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平成31年度幹部職員辞令交付式知事あいさつ
日時:平成31年4月1日(月曜日) 11時00分
場所:県庁本館4階 正庁
今年度の新たなスタートを切るに当たりまして一言申し上げます。
この中の大半の皆さんが、8年前に導入しました課長級昇任試験を自らの意志で受験され、突破した実力を持った人であると思います。
大変変化の激しい時代でありますから、今までやっていたことを無難に同じようにやるということは全く求めていません。それは当たり前であって、この変化をどう捉え、新しい対応策というものをどうするのか、ここが大事な視点になってまいりますので、その点くれぐれもよろしくお願い申し上げます。十分に期待に応えてくれると思っておりますので、皆さんの仕事面での活躍を期待したいと思います。
また、大変厳しいようですけれども、課長、局長、部長でありますから、新しい職場に速やかになじんでいただき、速やかに離陸をしていただきたいと思います。およそ1か月は、まだ来たばかりだからという言葉が使えるかもしれませんが、2か月目からはそのような言葉は一切使わないようにしていただきたいと思います。
さらに、今年度は、私にとっても3期目の本格的なスタートになりますので、極めて重要な一年と位置付けています。西日本豪雨災害からの復興というのは、各部署の共通の課題でもありますし、また3本柱である防災・減災対策、少子高齢化に伴う人口減少対策、地域経済の活性化は、現在の県政の主要な施策でありますので、このトータルの政策プランというものを推進するために大いに力を発揮していただきたいと思います。
ただ、こうした政策課題がある一方で、それのみに捉われていただきたくはないと思います。公約が全て完璧なものであるわけではないですし、先ほど申し上げましたように社会変化が著しい昨今でありますから、臨機応変に新たな課題にもチャレンジしなければなりません。
特にこの一年は、2年後、3年後を考えたときに大きな変化のスタートになる年と位置付けてもいいのではないかと思います。それは、通信面での技術革新がもう目の前に来ているということ。御案内のとおり、現在の通信技術というのは、世界標準になり、さらに大容量の通信が可能となった4Gという基準で運営されていますが、東京オリンピックの後には5Gの世界に入っていくものと思われます。まだ皆さんには実感がないでしょうし、私も実感がありません。ただ、この5Gの世界というのは、全く異質な絵図面が広がっていると思います。高速化・大容量化だけではなく、同時に多重の接続が可能になり、AIが駆使されるという、こうした技術が、ありとあらゆる分野で浸透し始めるような気がします。例えば、工場であるならばスマート工場、自動車であるならば自動運転、そして行政においてもスマート都市、これらが大きな課題になってきて、全ての仕事に変化をもたらす可能性を秘めていますので、こうしたことが待っているということを十分に念頭に置いて、それぞれの部署で考えていただきたいと思います。
ひょっとしたらわれわれの年代では、もうついていけない世界かもしれません。ということは、今年入庁した職員も含めて、若手の能力をどのように引っ張り出すかということも、皆さんのマネジメント能力になってまいりますので、その点はくれぐれもよろしくお願い申し上げたいと思います。
また、先ほど新採職員にも申し上げました。新しい職員としての心構えだけを伝えましたけれども、その中で一番大きな声で伝えましたのは、「あいさつ」。これはどんなに時代が変化しようが何ら変わることはない人間の基本、社会人としての基本であるということを強く伝えました。それぞれの部署、課に新採職員が配属されると思いますけれども、くれぐれも良き指導をよろしくお願い申し上げたいのと、彼らが納得するためには、管理職が率先してその姿勢を示す必要がありますので、それぞれの部署でこの点を指導のほど、よろしくお願い申し上げたいと思います。
いずれにいたしましても、いい仕事をするためには、明るく開放的で、そして心地よい緊張感というものを持った職場環境が大事であると思います。この体制で、1年間全力で課題に挑戦してまいりますので、皆さんよろしくお願い申し上げまして、激励方々のあいさつといたします。頑張りましょう。