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岸田総理大臣の自民党総裁選不出馬に関する知事囲み取材の要旨について
日時:令和6年8月14日(水曜日) 14時00分~14時07分
場所:知事室前廊下
(テレビ愛媛(幹事社))
それでは、番町クラブから申し入れさせていただいた取材について、まず、幹事社から代表して質問させていただきます。
今日、岸田総理が総裁選への不出馬を表明されました。事実上、総裁選後に退任するということになりますが、どのように受け止められましたでしょうか。
(知事)
突然の表明でありましたので、正直に言って驚いています。任期がまだ残っているわけでありますから、この時期に表明されるというのは、国政の中でいろいろな動きがある中でのご決断なのかなというふうに思っています。
(テレビ愛媛(幹事社))
岸田政権への評価はどのようなものでしょうか。
(知事)
はい。どちらかというと、以前の安倍政権がわりと強いリーダーシップのもとで展開された経緯があって、そういうご本人の思いとは別に、周辺にその強権を利用するようないろいろな方が集まってきて、ちょっと行き過ぎた面があった。ある意味では全く色の違う、聞く力を前面に出してスタートされた岸田政権だったと思うんですけれども、コロナの対応、それから、その後のアフターコロナ、DXの展開、アウトバウンド・インバウンドの推進等、変化した課題に本当にそういった意味では地方の声はよく聞いていただいたのではなかろうかなと。そこまで聞かなくてもいいんじゃないかなというところもありすぎるぐらい、よく意見は聞いていただいたんではないかなというふうに思ってます。
(テレビ愛媛(幹事社))
不出馬の理由として、裏金問題へのけじめとの説明がありましたが、説明については十分だったとお考えですか。
(知事)
そうですね。それと同様に、党内力学というものも大きな影響を与えたのではないかなと思います。
かつて、こういう時には、本当に若い政治家が、ある意味では若者らしく立ち上がって、改革を声高に叫んで行動を起こすというのが当たり前だったんですけれども、今はそのエネルギーがないということが非常に危惧すべき状態ではないかなということを感じます。
一方で、何もしていないということではなくて、なんというんですかね、三国志の時代であるとか、晋が立ち上がった時代であるとか、中国の古典の世界で繰り広げられたような、若い人たちも宮廷政治のような数合わせとかそっちのほうに奔走していて、本当にダイナミズムが失われているなということは感じますね。
(テレビ愛媛(幹事社))
今後、ポスト岸田を巡る総裁選というレースが本格化していくわけですけれども、ポスト岸田に求める条件というか、そういうものがあれば教えてください。
(知事)
そうですね。自分の記憶に残っている政治家の中の1人に中曽根康弘さんという方がいらっしゃったんですけれども、本当に総理になったら、国のためにこういう政策をやるんだという周到な準備を経て、非常に骨太な政策を出版を通じて国民に事前に発表されていた方でした。
実際、総理になってからまさにそこで書かれていたことを断行するという強い意志を持ったリーダーシップを感じたんですけれども、次の方にはそんな大胆な、今、非常に変化が激しいので、大胆な骨太な政策をしっかりと掲げて、それから、全員を満足させることはできないので、批判も受け止めて進んでいく強い決意を持った方になっていただきたいなというふうに思います。
(テレビ愛媛(幹事社))
幹事社からは以上ですが、他に質問のある社はお願いします。
(愛媛新聞)
愛媛新聞です。先ほどの質問とちょっとかぶるかもしれませんが、今後の政治改革の必要性というところは、中村知事はどのように考えていらっしゃるんでしょうか。
(知事)
そうですね。例えば、与野党が合意したはずの定数削減も実施されていない。いろいろな問題があった資金的な問題も中途半端に終わっている。あるいは、かねてから言われているように、大胆な政治改革、こういったものが非常に薄くなってしまっているのがすごく残念です。
だから、ぜひ、昔、小泉元総理が掲げたような、厳しくても73歳定年制をもう1回やるんだ、あるいは世襲制限をするんだ。いろいろな大胆な、あるいはもっと言えば、比例の重複立候補はやめるんだとか。それぐらい、みんながおかしいなと思っていることを大胆に掲げて突っ込んでいく、進んでいくような政治改革の強いリーダーシップが必要なんじゃないかなというふうに思います。
(愛媛新聞)
続けて、政治不信というものを払拭できたとお考えでしょうか。
(知事)
結局、今言ったような大胆な政治改革に手をつけていないから、不信は全く払拭されてないんじゃないかなっていうふうに思います。
(テレビ愛媛(幹事社))
他に質問いかがでしょうか。では以上で終わります。
※議事録については、読みやすさや分かりやすさを考慮し、発言の趣旨等を損なわない程度に整理しております。