管理は、次の要件を満たしていること。
- 空気環境の測定は、建築物の通常の使用時間中に、各階ごとに、居室の中央部の床上75cm~150cmの位置で、定められた測定器を用いて測定すること。
- 空気環境の測定結果は、5年間保存すること。
- 測定器は、定期的に点検、較正、整備、修理するとともに、その記録を、測定器ごとに整理保管すること。
貯水槽等飲料水に関する設備の維持管理は、次のとおり行うことが出来ること。
- 貯水槽の内面の損傷、劣化等の状況を定期的に点検し、必要に応じ、被覆その他の補修などを行うこと。
- 塗料、充てん剤により被覆等の補修を行う場合は、塗料、充てん剤を十分乾燥させた後、水洗い、消毒を行うこととし、貯水槽の水張り終了後、給水、貯水槽内の水について、次の項目の試験を行い、基準を満たしていることを確認すること。
ビル管法総測定器
項目
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基準
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残留塩素の含有率
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遊離残留塩素:0.2ppm以上
(結合残留塩素:1.5ppm以上)
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色度
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5度以下
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濁度
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2度以下
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臭気
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異常でないこと
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味
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異常でないこと
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- 貯水槽の水漏れ、外壁の損傷、さび・腐食の有無、マンホールの密閉状態を定期的に点検し、必要に応じ補修等を行うこと。
- 水抜管、オーバーフロー管等に取り付けられている防虫網を定期的に点検し、必要に応じ補修等を行うこと。
- ボールタップ、フロートスイッチ又は電極式制御装置、満減水警報装置、フロート弁、塩素滅菌器の機能等を定期的に点検し、必要に応じ補修等を行うこと。
- 給水ポンプの揚水量、作動状況を定期的に点検すること。
- 貯湯槽は、循環ポンプによる貯湯槽内の水の攪拌、貯湯槽底部の滞留水の排出を定期的に行い、貯湯槽内の水の温度を均一に維持すること。
- 給水系統の配管の損傷、さび、腐食、水漏れの有無を定期的に点検し、必要に応じ補修を行うこと。
- 衛生器具の吐水口空間の保持状況を確認することにより、逆サイホン作用による汚水等の逆流又は吸入のおそれの有無を定期的に点検し、必要に応じ適切な措置を講ずること。
雑用水槽等の雑用水に関する設備の維持管理は、次のとおりできること。
- 雑用水槽内面の損傷、劣化等の状況を定期的に点検し、必要に応じ、被覆その他の補修等を行うこと。
- 雑用水槽の水漏れ、外壁の損傷、さび、腐食の有無、マンホールの密閉状態を定期的に点検し、必要に応じ補修等を行うこと。
- 水抜管、オーバーフロー管等に取り付けられている防虫網を定期的に点検し、必要に応じ補修等を行うこと。
- ボールタップ、フロートスイッチ又は電極式制御装置、満減水警報装置、フロート弁、塩素滅菌器の機能等を定期的に点検し、必要に応じ補修等を行うこと。
- 給水ポンプの揚水量、作動状況を定期的に点検すること。
- 雑用水系統の配管の損傷、さび、腐食、スライム等の付着、水漏れの有無を定期的に点検し、必要に応じ補修を行うこと。
- 衛生器具の吐水口空間の保持状況を確認することにより、逆サイホン作用による汚水等の逆流又は吸入のおそれの有無を定期的に点検し、必要に応じ適切な措置を講ずること。
排水槽の排水に関する設備の維持管理は、次のとおりできること。
- トラップは、封水深が適切に保たれているか定期的に確認すること。
- 排水管、通気管は、損傷、さび、腐食、詰まり、漏れの有無を定期的に点検し、必要に応じ補修等を行うこと。
- 排水槽、阻集器は、浮遊物質・沈でん物質の状況、壁面等の損傷、き裂、さびの発生の状況、漏水の有無を定期的に点検し、必要に応じ補修等を行うこと。
- フロートスイッチ又は電極式制御装置、満減水警報装置、フロート弁、排水ポンプの機能等を定期的に点検し、必要に応じ補修等を行うこと。
給水栓における飲料水に含まれる遊離残留塩素の検査を7日に1回以上、定期的に行うとともに、給水栓における飲料水の色、濁り、臭い、味、その他の状態に異常がないことを随時確認すること。
清掃、空気環境の調整・測定、給水・排水の管理、飲料水の水質検査、これらの業務に用いる機械器具その他の設備の維持管理は、原則、自ら実施すること。委託する場合は、あらかじめその旨、建築物維持管理権原者に通知すること。また、受託者から業務の実施状況を報告させ上記要件を満たしていることを把握すること。
建築物維持管理権原者等からの苦情、緊急連絡に対して、迅速に対応できる体制を整備しておくこと。
C.登録手続き
建築物環境衛生総合管理業の登録を受ける場合、提出しなければならない書類は次のとおりです。
ビル管法総必要書類
提出しなければならない書類
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様式
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登録申請書
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機械器具の概要を記載した書類
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統括管理者、清掃作業監督者、空調給排水管理監督者、空気環境測定実施者の氏名を記載した書面
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統括管理者、清掃作業監督者、空調給排水管理監督者、空気環境測定実施者であることを証する書類
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修了証書、又は免状の写し
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清掃作業従事者、空調給排水管理従事者の研修の実施状況を記載した書面
- 初登録:過去1年間実績、今後1年間計画
- 再登録:過去6年間実績、今後1年間計画
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清掃、空気環境の調整及び測定、給水及び排水の管理、飲料水の水質検査の方法並びにこれらの業務に用いる機械器具その他の設備の維持管理の方法を記載した書面
作業手順には以下の内容を含むこと
- 作業工程(日常清掃を行わない箇所についての定期点検に関する事項を含む。)
- 機械器具等の点検の方法
- 清掃作業によるゴミや排水の処理方法
- 上記の作業報告作成の手順
- 空気環境の測定方法
- 測定器の点検、較正等の方法並びにこれらの記録の保管方法
- 測定結果報告作成の手順並びに測定結果の保存方法及び保存責任者の氏名
- 空気環境の調整、給水及び排水の管理並びに飲料水の水質検査の方法
- 空気環境の調整、給水及び排水の管理並びに飲料水の水質検査の作業報告作成の手順
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