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松山-釜山線の増便に関する記者発表の要旨について

ページID:0083575 更新日:2024年8月15日 印刷ページ表示
日時:令和6年8月7日(水曜日) 11時19分~11時41分
場所:知事会議室

(時事通信(幹事社))
 松山-釜山便の増便について、知事から発表お願いします。

(知事)
 松山-釜山線、非常に好調でございます。最初はゴルフを切り口に、たまたま昨年の春先に愛媛全体のゴルフに関心があるという、釜山のゴルフ連盟の方がお見えになって議論をして、チャーター便を飛ばしたら非常に好評だったので、一気に定期便になった経緯がありますけども、エアプサンから10月27日からの冬ダイヤ以降、現在週3便、そして臨時的に5便になったという記者発表を前回させていただきましたが、その後、10月27日からの冬ダイヤでは週6便へ、こちらは定期増便となります。期間限定ではなく定期増便を社内決定したという連絡を受けましたのでお知らせをいたします。増便は10月27日、日曜日から、現在の水曜日、金曜日、日曜日の週3便に加え、火曜日、木曜日、土曜日が新たに追加され、週6便、月曜日以外、週6便の定期運航となります。ダイヤなどの詳細は配付資料のとおりでございます。エアプサンでは今後、増便に向けて、松山空港関係機関と調整を行うこととしており、運航スケジュール等が場合によっては若干、変更になることもある可能性もありますので、その点はご留意いただきたいと思います。
 ご案内のとおり、平均搭乗率がですね、現在約85パーセントと大変好調でありますことから、9月16日からの1カ月間、週5便へというふうになりましたけども、水面下では定期便への振り替え、切り替えと、さらなる増便は交渉をしてまいりました。今回、定期便の増便に向けて交渉をさらに強化したところでございます。その結果が週6便となりました。釜山線はまだ新しい路線ですけれども、1年経たないうちに運航便数が倍増することは、徐々に釜山の方々に、釜山市だけではなくてその周辺800万ぐらいの商圏がありますので、ゴルフは最初の取っ掛かり、そこからまた派生して人が人を呼ぶのではないんですけども、一般の観光客へ広がり始めてるというようなことではないかというふうに思っています。今回の増便決定に当たりまして皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。
 なお、民間シンクタンクの試算ですけども、釜山線の週6便運航による経済効果、試算を出されておりますが、年間25億7千万円と試算されております。また、県内ゴルフ場や宿泊業関係者からは、「釜山線の就航以降、釜山から来られる韓国人旅行者が増えているのが大変心強い、今後も受け入れ体制しっかりと充実させていきたい」という前向きな声も県に寄せられておりますので、県内経済の活性化に大いに寄与するものではないかと期待してます。
 ただ、これ本当に空港のある松山は当然来ますけども、そこだけでは1回で終わってしまいかねないので、東予・中予全県にわたる観光コンテンツ、ゴルフ場もそうなんですけども、先般、宇和島の方まで行ってまいりました。大洲まではお客さん来ているんですけれども、さらにそこを宇和島まで、東の方も新居浜であるとか、こういったところまで広げてですね、南予であるいは東予で宿泊する旅行商品とかができないかという、こんな交渉も水面下で行っておりますので、全県での観光の魅力の紹介というものを結び付けないとリピーターにつながらないということを、しっかりと肝に銘じて取り組んでまいりたいと思います。
 また、若干気になるのがですね、アウトバウンドの利用、釜山線はまだそんなに上がっておりません。搭乗率が85パーセントでありますけども、県内の釜山線の利用者、まだ2割以下ぐらいじゃないかなという状況でございますので、本当に近い。昨日も高校生との愛顔でトークでも高校生にメッセージを送ったんですけれども、また先般、愛媛大学の大学生の講演でもメッセージを送ったのですけども、内向きではなく外向き、若いうちに異言語であるとか異文化であるとか、そういうのを体験するだけでも非常に大きな経験になるんでということをお話しいたしました。ちょっと衝撃的な数字なんですけども、日本人のパスポートの取得率が全国平均で大体、今17パーセントと言われてます。四国・愛媛は9から10パーセントぐらいと言われています。一方、韓国・台湾の若者のパスポート所有率は65から70パーセントだそうです。いずれその世代がいい意味でいろいろな分野で競い合っていくことを考えると、本当にこの状況というのは考えるべき時がきてるのではないかなと思いますので、ぜひ活用をして経験につなげていただきたい。そしてまた旅行も格安で速やかに行けますし、あと、デイリー運航に近くなってきましたから、ビジネス利用での活用も非常に便利になったと思いますので、積極的にアウトバウンドでも活用していただきたいと思います。特に釜山線は中四国で、ローカル空港から直行便が飛んでるのここだけになります。それと、また釜山ではですね、秋にアジア最大規模の釜山国際映画祭が行われます。これアジアでは最大規模の映画祭、それから、釜山花火祭りというのが大々的にあるんですが、打ち上げられる花火の本数、松山、今治が1万発と言われてますけど、8万発だそうでありますから、とてつもない規模の花火祭りもあるそうです。これからがまさに釜山では観光ベストシーズン、そして本当に海の幸、僕は申し訳ないですけど聞いただけでございます。航空会社しか行ってないので、自分で体感したわけではないんだけども、海の幸がほんとに美味しいという、行かれた方の声も届いてますので、ぜひぜひ皆さん活用してみてください。以上です。

(時事通信(幹事社))
 ただいまの発表事項に関しまして、質問のある社はお願いします。

(南海放送)
 南海放送です。緑町の土砂災害から間もなく1カ月ということですけど、この土砂災害が県内インバウンドに与える影響等、この釜山便も含めていかがでしょうか。

(知事)
 そうですね。やはり非常に良い効果が上がっているんではないかなというふうに思います。やっぱり来られるということは、そこに宿泊や買い物や食事や、いろいろな消費行動が伴いますから、これは非常に関連施設、関連業者に良い影響を与えているというふうに思います。一番直接的な声が届いたのは、例えば、先ほどのゴルフ場から入っていきましたけども、大洲カントリーの支配人も県庁に来られまして、「これ本当に良かった」という声を届けに来てくれたんですが、平日はほとんどお客さんが来てなかった状況が、もうかなり埋まっているというふうな状況が出てきた。それから、それを聞いて、先般、宇和島カントリーの方でも何らかのトライをしたいという声があったので、先般行ってまいりまして、動線の確認であるとか、改善すべき点であるとか、私の方からもいろいろなことを聞いた中で、声を届けさせていただきましたけれども、市長も旅行商品の造成とか、宇和島市としても取り組みを進めていきたいというような決意表明もありましたので、徐々に広がっていくんではないかなというふうに思います。よく市長会でも、なんとかこう国際線を増やしていくので、正直言って、ぱっとした観光だと松山、ちょっとした観光だとしまなみ、あるいは内子の街並みと、このあたりで止まってたんですね。下灘なんかは結構来るようになりましたけども、各市町さんにも、これだけ来るということはそこにチャンスが生まれると、だからぜひ受け入れ体制ということを常に申し上げてきたのですが、ようやくその可能性があるなということが全県に広がり始めているので、その取り組みが、先ほど申し上げたコンテンツの多様化につながって、リピーターの確保に結び付いていくという結果にやがてなっていくのではないかと期待しています。

(読売新聞)
 読売新聞です。アウトバウンドに課題があるということで、その点についてお伺いしたいんですけれども、コロナ禍を経て、日本全体が内向きになっていることに関して愛媛特殊の事情があるということはあまりないかもしれないですけど、アウトバウンドで伸び悩んでいる要因というのはどういうふうに考えられていますか。

(知事)
 一つには円安というのもあるかもしれないですね。それと世界での物価動向に日本がなかなか、所得ですよね、そういったものもついていけてないというふうなことで、かつて一人当たりのGDPが、1985年には世界で1位2位の状況でしたけども、今は27位でございますから、そういったところも影響しているのかもしれません。だからこそ、例えば東京経由とか、大阪経由とかでこれまで行くしかなかったので、その分のフライト料金があれば、えらく高くなるわけですよね。ところが今の直行便ができたことによって、本当に時間的な問題も、料金の問題も、もう国内旅行よりも安く行ける可能性もありますので、選択肢として非常に良くなったので、そこをぜひ知ってもらいたいと、今まで多分、海外は高いから行かないという固定概念もあるのかもしれないので、そこを解きほぐしていくことが大事なのかなというふうに思います。それとやっぱり、もう一つは、島国であるがゆえに、日々日々による生活の中で、海外を意識する機会が少ないのが、これは日本の宿命だと思うんですけども、ただ、今グローバル化が進んで、インターネットの登場で世界がつながって、ビジネスでもレジャーでも、各段に変化が訪れて、それを受けてアジアを中心に、次の世代はさらなる成長を目指して、エネルギーが満ちあふれている。先ほどのパスポート所有率をみても明らかなように、若い人がもうどんどん外の世界を見ながら、次の時代に備えてきてるので、競い合う時代というのを考えると、若い人たちも負けないでほしいという強い思いがあります。

(読売新聞)
 それともう1点なんですけども、釜山便冬ダイヤ増便ということなんですけど、アウトバウンドが伸び悩んだ場合、今後もしかしたら、減便されてしまうかもしれないので、そういう危機感とかもあったりするんですか。

(知事)
 当然あります。あの理想論で言うと、4:6、アウトバウンド4とか、インバウンド6ぐらいが一番安定した運航になるのかなと、個人的にですよ、これまでずっと見てきましたけども、そんな感じがするんですけど、ちょっとこの、まだ釜山線は本当にまだアウトバウンドが少ないので、ぜひ皆さんも取材費も格安だと思いますので、直接行けますから、各局でぜひ社内挙げて、アウトバウンドに結び付くような取材をしていただけたら、幸いでございます。

(愛媛新聞)
 国際線の増便に関連して、中国東方航空の上海線、上海便が運休が続いている状態だと思うんですけれども、こちらの再開の見込み、見通しについてどうかということと、あとそれから、それぞれ取り組みを水面下でされている中で、それでもまだ再開が決定しないところに関して、その原因はどのあたりになるかというふうに分析されていますでしょうか。

(知事)
 そうですね当然のことながら、やる以上は安定した、お客さんの確保、イン・アウト双方ともある程度、例えば釜山線の場合は、先ほど言ったゴルフのマーケティングから入っていますので、そこの確証があったが故にいったという事もあるので、同じだと思ってます。当然のことながら、東方航空とは水面下でパイプもつなげておりますし、空港のこの前のセレモニーの時も関係者も来ていただいてますので、そのお互いのどのタイミングで再開しようかというのを伺っているという状況にあるんではなかろうかと思います。全国みますと、上海線を再開したとこもあるんですけども、あまりまだ、かつてのような搭乗率には至っていない状況でして、その中には団体旅行の自由度とかですね、あちら側の国の事情もあるようですし、もう一つはビザの問題がまだ解決できていないので、そのあたりがクリアしてからの方がスムーズに安定運航につなげれるような搭乗率に結び付く、というようなことも考える必要があるのかなと思っています。それから、もう1点は、これだけ今増やして何とかコロナ禍できっと使うときがくるということでスポットの増設と国際線ターミナルの新築にかじを切りましたけども、それをしてもですね、グランドハンドリングの人員確保であるとか、松山空港では正直ないですけども、地域によっては航空燃料の不足、これも問題になってきていまして、そのあたりも全部にらみながらやっていく必要があるかなというふうに思っています。

(愛媛新聞)
 現実問題、冬ダイヤが10月の下旬から始まると思うんですけど、そこに間に合うような再開の見込みはあるんでしょうか。

(知事)
 まだそこまでの状況ではないですね。

(産経新聞)
 すみません、産経新聞です。釜山便、そもそもゴルフ客の需要というところからスタートしたということですが、半年以上経って、ゴルフ需要の実績というか、評価であるとか、あとその手応えをどう考えられているのか。お願いします。

(知事)
 直近の数字が手元にないんですけども、本当に相当来ています。4月ぐらいに聞いた段階でも年間8千人だったかな、数字あるよねどこかに、ゴルフ連盟からお聞きしたんですけど、ゴルフ連盟にお聞きするのが一番いいんじゃないかなと、正確な数字を出していただけるんじゃないかなというふうに思ってます。

(産経新聞)
 ありがとうございます。あと、もう1点、ゴルフを呼び水にいろんな他の観光客も増えているということですが、実際にゴルフ以外の客、どのような所に回られているのか、耳に入っている状況はどうでしょうか。

(知事)
 まだこの段階というのは松山が中心になっていますね、ただこれ本当に地域間の競争で全体的にみても円安ということもあったんですけども、日本への旅行が海外で一つのブームになっているのは間違いないと思います。だいたいこう、有名な所が終わって、ローカルでいいとこないかなってふうな旅人も多くなってきている状況になっている中で、本当にチェジュ航空さんはですね、ローカルもいくつか飛ばしてるんですけども、チェジュさんが飛ばしているローカル便の中では最も高い搭乗率が松山線になっていますので、一緒になってプロモーション、南予も東予も含めたプロモーション戦略もやっていますから、そういったことも伝わり始めてきてるのかなという気はしてますね。

(毎日新聞)
 毎日新聞です。すみません、先ほど、6便になって減便への危機感に対するお答えもいただいたんですけれども、次の段階としてはやっぱり週7便、毎日運航というところもあるかなと思うんですけど、そこへの期待感と課題というところをどう考えていらっしゃいますか。

(知事)
 はい。前々から航空会社と交渉するとき、航空会社もリスクがありますから週2便とか週3便からスタートするんですけども、この場合はですね、なかなかこうビジネス利用というのは難しいんですね。やっぱりビジネス利用というのは、行ったら3日経たないとないんだとなると、やっぱり都会に1回出てという利用の仕方になってしまいます。となるとやはりデイリー運航というものが、ビジネス利用のお客さんに営業を展開するには必須だというふうに思っていますので、6便でもかなりの手応えになってくると思いますけども、これでかなり経済界に、ビジネス利用は経済界ですから、今までは観光で一般の県民の皆さんへの呼び掛けが中心でしたけども、これだけの便が増えてくると、経済界に自信を持ってお勧めできる営業ができるんじゃないかなというふうに思ってます。
 減便については、これはもう本当に何事も臨機応援というのが大事だと思うんですね。正直言って減便になることもあります。かつて、ソウル線というのは別の航空会社が飛んでたんですけども、これはもう本当に自分の判断だったんですが、どこどこの県ではこれだけサポートしてくれるから愛媛県も同じだけって言ったのが、それはもうビジネスとは思えないと、運航停止という決断をしました。その代わりに、同じような波長で話が通じたのがチェジュ航空さんで、やっぱりそういったのは臨機応援にやっていくというのは、これはいたしかたないことではないかなというふうに思っています。

(毎日新聞)
 県民への呼び掛けの次に経済界というところで、そこへのやっぱり、そこから搭乗率とかが上がってくれば7便とかが見えてくるということですか。

(知事)
 そうですね、もちろんそうです。最後に、もともと航空路線のかたちは今のところ県庁本体で全てやってるんですけども、ぜひ市町には、これを活用してそれぞれの地域の活性化に結び付けていただいたらいいんじゃないかなと思いますし、またこのやり方が本当に将来にわたっていいのかどうかというのはまた別問題なので、今、空港のあり方の検討も有識者に入っていただいてやってる最中でございます。


※議事録については、読みやすさや分かりやすさを考慮し、発言の趣旨等を損なわない程度に整理しております。
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