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愛媛県地域公共交通計画(案)の概要

ページID:0071333 更新日:2024年5月1日 印刷ページ表示

1 計画のねらい

 愛媛県では、主に幹線的な機能を担う公共交通について、まちづくりや観光・福祉分野とも連携した維持・活性化や持続可能な公共交通ネットワークの再構築に、広域的な観点から取り組むことを目的として、「愛媛県地域公共交通網形成計画」(網形成計画)を平成30年3月に策定した。
 しかしながら、網形成計画の策定以降、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う人々の生活様式の変容、時間外労働の上限規制適用等の働き方改革関連法の施行によって生じる「2024年問題」や、高齢化等に伴う公共交通の担い手不足の顕在化、自動運転やMaaS(マース)をはじめとした新たな技術・サービスの広まりなど、地域公共交通をとりまく環境は大きく変化している。
 本計画は、これらの社会情勢の変化等を踏まえ、網形成計画の計画期間が令和6年9月をもって終了することを機に、愛媛県の地域公共交通の将来像を示す新たな計画として策定するものである。

2 対象地域

 本計画では、愛媛県全域を対象地域としている。
 なお、「愛媛県総合計画~未来につなぐ えひめチャレンジプラン~」において、一体的な地域づくりを推進する圏域として設定されている東予、中予、南予の圏域ごとの整理を行う。​

3 計画期間

​ 令和6年6月から令和11年3月まで

4 愛媛県の公共交通が抱える課題

(1) 利用ニーズに対応したサービスの提供

  • 「運行本数が少ない」、「乗りたい時間に運行されていない」との意見が多く、利用目的(高齢者の買い物・通院、学生の通学)にあわせたダイヤ等の設定が必要
  • 限られた交通資源を有効に活用するため、公共交通網の再編・役割分担や効率的な運行形態について、引き続き検討が必要

(2) 乗り継ぎ環境の改善等による利用環境の充実化

  • 限られた交通資源で利用環境を充実させるためには、Wi-Fi・ネット環境の充実や待合室の設置など、待ち時間を有効活用できる利用環境の充実化が必要
  • 県内でも効率的な交通サービスの提供に向けた取組(デマンド交通、自動運転等)が進められているほか、環境負荷低減や地域内の身近な移動支援も必要

(3) 利用者目線でのサービス水準向上・効率的な交通資源の活用

  • 時刻表データ等のオープン化や、バスロケーションシステム、MaaSアプリの導入など、新たな技術等も活用した利用者サービスの水準向上が今後必要
  • 貨客混載等についても、今後の実用化へのステップアップを考慮した効率的な交通資源の活用が必要

(4) 運転手等の人材確保

  • 交通事業者だけでなく、国、県、周辺自治体をはじめとした関係機関が一丸となり、人材確保・待遇改善に取り組むことが急務

(5) 公共交通を利用してもらうための情報発信

  • より多くの方に対して公共交通の現状を伝えていくことに加え、具体的な情報発信を行っていくことで、実際の公共交通利用者の増加へ繋げることが必要
  • 他の交通事業者や地域団体等との連携やインバウンド需要への対応など、公共交通の利用に繋がる情報発信について引き続き検討を行うことが重要

5 基本方針

​ 多様な関係者の「共創」による、使いやすく持続可能な公共交通ネットワークの確保

6 計画目標

(1) 既存公共交通網の再編・最適化
 利用者目線でのニーズ対応、交通事業者目線での運行効率化、自治体目線での負担適正化の3つの視点を踏え、ルートやダイヤの見直し、モードの転換等を含めた最適化を図る。

(2) 公共交通を使いたくなる環境整備
 限られた交通資源を快適に利用できるよう、交通モード間の乗り継ぎ利便性の向上や、通信環境・待合環境等の改善を通して、公共交通を積極的に利用したいと思える環境整備を図る。 

(3) サービスや運営の高度化
 キャッシュレス決済やMaaS、GTFSによる情報発信、DX・GX技術の活用、サブスクリプション化の検討・導入など、新たな技術やサービスの活用により、公共交通サービスの高度化や運営効率化を図る。

(4) 運転手等の確保・魅力向上
 地域の生活の足を維持するための担い手となる公共交通の運転手等の確保について、交通事業者だけでなく、国、県、周辺自治体をはじめとした関係機関が一丸となって求人情報の発信や職の魅力向上に取り組む。

(5) 公共交通に対する愛着形成
 公共交通を知り、より身近に感じてもらうため、商業施設とのタイアップや地図アプリでの路線検索、観光ツアーの発信など他分野との連携を強化し、住民のみならず来県者に対しても、公共交通の魅力発信や認知度向上に向けた情報発信を行う。

7 実施事業

※【新】:網形成計画から新たに追加した実施事業

(1) 既存公共交通網の再編・最適化

  • 地域間交通・地域内交通が担う役割の設定
  • 拠点間の接続強化
  • 生活移動と広域移動を両立する運行ダイヤの設定
  • 【地域公共交通特定事業】バス路線(幹線・支線)の分割、再編
  • JR予土線・予讃線海まわり線の利用促進・利便増進

(2) 公共交通を使いたくなる環境整備

  • 既存の交通結節点の利便性向上
  • 【新】乗り場環境の改善による快適性向上
  • 【地域公共交通特定事業】低床・環境対応車両の導入推進
  • 【新】多様な交通手段の導入によるラストワンマイルの補完
  • 自転車利用者に対する利用促進(サイクルトレイン)

(3) サービスや運営の高度化

  • 【新】バス情報のデジタル化の推進
  • 【新】【地域公共交通特定事業】キャッシュレス決済の導入
  • 【新】MaaS等の新たなモビリティサービスの推進
  • 【新】公共交通利用の定額制導入に向けた可能性検討
  • 貨客混載による公共交通の利活用

(4) 運転手等の確保・魅力向上

  • 運転手等の人材確保に向けた広報・啓発
  • 【新】運転手等の育成に向けた支援
  • 【新】運転手等の魅力向上に向けた検討

(5) 公共交通に対する愛着形成

  • 公共交通利用による観光モデルルートの設定
  • 観光目的でのバス運行の充実
  • 県民に対する公共交通を利用した外出の促進(モビリティ・マネジメント)
  • 【新】【地域公共交通特定事業】地域と連携した公共交通利用促進の実施

8 目標値

※目標値は計画期間終了時点での目標とする数値
 
1 アウトカム指標(基本方針や計画目標の実現状況を評価するための指標)

〇県内の主な公共交通機関の年間輸送人員(鉄軌道、一般旅客自動車)

​関連する計画目標 (1)(2)(3)(4)(5)
現況値 2,988万3,000人
目標値 4,065万6,000人

〇県内路線バスの収支率

関連する計画目標 (1)(2)(3)(4)(5)
現況値 72.7%
目標値 86.0%

〇幹線路線バスのキロあたり運賃収入

関連する計画目標 (1)(2)(3)(4)(5)
現況値 147.5円
目標値 161.8円

〇乗合バスの利用者数

関連する計画目標 (1)(2)(3)(4)(5)
現況値 708万人
目標値 975万人

〇高齢者の移動・交通手段選択の自由度

関連する計画目標 (1)(2)(5)
現況値 6.0%
目標値 7.0%

〇バス運転手の新規雇用者数

関連する計画目標 (1)(3)(4)(5)
目標値 84名

〇観光客の公共交通利用率

関連する計画目標 (1)(2)(3)(5)
現況値 14.7%
目標値 16.5%

〇最寄りバス停の認知度

関連する計画目標 (1)(2)(5)
現況値 82.9%
目標値 92.8%

2 アウトプット指標(実施事業に対する取組状況を評価するための指標)

(1) 既存公共交通網の再編・最適化
〇幹線路線バスに対する県からの補助額

現況値 2億7,830万円
目標値 現況の水準を維持(外的要因除く)

(2) 公共交通を使いたくなる環境整備
〇交通結節点の機能向上に関する取組件数

 目標値 5件

〇バス停の待合環境改善に関する取組件数

 目標値 10件

〇低床・環境対応車両の導入台数

 目標値 50台

(3) サービスや運営の高度化
〇「標準的なバスフォーマット」に基づく路線バスの静的運行データを公開しているバス事業者または市町数

 現況値 4事業者・市町
 目標値 路線バスまたはコミュニティバスを運行する全事業者・自治体

〇キャッシュレス決済を導入している鉄道・バス事業者数

 現況値 4事業者
 目標値 7事業者

〇新たなモビリティサービス等の実装件数

 目標値 5件

(4) 運転手等の確保・魅力向上
〇交通事業者・事業者団体による企業説明会等の実施・参加回数

 目標値 15件

(5) 公共交通に対する愛着形成
〇観光モデルルートの設定件数

 目標値 10件

〇モビリティ・マネジメントや地域と連携した取組に関する施策実施件数

 目標値 15件

お問い合わせ

 愛媛県 企画振興部 政策企画局 地域政策課 交通政策室 企画グループ
 TEL:089-912-2251 FAX:089-912-2249 


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