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「四国八十八箇所霊場と遍路道」世界遺産登録推進協議会 平成27年度総会知事あいさつ

ページID:0010974 更新日:2015年7月24日 印刷ページ表示

日時:平成27年6月15日(月曜日) 13時30分

場所:国際ホテル松山

 

 

 ご紹介いただきました愛媛県知事の中村でございます。

 本日は「四国八十八箇所霊場と遍路道」世界遺産登録推進協議会、昨今は各県持ち回りで開催するようになり、愛媛での開催は初めてでありますけれども、出席のために御来県いただきまして、誠にありがとうございました。心から歓迎を申し上げます。

 昨年は、今もお話がありましたように、1200年という節目の年を迎え、各札所での御本尊の御開帳、あるいは美術館等を活用した「四国へんろ展」、これは各県で共催という形で行ったわけであります。おそらくは各会場に多くの方が足を運ばれて、遍路道の歴史や、その価値の深さというものを再認識する機会になったのではなかろうかと思います。

 四国それぞれの県に課題はありますけれども、この遍路文化の推進、そして継承、あるいは新幹線の敷設や防災・減災対策、こうした分野は、まさに四国が一つとなって取り組む、それぞれがお互いのことを思いながら、助け合い、協力する分野ではなかろうかと思います。

 今年になりましてから、4月に、四国4県と関係57市町村が共同申請していた「日本遺産」への認定が正式に決定いたしました。この日本遺産は、直接、世界遺産と結び付いているわけではありませんけれども、国内において、その価値が認められたということは、世界遺産登録に向けて弾みがつくのではなかろうかと心から期待をしているところでございます。

 また、愛媛県においては、知の拠点である愛媛大学におきまして、今年4月に「四国遍路・世界の巡礼研究センター」が開設されました。ここでは、四国遍路の歴史的な価値、そして、現代社会における価値、こういったことへの研究と同時に、学生による遍路道の巡礼の授業であるとか、あるいは一般県民を対象にした講座であるとか、さまざまな活動が展開されることになっております。こうした大学の取り組みは、遍路文化を磨き上げていく、広げていくことに大きな役割を果たすものと、心から期待しているところでございます。

 また、考えてみますと、遍路の歴史というのは、当時、人生に迷った方、あるいは挫折した方、そういった方々が最後の拠り所として訪れていた歴史でもあると思います。そういった方々を温かく迎え入れた「お接待」の文化というものが、四国各県共通の文化として、これまで根付いてきたのではなかろうかと思います。

 こうした尊い価値というものを共有しながら、先ほど、会長からお話がありましたように、「平成28年度中の国内の暫定リスト入り」これが今のわれわれの最大の目標になるわけでありますけれども、それを目指して、一致結束して取り組みを強めていきたいと思います。そのためには、普遍的価値に関する学術的研究や、寺院・遍路道の文化財的な価値の伝承というものに、一層力を尽くしていかなければならないと感じております。

 どうか、本総会におきまして、さらに気持ちが一つになって、一層の弾みがつくことを心から期待いたしまして、開催地の知事としてのあいさつに代えさせていただきます。どうもありがとうございました。


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