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マレーシアのバドミントン代表チームの東京オリンピック事前合宿地決定に関する記者発表の要旨について
日時 H30年5月11日(金曜日)11時05分~11時14分
場所 知事会議室
(知事)
ご案内のとおり、昨年のえひめ国体・えひめ大会の余韻がまだ冷めやらぬ中で、県民の皆さんのスポーツ熱をさらに後押ししようということで、この4月から、県庁内に、新たにスポーツ・文化部を設置したところでございます。また、その時にも申し上げましたけれども、国体・えひめ大会のレガシーを生かして、一層のスポーツ振興に取り組んでいきたいということを申し上げましたが、その中には、オリンピックの事前合宿等の誘致も視野に入れてきたところでございます。
たまたま、私は愛媛県バドミントン協会会長も務めていますので、その国体強化のために、特に協会関係者と話し合って、数年前からマレーシアのコーチを愛媛県に招へいし、特に少年の部の選手育成強化に取り組んできたご縁もございました。そんなところから、昨年の12月、マレーシアのバドミントン協会会長、理事長もご来県いただくなど、私もマレーシアに出張した時には、バドミントン関係者のところに訪問するなど、交流も積み重ねてきました。また、その結果として少年の部の選手交流も愛媛県とマレーシアの間で進めてきたところでございます。
こうした中、当然のことながら、その関係を生かして、東京オリンピックの事前合宿の誘致を働き掛けて来たところでございますが、4月28日に開催されましたマレーシアバドミントン協会の理事会におきまして、オリンピック代表チーム等の公式合宿地として愛媛県を選定することが決定をされまして、その後、協会と県とで公表内容等を調整しました結果、今回、正式に発表できることとなりました。
平成28年、先ほど申し上げましたように、2月に同協会を私が訪問しています。その時に初めて事前合宿の提案をさせていただいたんですけれども、足かけ2年がかりになりましたが、ジュニア選手同士の交流を含め、こうしたようなアプローチが交流を拡大し、実現することとなったこと、大変うれしく思っています。
特に、マレーシアはバドミントンが非常に強い国でございます。リオオリンピックでは、男子シングルス、男子ダブルス、男女混合ダブルス、この3種目において、いずれもマレーシアの選手が銀メダルを獲得しています。これまでにマレーシアは、オリンピックメダル数が累積で11個なんですけれども、そのうちの8個がバドミントンということで、マレーシアにおいては、バドミントンは国技に近いと思っていただいて結構です。
特に、リー・チョンウェイという英雄的なプレイヤーがいらっしゃいまして、多分、もう35歳ぐらいになっていると思いますけれども、ここ3大会連続で、男子シングルスで銀メダルを獲得しています。ただ、先日、アジア選手権では、復活した日本の桃田選手が準決勝でこのリー・チョンウェイに勝ち、決勝では(リオデジャネイロオリンピック)金メダルの中国人選手、チェン・ロンにも勝ってアジアチャンピオンになったのは先週のことでありましたけれども、まだまだマレーシアでは、第一人者として、東京オリンピックも視野に入れているのではなかろうかというふうに思っています。
合宿の内容になりますが、早いんですが、本年、2018年から2020年のオリンピック直前までの間に、オリンピック代表候補となるシニアチームに加えまして、18歳以下のジュニアチームがそれぞれ毎年本県で、場合によってはですね、全部ということになるかどうかはこれからですけれども、本県で合宿を実施するというものでございます。事前協議では、両チームともに、一応、今の段階で、毎年各1回ずつ、それぞれ2週間程度の合宿を実施したいという希望を聞いております。
また、ジュニアのチームについては、愛媛県内の学校との交流も積極的に行いたいというふうに言われていますので、今後は、両者で基本合意書に調印することになりますが、タイミングが合えば、私自身がマレーシアを訪問してサインをしたいというふうに考えております。また、ぜひ地元の記者の皆さん、ご都合がついたらですね、ご同行いただけたら幸いに思っています。
また、マレーシアの選手たちに満足度の高い合宿を行っていただけるように、関係市町、おそらく市町で対応するとすれば、県都の松山市と、それから国体でバドミントン競技を実施した砥部町になる可能性が高いと思いますけれども、こうしたところとも連携協力して、また、民間の方々にも、マレーシアと関わりのある企業等にも声を掛けながらですね、受け入れ体制を整えていきたいと思っています。
また、県民の皆さんとの交流事業の企画やマレーシアに対する愛媛のPRなどにも取り組んでいきたいというふうに思います。
なお、数年前に3日間、ご夫婦で愛媛県に来られましたマハティールさんが、昨日、当選をされまして首相になったのは、非常に私は個人的にも大変うれしく思っています。
以上です。
(南海放送)
基本合意の調印というのは、だいたいタイミングとしては、どのくらいの時期を考えているのか。
(知事)
まだ、先方の都合もあるので、できれば7月、8月あたりを考えたいなと。日程が合えばですね、そのあたりを視野に調整していきたいと思っています。
(南海放送)
それは現地、マレーシアで。
(知事)
マレーシアで。クアラルンプールですね。
(あいテレビ)
合宿は今年からということだが、合意後にということか。
(知事)
そうです、もちろん。
(南海放送)
年内の合宿というのもあるのか。
(知事)
そうですね。
(南海放送)
秋か冬か。
(知事)
そのあたりですね、年内。
(テレビ愛媛)
今回、決め手になったのは、何だと思うか。
(知事)
そうですね。やはり、昨日今日の関係ではないというところが一番大きかったと思うんですけれども、特に、イズワンという、今、マレーシアのペルリス州のヘッドコーチに就任しているんですが、彼が4年間愛媛県に来てもらいまして、先ほど申し上げた、少年の部の育成に尽力してくれました。そこからつながりが強くなったということになるんですが、その彼が、マレーシアに帰った後に、愛媛県との交流の懸け橋になってくれまして、それでジュニアチームが愛媛県に来て地元の高校生と試合したりですね、いろんな交流が積み重なってきたというのが大きかったと思います。
また2年前に、愛媛フェアでマレーシアに行ったんですけれども、このことを想定していましたので、協会の関係者の皆さんにご挨拶をし、愛媛県の意向を伝えて、そこから検討を開始していただきました。それで、昨年の12月、会長、理事長が揃ってご来県いただくなど、感触としては、非常に良い方向に徐々に徐々に行っているなという感じはしていたんですけども、実は、複数県がアプローチをしていましたので、そういう意味では、最終的に愛媛県を選択いただいたこと、本当に感謝したいと思っています。
(南海放送)
ライバルとなった県というのは。
(知事)
いや、九州の方なんですけれど。
(南海放送)
複数というと、愛媛を入れて。
(知事)
そうですね。3県くらいがアプローチしていたと思います。
(南海放送)
合わせて3県ですか。
(知事)
はい。
(あいテレビ)
現在、ウエイトリフティングの方も交渉中だと思うが、その辺の状況は。
(知事)
そうですね。この前、県庁のスポーツ・文化部長にサウジアラビアに飛んでもらいましたけれども、非常に良い感触。これは新居浜市がですね、ウエイトリフティングの関係者が非常に熱心に交流をしていただいていますので、先日、サウジの選手が合宿で訪れたりしていますから、こういった交流の積み重ねが、オリンピックの事前合宿へとつながっていくと思いますので、可能性は十分にあると思います。
その他にも、西条市のクライミング、オーストリアですね、あるいは台湾の野球、こういったところも、急な話ではなく、これまでの交流の延長で働き掛けをしていますので、実現するかどうかは分かりませんけれども、複数の種目で愛媛県での事前合宿が実現できれば、よりオリンピックが身近に感じられることになるのではないかなというふうには期待しています。