本文
2023愛媛FC活動報告会知事祝辞
日時:令和5年12月5日(火曜日)19時00分
場所:ANAクラウンプラザホテル松山
まず、何よりも、県民に歓喜をプレゼントしてくれました愛媛FCのJ3優勝、J2昇格、本当におめでとうございます。心からお喜びを申し上げます。
僕が愛媛FCと本格的に接点を持ったのはもう20年近く前になりますけれども、愛媛FCはJFLのトップチームにありました。当時市長の仕事をしていたのですけども、愛媛FCを支えるメンバーが、J2入りを目指したいという話を持ってこられました。それは、本当にできるのかなというのが率直な当時の感想でしたが、皆さんの熱意、熱いものがあって、じゃあバックアップしようということで、当時、一緒になってやらせていただくこととなりました。そして、さらに前を走って応援に力を入れていたのが、今は亡き加戸前知事であります。加戸さんからも、一緒にやろう、そして資本参加もしてくれ、いろんなことが記憶に残っていますけれども、今日はその当時のメンバーにも久しぶりに再会できまして、懐かしく思い起こしました。
ただ、今回の優勝はまたその時とは違った歓喜であります。当時はJFLからJ2に上がる、上を見るだけの状況でしたけども、今回は、一回落ちて、このままで将来大丈夫なのか、というギリギリの状態からの昇格でありますから、また違った感動というものが今回待っていました。
また、村上さんに、社長に就任いただいた時も、2期連続で赤字が続き、前社長が辞任され、このままいったら愛媛FCがどうなるか分からない、誰がやれるのだろう。村上さんしかいないだろうなあという話をしている時に、社長を引き受けていただき、本当にうれしかったです。
現在、愛媛FCをサポートするために、県を含めた団体が職員の派遣等を行ってチームを支えております。しかし、実は、県では、今、働き方改革等で人手が非常にギリギリの状態で、昨年12月に私が人事案を初めて見た時には、派遣を取りやめるという案がありました。その時に、「愛媛FCは来シーズンが正念場で、ここで上がれなかったら本当に厳しいかもしれない。そういう、一番大事で、一番苦しい年が来年だと。そういうしんどいときに、県の都合で人はもう派遣できないっていう、そんな非情なことは人間としてやるべきじゃない、この大事なときこそ支える時だ」っていうことで、現在も継続をさせていただいております。
そういう厳しい状況の中でシーズンインを迎えましたけども、戦う前には、村上さんから、「今年は石丸監督が絶対に上がるチームづくりを行って、若い選手もそろった。いけますよ」という話を聞いて、シーズンイン。その初戦が、ご案内のとおり、1対5という結果でありましたので、もうその日の夜、電話をかけて、「本当に大丈夫なんかい」という話をしたのを覚えています。その時の村上さんの答え、明確に覚えております。「確かに今日は惨敗でした。でも、大丈夫です。石丸監督がしっかりとしたチームづくりをやっています。ただ、今回、若手が多いので、初めての経験で浮き足立った面がある」と。「必ず修正して、狙いどおりの結果出してみますので」と言い切った村上さんの言葉が非常に印象に残っています。
それ以来、今年一年は、僕のストレス発散もあったのですけども、試合が終わるごとに、村上さんに連絡して、「今日の試合はどないなっとんや!」「今日の試合はようやったね!」「次の試合が大事や!」なんていうことを一年中続けた年でありました。残念ながら、優勝を決めた伊予決戦、私は非常に複雑な立場でありまして、二つのチームを等しく応援しなければなりません。ワンツーフィニッシュが理想であります。特に伊予決戦の場合は本当難しいです。ちゃんと、座るところはど真ん中と決めていますし、オレンジと青以外のシャツを着るようにしています。そういう気のつかい方をしないといけない立場であります。海外出張で行くことはできませんでしたけども、愛媛FCが勝利し、J3優勝が決まったということを聞き、本当にうれしかったです。
ただ、今度は、J2に上がって、戦いがもう今から始まっていると思います。また違ったステージ、さらに上のレベル、そこで勝ち上がるのは並大抵なことではありません。ぜひまた、我々をワクワクさせていただけるような、そんな試合を心から期待させていただきたいと思います。
物価も上がっております。J2に上がると、またいろいろなことでも大変です。スポンサーの皆さん、その辺をくれぐれもよろしくお願い申し上げまして、祝辞といたします。
J3優勝、おめでとうございました!