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令和6年度ひめボス宣言事業所アワード知事あいさつ
日時:令和7年2月26日(水曜日)13時30分
場所:ANAクラウンプラザホテル松山
本日は、ひめボス宣言事業所アワードにご参加いただき、誠にありがとうございます。
現在、県が働き方改革を県内に広めていくために設置をいたしました、ひめボス宣言事業所認証制度の認証を取得いただいた県内事業所の数は662社に増加をしています。
そして後ほど表彰させていただきますけれども、その中でも非常にハードルの高いプレミアムの認証取得事業所が、県内で11社、二桁となりました。本当にこの時代の流れを的確に受け止めていただき、さまざまな改革にチャレンジをしていただいている事業所の皆さんに、心から敬意を表します。
ご案内のとおり、人口減少は日本全体の大きな課題になっており、愛媛県においても、このまま何もしなければ、現在、約127万人の人口は、2060年には、約78万人になるのではないかという予測もあります。ただ、これは何もしなかった場合でありますから、それにあらがうために、さまざまな対策を打っていく必要があります。
県では四つの視点から取り組みを進めていますけども、一つは、一番ハードルが高いのですけれども、出生数を増加させるための施策展開。そして二つ目が、県内流入人口を増やす移住政策。そして三つ目が、県外流出を食い止める、まさに、このひめボス宣言もそうですけど、その後押し。そして、外国人人材の確保。四つの視点で、人口減少対策に向き合っているところであります。
移住につきましては、市町と協力しながら、AIを駆使して、さまざまな展開をしているところでありまして、平成27年度には、1年間に愛媛県に移り住んで来られる移住者は年間270人ぐらいでしたけれども、令和5年度には7,254人まで増加をいたしました。四国で言いますと他の県がだいたい1,900人から3,300人くらいでありますから、愛媛県の7,254人というのは東京・大阪圏を中心に本当に多くの方々から選んでいただいております。
一方で、社会減、特に、若年女性の方の県外流出を中心に、まだまだ歯止めがかかっておりません。こうした中で、県がアンケート調査を実施したところ、もちろん、都会への憧れというところは抑えることはできませんけれども、転出の理由として多かったのが、そもそも県内の事業所の存在を知らないということが一つの大きな理由でした。そして二つ目は、子育てに理解のある職場が見つからなかった。あるいは女性のキャリアアップの制度が整備されている職場が見つからなかった。これが意外と多かったことに驚きました。
こうしたことを分析する中で立ち上げたのが、このひめボス宣言事業所認証制度です。県もそうなのですけれども、職場改善をしていかなければ、選ばれない、イコール人材確保ができないという時代に入ってきているということでございます。その延長線上で、県内の多くの企業・事業所の方々にチャレンジをしていただいて、ひめボス認証を取っていただくと。そして、愛媛県全体が、職場環境がしっかりしている、さらに仕事と子育ての両立に理解のある経営者が多いという地域になっていければ、若年世代を中心とする県外流出を食い止める一つの大きな力になるのではないかということで始めた制度でございます。
私も昨年、県内の大学を訪問し、約500名の学生たちに、愛媛県には魅力的な企業が多くあることや、ひめボス宣言認証制度を取得するなど、男女を問わず働きやすい職場づくりに積極的に取り組まれていることを紹介いたしました。学生の皆さんが進路を選ぶときに、この制度を取得している会社・経営者が、職場環境づくりにしっかり配慮している企業・事業所だということを、県としてもしっかりとPRしてまいります。また、今回取得された企業・事業者の皆さんが、率先して情報発信をしていただくことで、自社の人材の確保、そして人材の県外流出の抑止、ここにつながっていけばと心から願っているところでございます。
そういう意味で、本制度の趣旨を受け止めていただいたすべての事業所の皆さんに、改めて心から感謝を申し上げたいと思います。
今日はどうぞよろしくお願いいたします。