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水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の水域類型の指定の見直し(案)

ページID:0051113 更新日:2024年2月28日 印刷ページ表示

第1 水質汚濁に係る環境基準について

公共用水域の水質汚濁に係る環境基準

環境基本法に基づき、次の2つの基準が設定されている。

1.人の健康の保護に関する基準
 全公共用水域に一律に適用される基準

2.生活環境の保全に関する基準
 利用目的に応じて類型の指定を行い、当該水域ごとに適用される基準

 昭和48年以降、河川、湖沼及び海域の18水系56水域の水域類型を指定

 県、松山市及び国において環境基準の達成状況を確認、公表

第2 水域類型の指定の見直し方針

1.国の考え方

≪河川及び湖沼の見直し方針≫

(1)原則として5年間以上安定して上位類型の基準を満足しているB類型以下の水域
(2)原則として10年以上安定してAA類型を満足しているA類型の水域
(3)BOD、CODの測定値を基本に検討し、その他の項目については必要に応じて考慮

平成22年5月14日中央環境審議会水環境部会陸域環境基準専門委員会(第10回)資料

2.県の考え方

 国の見直し方針を踏まえ、本県においても河川及び湖沼を対象にBOD、CODを基本に検討し、その他の項目は必要に応じて考慮して見直しを進める。

上位類型との環境基準達成状況の比較(河川:BOD、湖沼:COD)

ア A類型は10年以上連続して達成
イ B類型以下は5年以上連続して達成

達成
上位類型に指定し、達成期間※は「直ちに達成」とする。
※水域類型の指定と併せて、環境基準の達成に必要な期間を設定することとされている。

未達成
類型は見直さず引き続き現行基準の安定的な達成を目指す。

第3 水域類型の見直しの検討

1.見直し対象水域の抽出

 河川及び湖沼における過去10年間のBOD及びCODの水質測定結果について、県の見直しの考え方に基づき、石手川(甲)、仁淀川(乙)、蒼社川(乙)の3水域が見直し対象となった。

石手川(甲)水域

 水域名 石手川(甲)
 指定年月日 昭和49年4月12日
 類型 C
 調査地点 
 環境基準点 1-1湯渡橋、1-2新立橋
 補足地点 1-51市坪、202-1吉木橋

2.見直しに係る検討

(1) BOD(75%水質値)の経年変化
 環境基準点においては昭和61年(1986年)度以降、上位類型であるB類型の環境基準(3mg/L)を継続して達成するとともに、水域全体においても平成30年(2018年)度以降、5年以上連続して達成。

(2) 直近10年間のBOD(75%水質値)の状況

調査地点 湯渡橋
地点番号 1-1
2013年度 1.5 
2014年度 1.3
2015年度 1.3
2016年度 1.5
2017年度 1.2
2018年度 1.2
2019年度 1.4
2020年度 1.1
2021年度 1.4
2022年度 2.1

調査地点 新立橋
地点番号 1-2
2013年度 1.5 
2014年度 1.2
2015年度 1.2
2016年度 1.2
2017年度 1.5
2018年度 1.3
2019年度 1.5
2020年度 1.2
2021年度 1.5
2022年度 1.9

調査地点 市坪
地点番号 1-51
2013年度 2.0 
2014年度 2.1
2015年度 1.6
2016年度 2.1
2017年度 1.3
2018年度 1.8
2019年度 1.9
2020年度 1.8
2021年度 1.8
2022年度 1.8

調査地点 吉木橋
地点番号 202-1
2013年度 4.5
2014年度 4.2
2015年度 3.0
2016年度 3.2
2017年度 3.3
2018年度 2.5
2019年度 2.9
2020年度 3.0
2021年度 2.9
2022年度 2.3

3.水域類型の見直し

 ○現状水質がB類型の環境基準を達成している状態が5年以上継続
 ○将来の水質が悪化するおそれは低い
 ○今後も水質汚濁防止施策の実施により、将来も継続してB類型の環境基準を維持、達成可能と見込まれる
 ○利用目的についても見直し後のB類型と整合

 水域類型をC類型からB類型に引き上げ、達成期間を「直ちに達成」とすることが適当。

仁淀川(乙)水域

 水域名 仁淀川(乙)
 指定年月日 昭和52年9月20日
 類型 A
 調査地点
 環境基準点 15-1三島橋

2.見直しに係る検討

(1) BOD(75%水質値)の経年変化
 平成19年(2007年)度以降、上位類型であるAA類型の環境基準(1mg/L)を10年以上連続して達成。

(2) 直近10年間のBOD(75%水質値)の状況

調査地点 三島橋
地点番号 15-1
2013年度 0.5 
2014年度 0.5未満
2015年度 0.5未満
2016年度 0.6
2017年度 0.5未満
2018年度 0.5未満
2019年度 0.6
2020年度 0.6
2021年度 0.7
2022年度 0.8

3.水域類型の見直し

○現状水質がAA類型の環境基準を達成している状態が10年以上継続
○将来の水質が悪化するおそれは低い
○今後も水質汚濁防止施策の実施により、将来も継続してAA類型の環境基準を維持、達成可能と見込まれる
○利用目的についても見直し後のAA類型と整合

水域類型をA類型からAA類型に引き上げ、達成期間を「直ちに達成」とすることが適当。

蒼社川(乙)水域

 水域名 蒼社川(乙)
 指定年月日 昭和53年12月8日
 類型 A
 調査地点
 環境基準点17-1 かんべ橋
 補足地点17-51 玉川ダム

2.見直しに係る検討

(1) BOD(75%水質値)の経年変化
 環境基準点においては平成15年(2003年)度以降、上位類型であるAA類型の環境基準(1mg/L)を継続して達成するとともに、水域全体においても平成25年(2013年)度以降、10年以上連続して達成。

(2) 直近10年間のBOD(75%水質値)の状況

調査地点 かんべ橋
地点番号 17-1
2013年度 1.0
2014年度 0.7
2015年度 0.8
2016年度 0.8
2017年度 0.7
2018年度 0.5
2019年度 0.8
2020年度 0.5
2021年度 0.6
2022年度 0.6

調査地点 玉川ダム堰堤
地点番号 17-51
2013年度 1.0
2014年度 0.6
2015年度 0.8
2016年度 1.0
2017年度 0.7
2018年度 0.7
2019年度 0.8
2020年度 0.8
2021年度 0.7
2022年度 0.9

3.水域類型の見直し

 ○現状水質がAA類型の環境基準を達成している状態が10年以上継続
 ○将来の水質が悪化するおそれは低い
 ○今後も水質汚濁防止施策の実施により、将来も継続してAA類型の環境基準を維持、達成可能と見込まれる
 ○利用目的についても見直し後のAA類型と整合

 水域類型をA類型からAA類型に引き上げ、達成期間を「直ちに達成」とすることが適当。

第4 見直し検討結果

 国の見直し方針を踏まえた県の考え方に基づき検討した結果、石手川(甲)、仁淀川(乙)及び蒼社川(乙)水域の水域類型を上位類型に見直し、達成期間は直ちに達成とすることが適当。

 石手川(甲)水域
 現在 類型C、達成期間ロ
 見直し後(案) 類型B 達成期間イ

 仁淀川(乙)水域
 現在 類型A、達成期間イ
 見直し後(案) 類型AA、達成期間イ

 蒼社川(乙)水域
 現在 類型A、達成期間イ
 見直し後(案) 類型AA、達成期間イ

【達成期間】「イ」直ちに達成、「ロ」5年以内のなるべく短い期間に達成

お問い合わせ

愛媛県 県民環境部 環境局 環境・ゼロカーボン推進課 大気・水環境グループ
TEL:089-912-2347 FAX:089-912-2344 


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