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愛媛県行政改革大綱(新ステージ)(案)の概要
推進期間:令和5~8年度
1 行政改革大綱の基本的な考え方
○行政改革が目指すもの
・行政改革は地方自治法に定める「地方公共団体は、その事務を処理するに当たっては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。」という自治体運営の基本原則を具現化する取組であり、県民の県政への信頼の基礎となるもの
・業務の効率化やコスト縮減、仕事の進め方、組織のあり方など行財政運営全般について、職員一人ひとりが主体的に見直しに取り組むとともに、時々の社会情勢の変化による困難な課題にも積極果敢にチャレンジするなど、柔軟に対応できる機動的な組織への深化を図り、県民サービスの向上と県民満足の最大化につなげることを目的とする。
○地方分権のあるべき姿
・国と地方の明確な役割分担のもと、国からの権限、財源の大胆な移譲や地方の裁量、自由度の拡大を、地方の側から提言し続けるとともに、地方としても、そうして得られた権限や財源を効果的に活用し、自立的に課題を解決することができる力を備えることが必要
2 改革の必要性
複雑かつ不透明な社会情勢に対応するためには、これまで以上の人員・財源の効果的な配分と、創造的かつ成果を重視した政策展開を図り、従来の延長上ではない新たな取組を実施する必要があることから、様々な変動要因に対応できる機動的かつ柔軟な体制の構築に努める。
また、重要施策を強力に推進するため、市町や企業・団体、県民など多様な主体との一層の連携強化により、更なる知恵と行動力の発揮を図る。
3 基本理念
「愛顔あふれる愛媛県」を実現するための土台づくり
~変動の時代に対応した新たな挑戦を支える行政改革の推進~
4 基本姿勢
【創造】~変動要因に即応できる政策と戦略~
【協働】~「えひめ力」の総結集~
【改革】~次代を先取り成果を生む発想と行動力~
5 新ステージで重視する視点
○行政のDXの推進
デジタル技術の活用による業務の効率化、行政サービスの仕組みを県民本位の視点で再構築
○働き甲斐と働きやすさを両立した組織への進化
職員誰もが活躍できる組織を構築し、組織力を高めて県民サービスの維持・向上につなげる。
○エビデンスや成果重視の政策展開
エビデンスに基づき課題を的確に把握し、成果を重視して資源・財源を重点配分
6 新ステージにおける取組の方向性
1【創造】~変動要因に即応できる政策と戦略~
(1)組織の更なる成長
1 エビデンスと成果重視の資源・財源配分
◇客観的なデータによる施策の進捗管理やエビデンスに基づいた政策展開
2 機動的な執行体制づくり
◇機動的かつ効果的に施策・事業を推進する横串組織の構築
3 政策立案への現場職員の意見の反映
◇新たなニーズや諸課題に対する柔軟な発想による新規施策の検討
4 働き方改革の推進
◇県庁組織を「働き甲斐と働きやすさを両立した組織」へと進化
◇多様な働き方の推進によるワーク・ライフ・バランスの充実
(2)職員能力の向上
1 能力・実績重視型の人事管理
◇課長級昇任試験により、意欲・能力のある職員を積極的に登用
2 人材育成の推進
◇人材育成方針に基づく職員研修の充実や国、民間企業等への職員派遣
(3)県民意見の反映
1 県民対話型県政の推進
◇審議会等への女性委員や公募委員の積極的な登用によるダイバーシティの推進
2 県民意見の反映手段の充実
◇パブリック・コメント制度の更なる活用や県民の声が知事に直接届く場の設定
2【協働】~「えひめ力」の総結集~
(1)自治体間連携の推進
1 県・市町連携による“チーム愛媛”の更なる推進
◇県・市町連携推進本部による県と市町との更なる連携の深化
2 県・市町の人事交流の推進
◇基礎自治体重視の県政運営を進め、県内20市町との人事交流を推進
3 他県との広域連携
◇四国4県での連携施策の推進
(2)民間等との連携
1 多様な主体との連携強化
◇多様な主体との連携による効果的・効率的な公共施設・インフラ等の維持管理
◇成果連動型民間委託など新たな官民連携手法の導入促進
3【改革】~次代を先取り成果を生む発想と行動力~
(1)積極的政策展開に向けた健全財政の推進
1 歳出の重点化・効率化
◇ビルド・アンド・スクラップにより、重要課題への対応に財源を重点配分
2 歳入の確保
◇県・市町連携による県税徴収率の向上や滞納繰越額の縮減
◇県民一人当たりの県債残高や公債費負担の視点での県債管理
(2)最適な組織体制の構築
1 組織の効率化・活性化
◇各種施策を機動的かつ柔軟に展開できる自主・自立の組織体制づくり
◇各種検診の適正な実施による職員の健康管理や労働環境の安全確保
2 定員及び給与等の適正化
◇定年年齢の段階的引き上げや県民ニーズへの対応のため、適正かつ柔軟な定員管理
(3)業務マネジメントの向上
1 職員の意識改革
◇「5つの意識改革」をより一層徹底・実践
2 政策立案機能の強化
◇新たな課題に対応できる部局横断的なプロジェクトチームの積極的な活用
3 業務の見直し・改善
◇各施策の目標達成に向けた効果的・効率的な事業執行と自律的な改善
◇職員の自由な発想や独創的なアイデアによる事務改善提案を募集
4 財産管理の適正化
◇県有財産の保有総量の適正化や効率的な利活用、長寿命化の推進
◇県出資法人の安定経営に向けた改善方法の研究・検討
5 適正な業務継続リスク管理
◇業務継続計画(BCP)及びICT-BCPに基づく定期的な訓練と計画の改善
(4)現場起点による国への提言強化
1 分権型社会の実現に向けた国への提言・提案
◇地域の実情や課題に即した権限移譲・規制緩和に係る国への積極的な政策提言
2 地域の実情に応じた権限移譲の推進
◇基礎自治体重視の観点から、市町の意向を踏まえながら権限を移譲
(5)行政イノベーションの拡大・進化
1 DX推進体制の整備
◇DX推進に向けた外部人材の活用や、研修等による職員のデジタルリテラシーの向上
◇市町と連携した行政デジタルの共同化・標準化
2 デジタル技術を活用した業務改革の推進
◇AIやRPA等を活用した業務効率化、ペーパーレス化を推進する業務環境の構築
3 行政サービスのデジタル化の推進
◇「手のひら県庁」の取組による利用者目線に立った行政サービスの提供
お問い合わせ
愛媛県 総務部 行財政改革局 行革分権課 行政改革グループ
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