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県立中央病院新本院開院式知事式辞

ページID:0010931 更新日:2013年4月1日 印刷ページ表示

日時:平成25年3月23日(土曜日) 10時30分

場所:県立中央病院新本院

 

 

 本日は土曜日で、診療日の先生方もいらっしゃるなど、大変お忙しい中ではありますが、多数の御来賓の方々にお集まりをいただきまして、県立中央病院新本院の開院式を執り行えますことを、心からうれしく存じます。

 まずもって、建て替えに当たりまして、関係各位から賜りました、これまでの多大な御尽力に対しまして、深く感謝を申し上げます。

 県立中央病院は、昭和49年に三番町からこの地に移転して以来、日夜、医師・看護師をはじめとする医療スタッフの献身的な努力により、「県民医療の最後の砦」として、愛媛県の医療と県民の健康を支えてまいりましたが、建物の老朽化に加えまして、患者数の増加や求められる診療機能の高度化などにより、物理的にも機能的にも限界に達しておりました。

 このため、救命救急センターと総合周産期母子医療センターの本院との一体化による機能の充実や、屋上にヘリポートを整備し災害基幹拠点病院としての機能強化を図るなど、いろいろと検討を行ってきましたが、これは、今日御出席いただいている加戸前知事のもとで、場所の問題や運営方式の問題等々、さまざまな議論を積み重ねて、実施に移されてまいりました。そして、先般3月15日に大成建設株式会社から引き渡しを受け、本日の開院式を迎えたところでございます。

 

 さて、建物や設備を一新して開院いたします新県立中央病院の基本理念は、今まで同様「県民の安心の拠り所となる病院であること」にありますが、これを実現するため、三つを柱に取り組むこととしております。

 その一つ目は、「急性期医療の充実」であります。

 当院は、三次救急医療機関として、消防機関や医療機関から送られてくる県内全域の急性期の患者様の治療に、「24時間365日」対応する救命救急センターを有しており、また、周産期医療についても、県内全域を対象とした総合周産期母子医療センターを持っています。今後とも、県内の急性期医療の最後の砦としての責務を果たすべく、全力を尽くしてまいる所存でございます。

 二つ目は、「地域医療との連携・支援」であります。

 今申し上げました急性期の患者様の治療に円滑に対応するためには、地域の医療機関の方々と緊密に連携することが欠かせません。地域の医療機関をかかりつけ医とされている患者様の症状が悪化した際に、それらの医療機関から患者様を直ちに受け入れる一方、急性期から回復期に移られた患者様を地域の医療機関にスムーズにお返ししていくなど、当院と地域の医療機関の方々との連携を、一層密にしてまいりたいと思います。

 三つ目は、「変化への対応」であります。

 全国的に医師不足が言われる中、当院でも、限られたスタッフ数ではありますが、へき地医療拠点病院として、へき地医療の支援にできる限り取り組んでいくこととしております。また、近い将来発生が予想されている東南海・南海地震等の大規模災害に対しましては、当院が県内唯一の災害基幹拠点病院であることから、新病院では災害対応機能を拡充するとともに、今後、災害訓練の実施などを通じまして、院内の備えや関係機関との連携を強化してまいります。

 

 御案内のとおり、新県立中央病院は、PFIという「官と民との連携方式」により運営される病院であり、医療行為と病院経営は県が行いますが、病院の運営・維持管理や調達、利便施設の運営等は、民で構成された愛媛ホスピタルパートナーズ株式会社に委託して行うこととしております。

 PFI方式による病院運営の成功事例が少ない中、本事業の成功の要は、県とPFI事業者たる愛媛ホスピタルパートナーズとの緊密な連携にかかっています。その主体を担う大成建設株式会社の山内社長さんには、本業の周辺領域への事業展開の一つとして、本県のPFI事業を戦略的に位置付けられていると伺っておりますので、どうか本事業に不退転の覚悟で取り組んでいただきますようお願い申し上げます。

 新県立中央病院では、今後とも、安全で良質な医療を提供し、名実ともに「県民の安心の拠り所となる病院」を目指してまいる所存でございますので、御参集の皆様方には、新病院の円滑な運営に向け、引き続き、御支援と御協力を賜りますよう心からお願い申し上げまして、式辞といたします。


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