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R2BLASTAMによる葉いもちの感染好適条件の判定
BLASTAMは、気象から葉いもちの感染好適条件の出現を判定し、葉いもちの広域的な発生を予測するモデルです。
県下15か所のアメダス観測値を用い、毎日判定を行います。
判定結果は、日別に次のように表示します。
- +:感染好適条件の出現
- ±:準感染好適条件の出現
- -:好適条件なし
- ?:判定不能
感染好適条件(+)が出現すると、その7日後前後に初発が予想されます。
下記クリックで適宜更新している判定結果が表示されます。なお、活用にあたっては下記「BLASTAMについて」をお読みください。
- 本年(令和2年度)の判定結果[PDFファイル/77KB]←クリックしてください
葉いもち病斑
葉いもちの進行した株
BLASTAMについて
感染好適条件
気温、葉面湿潤時間といもち病の進入率との関係から、次の時、感染に好適な条件とみなす。
(1)気温は15℃~25℃の範囲で、(2)葉面湿潤時間は10時間以上で、(3)前5日間の平均気温が20℃~25℃。
感染好適条件の出現状況と葉いもちの発生予測
- 感染好適条件が現れた7日後前後に初発(広域的初発)が予想される。
- また、好適条件出現2週間後に流行開始または発病増加時期になる。
- 同じ観測地点または地域に好適条件が1~2週間の間隔で再び現れるときは、病勢はやや急激になる。
- 好適条件の出現が1~2観測地点で、それらが別々の地域的に現れたときは広域的初発はないものとする。
- 準感染好適条件についてもその出現頻度が高いと注意する。
留意事項
葉いもちが広域で斉一に初発するという疫学的現象を前提とし、感染好適条件が多数アメダス地点あるいは地域的な広がりをもって現れた状態で判断する方法である。本来予測に必要な、病原菌密度と稲の抵抗力は考慮されていない。
このため
- 罹病株(苗いもち)の持込による局所的な発生には対応できない。
- 好適条件が出現し、感染しても、品種、肥培管理、防除等によって発病に至らない場合もある。
- したがって、本資料は発生予察のための1つの参考として活用し、圃場観察と連動させ、初発の確認、発病後の速やかな防除に努める。