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愛媛県飲用井戸等衛生対策要領

ページID:0007960 更新日:2024年3月27日 印刷ページ表示

昭和62年5月19日付け生衛第125号 愛媛県保健環境部長通知 昭和62年7月1日施行
改正 平成5年1月21日付け生衛第57号 愛媛県保健環境部長通知 平成5年12月1日施行
改正 平成16年3月5日付け環政第1086号 愛媛県県民環境部長通知 平成16年4月1日施行
改正 平成17年4月1日付け環政第187号 愛媛県県民環境部長通知 平成17年4月1日施行
改正 平成20年1月17日付け19環政第1036号 愛媛県県民環境部長通知 平成20年4月1日施行
改正 平成24年4月1日付け24環第675号 愛媛県県民環境部長通知 平成24年4月1日施行
改正 平成25年1月4日付け24環第735号 愛媛県県民環境部長通知 平成25年4月1日施行
改正 平成26年4月1日付け26環第1号 愛媛県県民環境部長通知 平成26年4月1日施行
改正 令和元年10月17日付け元環第541号 愛媛県県民環境部長通知 令和元年10月17日施行​
改正 令和6年3月27日付け5環第1067号 愛媛県県民環境部長通知 令和6年4月1日施行​​

1 目的

 この要領は、愛媛県において「飲用井戸等衛生対策要領(昭和62年1月29日衛水第12号厚生省生活衛生局長通知)」を実施するために必要な事項を定め、飲用井戸等について総合的な衛生の確保を図ることを目的とする。

2 実施主体

 各町において県と連携を図りつつ実施する。

3 対象施設

 この要領において対象とする施設は、次に掲げる施設のいずれかであって、水道法(対象:水道事業の用に供する水道、専用水道及び簡易専用水道)、建築物における衛生的環境の確保に関する法律(対象:特定建築物)等及び愛媛県水道条例(対象:県条例水道)の適用を受けないもの(以下「飲用井戸等」という。)とする。

1) 個人住宅、寄宿舎、社宅、共同住宅等に居住する者に対して飲用水を供給する井戸等の給水施設(導管等を含む。以下「一般飲用井戸」という。)
2) 官公庁、学校、病院、店舗、工場その他の事業所等に対して飲用水を供給する井戸等の給水施設(導管等を含む。以下「業務用飲用井戸」という。)
  ただし旅館および公衆浴場に設置されている施設は含まない。
3) 水道事業の用に供する水道、専用水道又は県条例水道から供給を受ける水のみを水源とする小規模貯水槽を有する施設(以下「小規模貯水槽水道」という。)

4 衛生確保対策

 1) 実態の把握等

 (1) 町は、管下における飲用に供する井戸に係る地下水の汚染状況を把握するよう努めるものとする。
 (2) 町は、飲用井戸等の衛生確保を図るため、飲用井戸等の設置場所、設置数、水質の状況等に関する情報を収集・整理し、飲用井戸等を設置しようとする者、飲用井戸等の設置者及び管理者並びに使用者に対する啓発のため必要措置を講ずるよう努めるものとする。
    上記情報のうち、県立衛生環境研究所で行った水質検査結果及び水道法第20条第3項・水道法第34条の2第2項に規定する国土交通大臣及び環境大臣登録機関で行った水質検査結果及び小規模貯水槽水道の管理状況についての検査結果については県都市整備課で調査して県保健所に通知し、県保健所は、県保健所で行った水質検査結果と併せて、必要に応じて町に資料提供するものとする。
 (3) 町は、飲用井戸等の管理の適正を確保するために、飲用井戸等を設置しようとする者又は設置者若しくは管理者(以下「設置者等」という。)の協力を求め、飲用井戸等の管理状況等について適宜必要な報告を受けるものとする。

 2) 飲用井戸等の管理、水質検査等

 町は、飲用井戸等の衛生の確保を図るため、飲用井戸等の設置者等に対し、次に掲げる基準に従い、その管理等を実施するよう指導するものとする。また、町は、設置者等が後記((2)-ア-1.)に掲げる水質検査を行う際の検査実施項目の判断に資するため、地域の飲用井戸及びその他地下水の水質検査結果等から、定期的に検査を行うことが望ましい項目を定めて周知する等、必要な措置を講ずること。

 (1) 飲用井戸等の管理
 ア 設置者等は、飲用井戸等及びその周辺にみだりに人畜が立ち入らないように適切な措置を講ずること。
 イ 設置者等は、一般飲用井戸及び業務用飲用井戸の構造(井筒、ケーシング、ポンプ、吸込管、弁類、管類、井戸のふた、水槽等)並びに井戸周辺の清潔保持等につき定期的に点検を行い、汚染源に対する防護措置を講ずるとともに、これら施設の清潔保持に努めること。また、小規模貯水槽水道にあっては、簡易専用水道の管理基準に準じて管理すること。
 ウ 設置者等は、飲用井戸等を新たに設置するに当たっては、汚染防止のため、その設置場所、設備等に十分配慮すること。また、一般飲用井戸及び業務用飲用井戸については、給水開始前に塩素酸、クロロ酢酸、クロロホルム、ジクロロ酢酸、ジブロモクロロメタン、臭素酸、総トリハロメタン、トリクロロ酢酸、ブロモジクロロメタン、ブロモホルム及びホルムアルデヒド(以下「消毒副生成物」という。)を除き、水道法に準じた水質検査を実施し、これに適合していることを確認すること。(ただし、消毒を行っている場合は、消毒の効果及び消毒副生成物についても行い、また、当該飲用井戸周辺の地下水等より消毒副生成物が検出されている場合についても、消毒副生成物について検査を行う。なお、水源が湖沼などの水が停滞しやすい表流水でない場合は、ジェオスミン及び2-メチルイソボルネオールを省略することができる。)

 (2) 飲用井戸等の検査
 ア 設置者等は、飲用井戸等につき定期及び臨時の水質検査を行うこと。
 1.) 一般飲用井戸及び業務用飲用井戸における定期の水質検査とは、水質基準に関する省令(平成15年厚生労働省令第101号)の表の上欄に掲げる事項(以下「水質基準項目」という。)のうち、一般細菌、大腸菌、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素、塩化物イオン、有機物(全有機炭素(TOC)の量)、pH値、味、臭気、色度及び濁度並びにトリクロロエチレン及びテトラクロロエチレン等に代表される有機溶剤その他水質基準項目のうち周辺の水質検査結果等から判断して必要となる事項に関する水質検査をいう。
 2.) 小規模受水槽水道における定期の水質検査とは、給水栓における水の色、臭い、味、色度、濁度に関する検査及び残留塩素の有無に関する水質検査をいう。
 3.) 臨時の水質検査とは、飲用井戸等から給水される水に異常を認めたとき、臨時に行う水質基準項目のうち必要なものについての水質検査をいう。
 イ 定期の水質検査は、一般飲用井戸(設置者が専ら自己の居住の用に供する住宅のみに飲用水を供給するために設置するものを除く。)、業務用飲用井戸及び小規模貯水槽水道にあっては毎年1回以上行うものとするが、これ以外のものにあっても毎年1回以上行うことが望ましい。
 ウ 設置者等が一般飲用井戸及び業務用飲用井戸の水質検査を依頼するに当たっては、水道法第20条第3項に規定する地方公共団体の機関(所轄の県保健所、県立衛生環境研究所、検査体制を備えた町)又は国土交通大臣及び環境大臣の登録を受けた者に対して行うものとする。
 エ 設置者等が小規模貯水槽水道の管理状況についての検査を依頼するに当たっては、水道法第34条の2第2項に規定する地方公共団体の機関(検査体制を備えた町)又は国土交通大臣及び環境大臣の登録を受けた者に対して行うものとする。

 (3) 汚染が判明した場合の措置
 ア 設置者等は、その供給する水が人の健康を害するおそれがあることを知ったときは、直ちに給水を停止し、利用者にその旨を周知するとともに町へ連絡し指示を受けること。
 イ 設置者等は、水質検査の結果、水道法に基づく水質基準を超える汚染が判明した場合及びトリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1.1.1-トリクロロエタン等に代表される有機溶剤が検出された場合には町に連絡し指示を受けること。

 3) 汚染された飲用井戸等に対する措置
 (1) 町は、前記2)-(3)ア又はイにより、飲用井戸等の設置者等から連絡を受けた場合その他飲用井戸等の汚染を発見したときは、その汚染原因を調査するとともに、必要な措置を取るものとする。この場合、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等に代表される有機溶剤その他有害物質等による汚染が判明した場合には、所轄の県保健所と連携して、汚染経路、当該地域内の事業場における当該物質等の使用及び処分の実態等を把握するよう努めるとともに、その適正化の指導が行われるよう所轄の県保健所との連絡調整に努めること。また、当該設置者等に対し、水道に加入することを勧めるものとする。
 なお、町は、管下の水道の布設、普及に努めるものとする。
 (2) 町は前記3)-(1)により汚染原因を調査し、必要な措置を取った場合は、その内容を所轄の県保健所に報告するものとする。

4) 県保健所からの報告
 県保健所は前記3)-(2)により町から報告を受けた場合には、その内容を県都市整備課に報告するものとする。

附則

 この要領は、令和6年4月1日から施行する。


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