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愛媛県食肉衛生検査センターの沿革
わが国の食肉検査は、明治4年8月大蔵省布達「屠牛取締方」に始まるとされており、以後、明治39年の「屠場法」制定を経て、近代化の体裁を整えていくこととなります。本県でも、この時期に松山、宇和島、今治、新居浜、八幡浜、川之江などで相次いで「屠場」が許可されています。
と畜検査は、昭和22年の保健所法の制定を経て、それまでの警察行政から名実ともに衛生行政として位置付けられ、保健所獣医師職員が各と畜場へ出かけて検査を行うこととなりました。昭和28年8月、と畜場及びと畜検査に関する事項を包括的に規定した「と畜場法」が制定施行されて、食肉検査の基本的枠組みが確立されました。その時点で、本県には18個所のと畜場が開設されており、これを14保健所が所管していました。
平成4年4月、「食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律」が施行され、年間30万羽を超える食鳥を処理する施設において食鳥検査が開始され、と畜検査同様に保健所獣医師職員が「食鳥検査員」として県内4箇所の食鳥処理場で検査に当ることとなりました。(内2ヶ所は後に松山市所管となります。)
平成13年9月には、わが国で初めて牛海綿状脳症(BSE)の発生が確認され新たにBSEスクリーニング検査が導入されるなど、食肉検査は、その対象を広めると同時に技術・精度面での高度化への要求が一段と高まっていきました。
このような状況を背景に、組織の一元化により、効率的で精度の高い検査体制を構築して食肉の安全性を確保することを目的に、平成14年4月1日、大洲市春賀に愛媛県食肉衛生検査センターが設立され、県内で2施設となっていたと畜場と、県所管分の食鳥処理場2施設について食肉検査を行うこととなりました。その後、平成20年8月末にJAえひめフレッシュフーズ株式会社食鳥センターが、平成23年3月末には宇和島地区広域事務組合食肉センターが廃止され、所管のと畜場は1施設、食鳥処理場は1施設となりました。
平成14年4月1日愛媛県食肉衛生検査センター設置
設置条例
愛媛県食肉衛生検査センター設置条例(平成14年愛媛県条例第14号)
所管施設
(1)JAえひめアイパックス株式会社と畜場
(2)マルハフーズ株式会社