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令和2年度当初予算案及び2月補正予算案に関する記者発表の要旨について

ページID:0008685 更新日:2020年2月19日 印刷ページ表示

 

その他の資料

 

日時 2年2月18日(火曜日) 11時00分から11時27分

場所 知事会議室

令和2年度当初予算案及び元年度2月補正予算案等記者発表

(知事)

 令和2年度当初予算案についてですが、予算編成に当たりましては、最優先課題である西日本豪雨災害からの創造的復興をはじめ、昨今の社会情勢の変化を踏まえまして、急速に進むデジタルシフトに対応すべく、昨年から若手中心の5G活用プロジェクトチームが発足しておりましたが、その勉強成果も踏まえまして、次世代通信「5G」活用策の芽出しなどの新施策を展開するほか、大規模災害等に備えた防災・減災対策の強化、移住促進などの人口減少対策、実需の追求による地域経済の活性化など、公約の実現に向けて積極果敢に取り組むことといたしました。

 特に本年は、「東京オリンピック・パラリンピック」の開催年でありまして、日本中がスポーツの熱気に包まれることが予想され、その熱気を取り込みながら、聖火リレー等のイベントやオリ・パラ大会直後に開催する「日本スポーツマスターズ2020愛媛大会」を成功に導くなど、スポーツ立県の一層の推進に加えまして、サイクリングの振興や国際定期路線の拡充等によるインバウンド受け入れ態勢の充実を図るとともに、農林水産業の体質強化とブランド産品の販路拡大や、官民共同で創設しました「子どもの愛顔(えがお)応援ファンド」、昨年10月に条例制定、そして準備を進める中で多くの寄附もお気持ちとしていただいていますので、これを初めて活用した子育て支援施策の充実などの重要課題にも的確に対応することといたしました。

 また、国の経済対策に係る補正予算に即応した2月補正予算と合わせまして、切れ目のない対策を講じることとしています。

 当初予算の重点施策ですが、まず、西日本豪雨災害からの創造的復興であります。今なお仮設住宅等での生活を余儀なくされている被災者への巡回相談等による心のケアに引き続き取り組むとともに、仮設施設で運営されています西予市野村保育所の移転改築への支援を行うほか、肱川水系治水対策の10年前倒しや、新たな整備計画に基づく堤防整備など、防災機能を強化することとしました。

 また、移転先の造成工事の影響により、グループ補助金の申請手続きが完了していない事業者等への継続支援や、被災されたかんきつ農家の早期復興に向けた支援に引き続き努めるとともに、復興への歩みを進めている被災地を元気づけ、活力とにぎわいを創出するため、南予9市町からも要望のありました南予復興イベントの開催準備に取り組むこととしました。

 次にデジタル技術を活用した新たな施策展開でありますが、まず、デジタルシフトに対応して地域課題を解決するための総合的な戦略となるデジタル総合戦略を策定することとします。また、5Gを活用した遠隔医療支援システムの構築による愛南地域の医療体制の確保や、映像伝送機能を付加した広域災害・救急等医療情報システムの整備に取り組むこととしています。また、県内企業による5G対応の製品開発、これに必要な実験環境を県の方で整備するほか、将来の5G通信網の整備を見据えまして、農業や畜産現場と県の機関をネットワークで結びまして、リアルタイムに助言・指導が行えるようなシステム開発にも取り組むこととしております。さらに、デジタルマーケティングの導入推進を図りながら、プロモーション動画の国内外への配信を通じて、県産品の販路拡大をはじめ、インバウンドを中心とした観光客やサイクリストのデジタル技術を活用したさらなる誘客を促進することとしています。

 次にスポーツ立県の推進でありますが、県内20市町で開催する運びとなりました東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレー等の開催や各地域で進んでおります事前合宿の受け入れ・交流事業に取り組むとともに、9月中・下旬に、本県初となる「日本スポーツマスターズ2020愛媛大会」を開催することとしました。また、国体や国際スポーツ大会で活躍できる選手の輩出に向けた競技力向上対策を推進するとともに、障がい者・健常者がともに参加して交流を深められるeスポーツの振興にも取り組むこととしております。

 この1年、意外とスポーツ関係のイベントが多くございます。先日は愛媛マラソンもございましたし、県テニス協会と、また国の支援もいただきまして、現在、砥部の(県総合運動公園の)テニスコートに屋根付きの施設2面を建設中でありますが、3月に完成する運びとなっています。この完成を受けまして、ATPランクのテニスの国際大会、企業等々のご配慮により、今年4月から実施されることになりました。ランクでいうと2番目に位置される国内でも屈指の国際大会になるそうです。

 そして、まずインターハイが今年、オリンピックの関係で各地域に分散して開催されることになっていますが、令和4年度は四国開催になりますけれども、私も(県バドミントン)協会長を務めさせていただいているインターハイのバドミントンの競技が8月に愛媛県で開催されることになっています。それから、7月にはさらに「愛・野球博」の一環として、プロ野球フレッシュオールスターゲーム、それから、8月には先般発表しました東京六大学野球オールスターゲーム、そして、事前合宿、スポーツマスターズ2020、さらに10月には、しまなみ海道の国際サイクリング大会と、こうしたようなイベントが年間を通して順次行われていくことになります。

 次に防災・減災対策でありますが、緊急避難道路の整備や、河川・海岸・港湾・砂防施設等の改修・補強などに加えまして、鹿森ダム貯水池に堆積した土砂の撤去を、県単独事業で推進することとします。また、(本県の)防災士数が今2位でありますけれども、全国1位を目指して養成をさらに加速するほか、災害時の防災拠点となる県庁第二別館の建て替えなどに取り組むこととしています。

 次に人口減少対策でありますが、昨年10月に創設した「子どもの愛顔応援ファンド」を活用し、子どもの居場所づくりや、不登校児童生徒の学校復帰等に取り組む民間団体への支援、第2子以降の出生世帯への紙おむつ購入支援など、愛媛オリジナルの子育て応援事業を基金で初導入して、展開することとしております。また、求人・移住総合情報サイト「あのこの愛媛」を活用した雇用・移住マッチングを促進するとともに、移住希望者を対象に移住候補地で仕事を実体験できる機会の提供を行うほか、人手不足が顕著な介護分野や農林業における外国人材の円滑な受け入れを推進することとしました。

 先ほどスポーツの関係で、3年連続になりますけれども、10月に全日本大学対抗テニス王座決定試合、今年もこの愛媛県で、砥部の方で開催していただくことになりましたので、併せて追加で報告させていただきます。

 地域経済の活性化でございます。まず商工・観光関係でありますが、2年ぶりとなる「サイクリングしまなみ2020」を、本年10月に3,500人規模で開催するとともに、県産品ポータルサイト「愛媛百貨選」等のウェブサイトを活用した営業活動の展開や、県内ものづくり企業の新製品・新技術の開発支援を行うほか、職業学科を設置する高校と地元産業界が連携して、将来の地域産業を支える専門的職業人の育成を図ることとします。また、今年度は、しまなみ海道について、随一の雄大な景観を誇る来島海峡大橋に、一層スポットを当てた、しまなみ海道の愛媛県側エリアのさらなる魅力発信に集中的に取り組むとともに、4月から増便される台湾線をはじめ、国際定期路線の安定運航に向けたイン・アウト両面からの支援を行うことといたしました。そして、これも新たな取り組みになりますが、えひめこどもの城やとべ動物園の魅力向上も踏まえまして、ここにジップラインを整備いたします。今申し上げたように隣接する総合運動公園や、そして将来近隣にある伊予市の方も含めて、この一帯のすぐにということではありませんが、ジップラインを設置することによって、より広域なにぎわいづくりの空間を目指して前進していきたいというふうに思います。

 次に農林水産業でございますが、「ひめの凜」や「愛媛あかね和牛」、「媛スマ」、この生産拡大支援とブランドの確立をさらに進めるとともに、林業の担い手育成や森林情報の整備など、市町と連携した新たな森林管理システムを推進するほか、本年4月に合併を予定しています県1漁協の経営基盤強化に向けた支援を行うことといたしました。また、アコヤガイへい死の原因究明と強い貝づくりに引き続き全力で取り組むほか、愛南町が実施する種苗生産施設の整備を支援することとしました。

 次に医療・福祉等の充実でありますが、これも新たな取り組みとなります。今年度、愛媛大学医学部の1期生が65歳を迎えるという年にもなります。この年代、愛媛大学はたぶん90名くらいだと思いますけれども、(これらの方を含めて)2百数十名の方が65歳を迎えるということに着目をし、県内外の医療機関を退職する医師と医師不足地域の医療機関とのマッチング支援を行う全国初となる「プラチナドクターバンク」を創設するとともに、新たな医師確保対策に取り組みます。また、県立新居浜病院の建て替え整備を進めることといたしました。また、介護現場の業務効率化に向けたAI活用ケアプランやICT機器の導入を支援するとともに、児童虐待防止に向けた医療機関の連携による支援体制を強化するほか、海洋プラスチックごみ削減に向けた実態調査やプラスチック代替製品の普及促進等に取り組むこととしています。

 次に教育・文化でありますが、中学生の英語力など学力の向上対策を推進するとともに、四国中央市内の児童生徒や保護者の負担軽減を図っていくため、同市に新居浜特別支援学校の分校を整備するほか、氾濫するネット情報を児童生徒が主体的に取捨選択できる能力等を養成する、情報リテラシーの分野ですけれども、学習用アプリを開発することとしました。さらに、愛媛国際映画祭や、来年度2年ぶりの開催となりますこどもの城を舞台とした子ども芸術祭の開催等を通じて、芸術文化の振興を図ることとしました。

 社会資本整備でございますが、大洲・八幡浜自動車道、上島架橋岩城橋、山鳥坂ダム、JR松山駅鉄道高架事業の着実な整備などに重点を置いて取り組むこととしています。

 以上が主な重点施策でありますが、そのほか、新型コロナウイルス感染症対策に関しては、病原体検査や指定医療機関に対する必要な資材購入費など、必要な経費についても当初予算案に盛り込んでいます。2月10日には各保健所に「帰国者・接触者相談センター」を設置済みでありまして、感染が疑われる方々からの相談に応じているところです。

 この結果、今回の当初予算額は、一般会計で約6,431億円、特別会計で約2,576億円、企業会計で約724億円、合計で約9,731億円となり、一般会計としては知事就任以降で最大であった前年度予算から9億円の減となりますが、昨年は豪雨災害対応分が非常に多額に達しておりました。令和元年度で231億円、令和2年度で135億円の豪雨災害対応分がございます。これを除いた実質ベースで比較をいたしますと、前年度を87億円上回る規模になっていまして、財政健全化にも目配りしながら公約の実現を着実に進めていくための施策、そして社会の変動に積極的に手を打っていくという視点、こういったことでメリハリの効いた予算に仕上げたところです。

 次に先月末に成立した国の経済対策に伴う補正予算についてですが、防災・減災対策や農林水産業の振興など、本県にとって重要な対策が盛り込まれており、特に、防災・減災対策は迅速な執行を図っていく必要があることから、2月定例県議会に提案する予算案のうち、経済対策分につきましては、先議をお願いする考えです。

 この経済対策分の主な内容でありますが、防災・減災対策として、氾濫の危険性が高い河川の改修や、肱川水系の治水対策の前倒し実施に取り組むとともに、砂防施設の改修のほか、ため池の防災対策や治山工事、道路改築や交通安全施設の整備、大洲・八幡浜自動車道や岩城橋の整備促進、工業用水道施設の耐震化を進めることとしています。また、農林水産業の体質強化に向けた施設整備を進めるほか、県民の安全・安心の確保のため、高齢者や障がい者福祉施設の機能強化や、CSF、豚熱、いわゆる豚コレラと呼んでいたものですが、この防疫体制の強化に向けた検査機器の整備などにも取り組むこととしました。

 この結果、経済対策分の予算額は、一般会計で約180億6千万円、企業会計で約2億9千万円、合計で約183億5千万円となっています。

 次に、今の先議を考えている経済対策分を除いた、通常の2月補正予算の主なものでは、岡山理科大学獣医学部設置に関して事業の適切な実施をしっかりと確認をさせていただきました。それが認められましたので3カ年補助の今年度最終年度です。これは今治市への支援ということになります。これを行うとともに、平成30年度末に施設の稼働を中止しました県廃棄物処理センターにつきましては、当初これが設置された時と社会情勢が大きく変わり、途中やっていた事業が民間の進出によって収益が上げられなくなったことで赤字が続いていました。放置しますと時間の経過とともに維持費も赤字も膨らんでいく恐れがあります。そのため、前倒しでこれ以上債務負担が拡大しないよう、早めに手を打つ必要があると判断し、施設の解体撤去等に向け、必要な経費を計上し、補助することとしました。

 また、国庫補助金の変動等による補正を行うこととした結果、通常分の予算額は、一般会計で約192億5千万円の減額などとなっています。

 このほか、条例等の議案については、新たに産科の医師を目指す医学生等に対する奨学金を創設するための愛媛県医師確保奨学基金条例の改正などを提案させていただく予定です。このうち、知事等の給与の特例に関する条例につきましては、これまでどおり、率先して行政改革に取り組む姿勢を示すという気持ちで、知事10%カット、副知事6%カット、教育長・管理者・常勤監査委員5%カット、これを継続実施することとしました。

以上でございます。

 

(愛媛新聞)

 地域課題解決に向けたデジタルの活用というのが新たな大きな項目として含まれているが、あらためてこちらへの思いや展望というのはどのように考えているか。

 

(知事)

 割と早い段階から着目はしてきたつもりなのですが、例えば2年前の1月、東京のIT関係の2社の本社を訪れまして、それぞれに今後の展開等の話を聞かせていただき、答えは見えないけれども早く手を打つ必要ありと判断して、まずその年の4月にプロモーション戦略室を県庁内に設置し、現在に至っています。それで昨年はやはり5Gの活用というものについては、待っていては何も意味がないと、それをどの分野でどのように展開するかというビジョンがあって初めてこれは有効に使えるものだというふうに判断し、若手職員を、部局を超えて集めて勉強会を設置しました。約1年間、そこで福祉や教育、経済、いろんな分野でこんな活用方法が今の段階で考えられるのではないかということで提案を受けた経緯があります。その中から吟味をして今芽出しをすべきテーマをさらに絞り込んで、今回集中的に新たな施策展開を始めたところです。例えば、愛南の遠隔医療なんかは、今、愛南町というのはなかなか医師が行っていただけないということで、それはお医者さんにとってもキャリアアップにつながるのかどうかという視点で考える必要があるんじゃないかと。例えば、この遠隔医療の分野で、県内における最先端の取り組みをすれば、それを経験することによってキャリアアップにつながるということになれば、随分と様相が変わってくる可能性もあると。まさに5Gを活用して医師確保にもつながっていくことにもなるのではないかという意味も込めて、先手を打って対応していくということです。同様に他の分野でも同じような発想で、今回盛り込ませていただいています。

 

(愛媛新聞)

 今後も大きな柱として育ちそうな感じか。

 

(知事)

 育つというかですね、これは国の政策とも関わってくるのですけども、まあその5Gの電波の特性を考えるとそんなに長距離ではなく、それから直進性が強い電波ですからビルが林立しているようなところではなかなか普及が大変だということになると、むしろローカル5Gというふうなところから入っていく、あるいは可能性が生まれるというふうに僕は思っているので、そこに国はちゃんとかじを切ってくれるのかどうか、これは分かりません。でも、分からないけれども、もちろん言い続けていきますし、いざかじを切ったときにさあこれから何かやろうでは間に合わないという分野でもあると思いますので、ここはよく考えればそっちの方が事業の具体化が早いということは、国会、国であればそれぐらいのことは分かってくれるだろうと思いますので、それを信じて手を打つということです。

 

(愛媛新聞)

 2月補正の方に加計学園の関連の予算が入っているが、岡山理科大学獣医学部の四国枠の合格者が今年度0人だったということだが、このあたりの受け止めはどうか。

 

(知事)

 やっぱりまだまだ、四国枠のパンフレットを作って配布したといっても、それでこういう結果ですから、学園の取り組みをさらに促していきたいというふうに思っています。やっぱり四国枠で入った学生の方が卒業した後に四国にそのまま定着する可能性は高いと思いますので、愛媛県としては、これは今治市への支援でありますけれども、間接的な支援をする立場からですね、それは強くこれからも求めていきたいと思っています。

 

(南海放送)

 関連して、ハード整備の予算としては今年度で今治市への支援は終わって、これからは獣医学部への支援というか、協力というかそういう形になっているが、金銭面ではどういう支援になっていくのか。

 

(知事)

 協力というよりか、既にやっているのですけれども、共同研究であるとかそういった分野で連携をするという、専門分野ですから、そういったことで進んでいくのだろうと、愛媛県の立場としては思いますね。

 

(NHK)

 予算全体についてこれを踏まえて、新年度の抱負があれば。

 

(知事)

 ものすごく変化の激しい時代に入ってきていると思うんですね。特に通信技術がこれだけ変わるということは産業革命が起こる可能性もあると思うんですね。そういった社会変化というものを知事としてどこまで感じ取っていくべきなのか。特に、これはスピード勝負だと思いますので、今の段階で考えられる芽出しはしておくべきというふうに思いますので、ここは大事なポイントではないかなというふうに思っています。それから、二つ目はやっぱり公約の徹底ということで、これにこだわった予算編成にしたということ、そして最大の問題は西日本豪雨災害からの復興というものを、もう2年経ちますけども、まだまだ復興途上にあるというふうな前提で向き合っていくという点、この辺りが大事な視点ではないかなと思っています。

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