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入札参加資格停止処分取消等請求事件等に係る高裁判決結果等に関する記者発表の要旨について
【記者発表資料】
日時:令和5年9月1日(金曜日)15時30分~15時36分
場所:知事会議室
(南海放送(幹事社))
それでは、臨時記者会見を始めます。本日は、入札参加資格停止処分取消等請求事件等に係る高裁判決結果等について発表があると伺っています。
なお、会見終了後、記者室で副知事レクがありますので、経緯や事案など詳細の確認はそちらでお願いします。それでは知事よろしくお願いします。
(知事)
はい。高裁判決結果について説明を、組織の責任者としてさせていただきたいと思います。県民文化会館の大規模改修工事設計に係る訴訟案件につきましては、先般、高松高等裁判所の判決で控訴棄却となりました。
これは完了検査の際に、現場で受託業者への確認を怠るなど、県側にも落ち度があったことは間違いなく、令和元年度に、そのことを踏まえて県の担当職員は懲戒処分といたしました。
しかし、受託業者も、事件発生後、自身の瑕疵(かし)を認めた顛末書(てんまつしょ)を提出しております。一審判決におけるLED照明が点灯しなかったこと、これ、設計通りに造っても点灯しないというケースであります。
こうしたことの原因は県にあって、電気設備工事を含めた設計業務のプロであるはずの受託業者には全く瑕疵がないという判断、これはどう考えても承服できないということで控訴をしておりました。
高裁でも本当に残念ながら、これ、もう当事者担当同士の技術的なやり取り、こうしたことでは、「ああ言った。こう言った。」との意見の食い違い、そういったことがあったから、訴訟になったと思いますけども、第三者がそれを判断するにはその証拠、メールであるとか記録であるとか書類であるとか、そうしたものによって証明していくということになりますが、そういう意味でそういったものの資料というのが若干不足していたところもあったのかもしれません。主張が認められなかったことは大変残念でございます。受託業者が作成した設計図面では、LED照明が点灯しなかったことの原因がどちらにあるか等の事実認定の争いでありました。いわば今回、それ以降、この中身にはですね、憲法違反等の上告理由がないというふうなことでございます。ということでこの段階で司法による最終判断として真摯に受け止めまして、高裁判決を今回受け入れることといたしたいと思います。
裁判の実施に当たりましては、県民の代表である県議会の議決もいただいていましたが、にもかかわらず裁判官に県の主張を信じていただける客観的な証拠、これが弱く、全面的に受託業者側の主張に沿った判決になってしまいました。結果として敗訴となってしまったことを、この場をお借りして県民の皆さんにお詫びを申し上げたいと思います。
今後とも公共事業に対する信頼が揺らぐことのないよう、適切な業務執行の徹底と、入札・契約制度の適正な運営に努めたいと思いますが、またそのために必要があると判断した場合は、制度面、そして組織、人事面。この対応をするよう、副知事に指示をしております。
また、敗訴したことに対する最高責任者である私の処分についても、過去の事例等も考えながら県議会とも相談して決めたいと思います。
なお、判決結果の詳細については、非常に技術的なこともありますので、この後、副知事(及び)担当部の方から説明をさせていただきたいと思います。以上です。
(南海放送(幹事社))
各社さん発表事項に関する質問等ございませんでしょうか。
(愛媛新聞)
愛媛新聞です。裁判にかかる諸費用であるだとかっていうのは、基本的には県が持つということでしょうか。
(知事)
そうですね。はい、そうです。
(愛媛新聞)
どれくらいになるんですか。
(知事)
ちょっと後でまた全部そういったところの手続き等も説明させていただきます。
(愛媛新聞)
すいません、一点だけあと、こういう形で知事が判決を受けて発言されるのは異例だと思うんですけれども、改めてになるとは思うんですが、最高責任者というお話もありましたけれども、なぜ、こういう場で話しをしたのか教えていただいてもいいですか。
(知事)
そうですね、やっぱり組織で物事というのは進んでいます。人と人との信頼関係で組織は成り立ちます。
だから、苦しいときほど、やっぱりトップが前に出るということはすごく大事なことだと思いますし、またそういったことが自分自身のマネジメントとして、気を配りながらこれまでもやってきたつもりですので、高裁の決定というのを受け入れるからには、私が県民の皆さんに直接お詫びを申し上げ、報告することが大事だというふうに考えました。
(南海放送)
他よろしいでしょうか。はい、すいませんありがとうございました。
※議事録については、読みやすさや分かりやすさを考慮し、発言の趣旨等を損なわない程度に整理しております。