本文
事業系食品ロス削減実証事業報告書について
県では、循環型社会づくりと脱炭素社会づくりの実現のため、令和3年3月に策定した「県食品ロス削減推進計画に基づき、「もったいない」と「おもいやりの心」をもった県民運動として、オール愛媛による食品ロス削減運動を展開しています。
この度、事業系食品ロス削減を図るため、一般社団法人愛媛県中小企業診断士協会に委託し、県内食品製造事業者における事業系食品ロス削減に係る課題及び解決策を検証し、改善に向けた実証事業を行いましたので、本事業結果をご活用ください。(詳細については、以下の報告書をご参照ください)
実証手法
愛媛県が令和3年度に実施した「事業系食品ロス削減課題検証事業」の結果をふまえ、「パン・菓子製造業」、「水産食料品製造業」を中心に、「原材料下処理」「製造加工」で発生する食品ロス削減を対象に、「7つのムダ取りシート」によるチェックを実施。一部企業では、テーマを絞って支援を実施。
<支援事例企業の業種内訳>パン・菓子製造業:5社、水産食料品製造業:2社、酒類製造業:1社、調味料製造業:1社
実証事業の結果と分析
実証事業の結果から、次のとおりであると分かった。
- 製造現場の7S(整理、整頓、清掃、清潔、躾、清浄、殺菌)は、各事業者の改善につながる。
- 製造工程の機械化・自動化、データ活用、AI利用により、食品ロス削減と生産性向上が期待できる。
- 食品製造副産物を原材料としたアップサイクル商品開発の関心が高い。
食品製造事業者における課題と改善策
実証事業で判明した課題と改善策は、次のとおりとなっている。
- 各企業で課題となる7Sの改善には、「7つのムダ取り」による改善が有効であり、現場を客観視することが必要。
- 機械化・自動化、AI利用などは、生産性向上への寄与が期待されるものの、設備投資の資金確保が課題。
- アップサイクル商品開発は、自社だけでは実現が難しいため、外部機関との連携が必要。