本文
松山広域都市計画都市高速鉄道 四国旅客鉄道株式会社 予讃線
手続状況
終了
対象事業の区分
普通鉄道に係る鉄道施設の改良の事業(改良に係る部分の長さが5km以上)
事業名称
松山広域都市計画都市高速鉄道 四国旅客鉄道株式会社 予讃線
事業規模
事業区間全体約11.6km(うち改良等を行う区間約5.9km)
事業実施区域
松山市、伊予市、伊予郡松前町
関係地域
松山市、伊予市、伊予郡松前町
事業者
都市計画決定権者 愛媛県
公告・縦覧日
- 方法書公告・縦覧 平成15年6月10日~7月9日
- 準備書公告・縦覧 平成19年3月13日~4月13日
- 評価書公告・縦覧 平成20年2月5日~3月4日
- 事後調査報告書公告・縦覧 令和3年11月26日~12月27日
知事意見
方法書
愛媛県環境影響評価条例施行規則(平成11年愛媛県規則第27号)第52条の規定により読み替えて適用される愛媛県環境影響評価条例(平成11年愛媛県条例第1号)第10条第1項の規定に基づき、別紙のとおり、標記方法書について環境の保全の見地からの意見を述べます。
ついては、この意見に基づいて、環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法を適切に選定するとともに、住民の意見に配慮した環境影響評価の実施に努めてください。
別紙
1 環境影響評価の項目について
(1)周知の埋蔵文化財包蔵地内での工事が予定されているため、環境影響評価の項目として、文化財(埋蔵文化財包蔵地)を追加すること。
2 調査、予測及び評価の手法について
- (1)軟弱地盤での工事となるため、地盤沈下の影響予測に当たっては、深層地質図(平面図及び断面図)を作成し、これをもとに十分検討を行うこと。
また、活断層による影響についても、検討すること。 - (2)移転する車両貨物基地の予測及び評価に当たっては、次の事項について特に留意すること。
- 現在の車両貨物基地の状況を十分調査し、影響評価を行うこと。
- 使用される洗浄剤、中和剤及び給油時のオイル、列車の塗料などの具体的な成分や設置される特定施設を明らかにした上で、水質及び土壌の影響評価を行うこと。
- 処理水を放流する大谷川の現況を十分把握した上で、影響評価を行い、水質に配慮した事業とすること。
- 土壌汚染の原因となる金属類等の有無について、現在の車両貨物基地の調査等を踏まえた上で明らかにし、土壌の影響評価を行うこと。
3 環境影響評価準備書の作成について
- (1)「土壌及び地盤の状況」の中で「地盤の状況」について具体的に記述し、土壌図を作成添付するとともに、「地形及び地質の状況」の中で「深層地質・活断層」の項目を追加し、深層地質図(平面図及び断面図)を添付すること。
- (2)地形分類図の凡例については、実態に即した表記に修整すること。
また、表層地質図記載の断層を最新情報のものに修整・追加するとともに、凡例については地質時代、地質層序に沿った区分に改めること。 - (3)土地利用図については、最新の情報を収集し、可能な限り実態に即したものとすること。
4 その他の環境保全措置
(1)高架下及びその周辺地域において、緑化の推進など有効な活用方策を検討するとともに、車両貨物基地については、騒音防止をはじめとする地域の環境保全の観点から、緩衝緑地を設けること。その際、生態系や周辺の農作物に対する影響に配慮した植物種の選定を行うこと。
準備書
平成19年1月31日付けで送付のあった標記環境影響評価準備書について、愛媛県環境影響評価条例(平成11年愛媛県条例第1号)第20条第1項の規定に基づき、別紙のとおり意見を提出します。
別紙
1 騒音
- (1)北伊予駅改良区間の盛土工事における騒音が規制基準を超過することから、環境保全措置として防音シートを設置することとしているが、その効果根拠を環境影響評価書で記載しておくこと。
- (2)工事に伴う騒音の予測結果は、工事実施区域境界において基準値を満足しているが、工事が市街地で長期間継続されることを考慮し、できる限り周辺環境への影響を低減するよう努めること。
- (3)列車騒音については、気象等の条件に影響されることから、「在来鉄道の新設又は大規模改良に際しての騒音対策の指針について」の方法に基づき、適切に事後調査を実施すること。特に、行違い線については、列車の行違いに伴う騒音も想定されることから、適切な速度設定を行う等の対策により目標値を遵守すること。
2 水質
- (1)環境影響評価書では、工事の実施に伴う水の濁りの予測にマサ土を使用した理由及び予測条件を明らかにすること。
- (2)車両基地からの排水については、排水処理施設及び浄化槽の選定、維持管理においてできる限り環境への負荷を低減するよう努めること。
地下水の適正揚水量の決定は、季節による地下水位の変化及び周囲の利用状況を十分に把握したうえで行うこと。
3 地下水
地下水の適正揚水量の決定は、季節による地下水位の変化及び周囲の利用状況を十分に把握したうえで行うこと。
4 地形・地質
環境影響評価書では、松山平野における地質の状況を最新の調査結果に基づいた記述に修正すること。
5 廃棄物等
事業実施に伴う建設発生土を全量他の公共事業に使用することとしているが、建設工事に利用できない土砂が発生した場合には、関係法令を遵守し、適切に処理すること。
6 文化財
埋蔵文化財は、周知の埋蔵文化財包蔵地以外においても存在している可能性があることから、工事計画が確定した時点で、市町教育委員会及び県教育委員会と協議を行うこと。また、環境影響評価書では、影響はないとしている評価の表現を訂正すること。
備考
都市計画決定