本文
令和2年度愛媛県水防協議会知事あいさつ
日時:令和2年5月12日(火曜日)14時00分
場所:愛媛県庁第二別館6階大会議室
本日はご多用の中、愛媛県水防協議会にご出席をいただきまして、ありがとうございます。平素は、水防活動をはじめ、県政の各般にわたりまして、格別のご理解、ご協力をいただいておりますことを、厚くお礼申し上げます。
ご案内のとおり、本県は急峻な地形のため、急流河川が多く、豪雨時には、水量が急激に増加するなど、堤防や護岸の決壊等による洪水が生じやすい環境にございます。特に、おととしの西日本豪雨ではこれまでに経験したことのない大雨によって、県内の多数の河川が氾濫し、多くの尊い人命や財産が失われました。
現在、県におきましては、西日本豪雨災害からの復旧・復興に、最優先で取り組むとともに、引き続き、防災減災対策を県政の3本柱の一つに掲げ、県民の安全・安心の確保に向けた、各種施策を展開しているところでございます。
とりわけ、大規模水害に対しては、県民の命を守ることを第一に、ハード・ソフト両面から、総合的な治水対策に力を注いでおり、中でも、先の豪雨災害で大きな被害が発生した肱川では、昨年、国が鹿野川ダムの改造事業を終えまして、治水機能が強化されたことに加え、国と協働し、肱川水系河川整備計画を大幅に変更しまして、新たに、大洲市内や、西予市野村地区の堤防整備等を追加するなど、今後とも、流域全体で治水安全度の向上を図ってまいります。
一方、ソフト対策については、県内全域で、水位計や河川監視カメラを増設し、リアルタイムの防災情報を充実させるほか、新たに、県管理の九つの河川を、水位周知河川に指定しまして、市・町が避難勧告等を発令する目安となる水位の危険度レベルを設定するなど、避難体制の強化を進めることとしています。
さらに、地方局・土木事務所単位で設置している、「大規模氾濫に関する減災対策協議会」にご参画の市町をはじめとした関係機関の皆さん方との連携を密にし、防災対策の実効性を高めることで、県民の安全・安心の確保につなげたいと考えております。
今回の会議は、新型コロナウイルス感染症対策のため、参加人数や議事の数を絞っての開催とさせていただきますが、ご出席の皆さん方におかれましては、円滑な水防活動の実施に向け、忌憚(きたん)のないご意見を賜りまして、そしてまた引き続き、災害に強い、安全・安心な県土づくりにご尽力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げて、あいさつとさせていただきます。
ありがとうございました。