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「愛のくに えひめ営業本部」 令和2年度の営業実績に関する知事記者発表の要旨について
【記者発表資料】
日時:令和3年4月8日(木曜日)11時00分から11時15分
場所:知事会議室
(愛媛朝日テレビ(幹事社))
時間になりましたので始めます。本日は30分を予定しています。本日の記者発表事項、愛のくにえひめ営業本部の令和2年度の営業実績について、知事お願いします。
(知事)
まず営業実績について触れる前に、コロナウイルス関連について午後に臨時の記者会見を行いますが、感染確認等についてだけお知らせいたします。昨日は32名の陽性者が確認されています。陽性が確認された方に対してお見舞いを申し上げます。陽性者数は拡大のベクトルにはまだつながっていないものの高止まり、30名前後の高い水準が続いています。まだまだ感染が収まる兆候が見えていません。今回、極めて短期間に200名という大規模な「繁華街クラスター」が一斉に発生したということ、そしてそれが新しい変異株、非常に高い感染力を持つ新しい株であったこと、これが二次、三次、四次と感染拡大の大きな要因になっています。そういったような状況で、現在、最前線では各保健所が頑張って事例ごとの追い掛け、懸命になって深夜まで頑張ってくれています。しかしその一方で、新規が高止まりするということは、医療現場の負荷は極めて短期間でとてつもない水準になってきているということが現状でございます。このままの状態が続けば、救急医療や一般医療、コロナの病床にシフトするために犠牲にせざるを得ない状況が生まれてまいります。そして、それでも感染が止まらない場合は、最悪の医療崩壊という事態にまで発展する恐れもあります。そういうことで、今日から感染対策期、ほとんどの皆さんはしっかりとした対応をしていただいておりますけれども、残念ながら「見えない敵コロナ」はいつどこから入り込んでくるか分かりません。なお一層の対策が必要なのは、今申し上げたような事情があるからということをぜひ分かっていただきたいと思います。そして、21日までの2週間でこのウイルスを乗り越えるということをしなければなりません。そういう意味で、さらなるご不便、ご不自由をお掛けしますけども、今この医療現場、ここで食い止めないとですね、さっき言ったような状況にもなりかねない段階でございますので、知事として、この2週間、あらゆる注意を払っていただきますように、そして、人との接触等々、特に午後、具体的な対応をまとめて発表させていただきますけども、それを守っていただきますように、もう今回は全員の県民の皆さんに、知事として本当に心からお願いします。何とかここで食い止めるためにわれわれも全力を尽くしますので、県民の皆さんの全面的な協力がなかったらこれは乗り越えられません。その点をくれぐれもよろしくお願い申し上げたいと思います。
それでは、記者発表事項でありますけれども、営業本部の令和2年度の営業実績を取りまとめたので報告をさせていただきます。これはあくまでも現時点での速報値ではありますが、営業本部の活動指標である事業者等に対するビジネス機会の提供につきましては、商談会やフェア等の開催件数は685件、参加事業者数は延べ5,226社となりました。昨年度1年間はかつて経験のない劇的な環境の変化の中、これまで培ってきた営業力と「オール愛媛」体制の底力をもって、未曾有の難局に柔軟かつ機動的に対応し、県内外のさまざまな企業に対する商品提案や、応援フェアの継続開催等による販売機会を創出いたしました。また、大手ECサイト「愛媛百貨店」をはじめとした多様なECへの参入促進・導入支援や、オンラインによる大規模商談会の開催などに積極的に取り組んだ結果、商談会・フェアの開催件数は目標未達ではありましたけども、参加事業者数については、前年度実績を大幅に上回るとともに、目標をほぼ達成いたしました。
一方、現時点で営業本部が把握している成約実績は、件数で昨年の4,884件に対して、令和2年度は4,737件、前年度比で0.97、成約額は174億円、前年度実績は205億円、ただしこの205億円は特殊要因があります。フィリピンの電動三輪車のフォローをいたしましたので、それが36億円分ありましたので、それを除くと5億円増という実績になっております。緊急事態宣言の発出や外出自粛要請等に伴って、飲食業や宿泊業をはじめとしたさまざまな業種・業態が大きなダメージを受ける中で、販売チャネルの多角化とデジタル営業の推進など、全力で営業活動を展開し続けています。
その結果、コロナ禍前の2019年4月に設定した年間成約目標額、これは150億円を目標としておりましたが、それは何とかクリアできました。苦境に直面する県内事業者の補助エンジンとしての役割を一定程度果たせたのではないかと考えます。
具体的には、全国的な応援・支援の流れの中で、新しい量販店等とのネットワークが構築されたことに加え、大手量販店と連携した北海道・北関東エリア等の大型フェアでのかんきつや加工食品の売り上げが大きく伸びたほか、誘致企業との農産物の取り引き大幅拡大、「愛媛百貨店」における販促キャンペーンや年間を通じたSNSによる情報発信強化、セミナー開催を通じた各種ECサイトでの地場産品等の売り上げが大きく伸長しました。また、ものづくりや林産物の分野において、オンラインを効果的に活用したマッチング支援や展示会・商談会を契機とした成約のほか、大手コンビニや寿司チェーン、水産卸等への積極的な働き掛けによる県産マダイを活用した新商品販売や取り扱いの拡大など、県内事業者に対して、可能な限り販売機会と商談機会を提供してきたことが成約にも結び付いていったのではないかと考えます。
なお、毎回申し上げておりますが、事業者の中には成約内容の公表を差し控えたいというところもあるため、そういったところはカウントに入れていません。実際には今回発表した額以上の成約があるということは申し添えさせていただきます。
県関与成約額の目標は達成したものの新型コロナの影響により、現在も多くの県内事業者が取り引き先の喪失や販売量の減少など厳しい状況が続いております。今年度もこれまで培ってきたノウハウと人的ネットワークを最大限活用して、大都市圏等の大型量販店でのフェア拡大や、新たに関係を構築した大手テレビショッピングや大手雑貨店、卸売業者等への新規の提案、また未開拓エリアの北信越地域での展開を図っていきたいと思います。また、依然営業活動にさまざまな制約がある中でデジタル営業をより一層強化しまして、各種ECサイトでさらなる販路拡大を図るとともに、「愛媛百貨店」ECキャンペーンと首都圏小売店での愛媛フェアを連動させたオンライン・オフライン連携営業や、AIを活用した実店舗でのマーケティング実証実験にもチャレンジすることとしたいと思います。さらに、昨年協定を締結した大手小売業者等の現地パートナーと連携した海外展開の一層の加速や、新しい生活様式に対応し、将来のビジネスチャンスにつながるような事業者の新商品開発支援などにも積極的に取り組んでいきたいと思います。
令和3年度は営業本部設置から10年目という節目の年を迎えます。コロナ禍からの本格的な反転攻勢に向けて継続と挑戦をベースに、これまで構築した企業との関係を深化させるとともに、デジタルを活用しながら「オール愛媛」体制で積極果敢に営業活動を展開し、引き続き県内事業者の声に的確に応え、実需の創出による地域経済の活性化に全力で取り組んでまいりたいと思います。なお、確定値につきましては、後日取りまとめられた段階で公表させていただきたいと思います。以上です。
(愛媛朝日テレビ(幹事社))
ただいまの発表事項に関しまして質問のある社はお願いします。
(愛媛朝日テレビ)
すいません、愛媛朝日テレビです。分野別の成約状況を見ますと、地場産品の成約額が前年と比べてかなり伸びているようなんですが、これはどういった要因でしょうか。
(知事)
はい、これはまずインターネット上の「愛媛百貨店」の販促キャンペーン、これの拡大実績というのが一つ。それから年間を通じたプロモーション、また県外における大規模フェア、そして出展支援、こういったことも行って、言われるとおり地場産品がかなり大幅に伸びています。前年度が1億7,600万円でしたけども今年度は5億2,200万円、ということは196パーセント増、ほぼ3倍ということで、今申し上げたようなことがこの実績につながったんではなかろうかと思っています。
(愛媛新聞)
愛媛新聞です。特に分野別でコロナの影響を受けたと思われる分野はありますでしょうか。
(知事)
そうですね、まず加工食品ですね。これは展示会等をきっかけとした成約、これが結構うまくいってたんですが、そういった展示会等も少なくなっていますし、こういった影響が加工食品のところで出ていまして、こちらは9パーセント減という状況です。それから、水産物ですね。こちらは12パーセント減となっています。これは、やっぱりコロナ禍で外食産業の取り扱い量そのものが大幅に減ったということは、これは影響が極めて大きかったと思います。それから、中国・米国向けの輸出、これもコロナ禍の影響で減少したと。こちらが一番影響を受けたのではなかろうかと思います。ちなみに、水産物は実績でいくと53億円と大きいんですけども、前年度と比べると7億円減、すなわち12パーセント減ということになっています。それから、林産物も若干4パーセント程度ですけども減。国内での営業強化と輸出の増はあるんですけども、やはりコロナ禍で住宅発注、需要そのものが全国的に減少する影響がこの4パーセント減に出てきているのではないかなと思います。
(テレビ愛媛)
すいません、テレビ愛媛ですが、コロナ禍で影響を受けた業種もあるかと思いますが、逆にニーズが高まったもの、県産品何かもあるかと思いますが、そのあたり、今後どのように発信強化を図りたいですか。
(知事)
そうですね、やっぱりコロナで人々の移動の制限・考え方の変化、いろんな現象が起こる中で、購入の思考であるとか、あるいは購入の手法であるとかどんどん変わってきているのは間違いないと思んですね。もちろん既存のところを大切にしながらという前提ですけども、その変化というものを捉えることが大事だと思います。そういう意味でECサイト、デジタル戦略というのが非常に重要になってくるんではなかろうかというふうに思いますので、それとその中で、例えば巣ごもり需要で魅力を感じられるような商品はどうあるべきかとか、こういった商品開発ですね、この商品開発の面と、それから今申し上げたような販売チャネルという面、両方工夫をこらしていくことが重要ではないかと思っています。
(愛媛朝日テレビ(幹事社))
各社さん、他によろしいでしょうか。