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平成26年4月1日付け組織改正及び人事異動に関する記者発表の要旨
日時 平成26年3月20日(木曜日)11時00分から
場所 知事会議室
(知事)
まず、バックパネルを変更したので、ご紹介させていただきたいと思います。
いよいよ明日の21日、瀬戸内しま博覧会「瀬戸内しまのわ2014」が開幕いたします。地域の資源を生かし、住民の皆さんが主役となった多彩なイベントの開催を通じて、地域の活性化につなげていきたいと思います。このため、本県ゆかりの方々にも応援いただきながら、イベントを盛り上げていきたいと考えておりますが、後ろのパネルは、伊予観光大使の友近さんと広島県出身のアンガールズを起用したポスターのデザインと、昨日、記者発表した国際サイクリング大会「サイクリングしまなみ」のロゴマークなどを組み合わせたものとなっています。期間中、一人でも多くの皆さんに訪れていただけるよう一生懸命取り組んでまいりますので、皆さんにもPR等への御協力をぜひよろしくお願いします。
それでは、組織改正と人事異動等について発表させていただきます。
平成26年度は、私にとりまして「助走」、「離陸」、「上昇」から「飛躍」に向けた任期の締めくくりの年でありまして、「愛顔あふれる愛媛県」を目指して、さらなる実需の追求による地域経済の活性化に傾注するとともに、喫緊の課題である防災・減災対策や国体の開催準備などの重要課題に、職員と一丸となって、全力で取り組んでいきたいと思います。
このため、今回の組織改正では、行政改革の推進姿勢を堅持しつつ、本県経済の活性化に向けたさらなる実需の追求を実践するため、「愛のくに えひめ営業本部」の販売促進体制の強化や、「瀬戸内しまのわ2014」とそのフィナーレを飾る世界的規模のサイクリング大会の実施体制を強化するほか、開催まで3年余りとなりました「愛顔つなぐえひめ国体・えひめ大会」の準備や地域医療対策の推進体制の強化などに、機動的かつ効果的に対応するための体制を整備することといたしました。
なお、例年と比べ退職者数が少なかったことや、組織改正を小規模なものとしたことから、人事異動については、やや小幅なものとなっておりますが、能力主義と適材適所を基本とした人事配置を行っており、任期の総仕上げにふさわしい体制づくりができたのではないかと思っております。
主な内容について申し上げます。今回の組織改正の主なものとしましては、まず、さらなる実需の追求を実践する取り組みとして、一つ目は、輸出促進や売れるものづくりの支援体制をさらに充実・強化するため、「愛のくに えひめ営業本部」の販売促進係長につきまして、貿易振興や農水産物の生産、流通を担当する職員を4名追加指名するほか、これで販売促進係長は全体で16名体制となりますが、そのほかに、国内外への愛育フィッシュの情報発信強化など、県産水産物の販路開拓に重点的に取り組んでいくため、水産職の営業主幹を新たに設置するなど、県庁一丸となり営業活動を一層強力に進めていくことといたしました。
二つ目は、明日21日から約7カ月間にわたって開催する「瀬戸内しまのわ2014」とそのフィナーレを飾る世界的規模のサイクリング大会について、広島県や関係機関との連携のもと円滑に実施していくために、経済労働部に次長級の「しまのわ2014推進監」、これを新たに設置しまして、実行委員会の副本部長とすることといたしました。また、今治支局商工観光室主幹を専任化しまして、現地本部の事業課長として「しまのわ2014」の推進に当たらせるなど、今治市や広島県からの派遣も含め実行委員会全体で8名増員することとしています。
このイベントは、瀬戸内海地域の魅力を国内外にアピールできる絶好の機会であり、地域経済の活性化に資するものでありますことから、市町や地域の皆さんと力を合わせ、必ず成功を収めたいと思います。
次に重要課題への機動的かつ効果的な対応として、一つ目は、平成29年の国民体育大会及び全国障害者スポーツ大会の開催に向け、施設整備をはじめ、総合開会式等の式典基本計画や輸送・宿泊計画の検討など、開催3年前となりましたので、本格化する大会運営面の準備作業や県民の機運醸成を強力に進めるための体制を整備いたしました。
具体的には、これは2月県議会で議決をいただいたとおり、国体局を「えひめ国体推進局」として企画振興部から独立させるとともに、局長の対外折衝業務の増加に対応するため、「次長」を設置するほか、「国体競技準備課」の「国体競技式典課」への改称や「障害者スポーツ大会課」の設置によりまして、4課体制とすることといたしました。
また、「愛顔」でおもてなしする愛媛らしさあふれる大会とするため、県民総参加の「オール愛媛」で準備を進めていく必要がありますことから、「愛顔つなぐえひめ国体・えひめ大会開催準備推進班」、これを設置しまして、部局横断的な連携のもとで、県民機運の醸成や両大会の諸準備を機動的に進めたいと考えております。
二つ目は、地域医療政策の推進体制の強化を図るため、保健福祉部に次長級の「医療政策監」、これは医師の資格者でありますけれども、「医療政策監」を設置することといたしました。この「医療政策監」には、医師としての専門知識等を活用して、地域医療ビジョンの策定や災害医療体制の整備のほか、医師確保など、重要課題の解決に当たらせることとしておりまして、県民の「快適かつ安全・安心な暮らし」の下支えにも、しっかりと取り組んでいきたいと思います。なお、スクラップ・アンド・ビルドの観点から、「医療政策監」が保健福祉部健康衛生局長を兼務することとしています。
次に、定員管理についてでありますが、本県においては、これまでも厳しい定員削減を行ってまいりましたが、「行政改革に終わりなし」の観点から、平成23年度の一般行政部門の職員数3,861名を平成27年度までの4年間で4%、人数にして160人程度となりますけれども、さらに削減する「第5次定員適正化計画」を策定し、取り組みを進めているところであります。
4年間のうち、3年目となる26年4月時点での職員数は、3,738名となる見込みでありまして、累計で123人の削減が達成されています。進捗率は77%となります。これは予定でございますけど、そうしたような状況でございます。今後も、業務執行リーダー主導によるさらなる事務の効率化を進めるほか、部局間の弾力的な人員配置や早出・遅出勤務の拡充などにより、職員の負担軽減を図りつつ、引き続き、適正な定員管理に努めることとしております。
なお、職員の採用に当たりましては、愛媛県職員採用セミナーの開催や他県の大学訪問等による受験者の増加対策に取り組むとともに、民間等の経験者が即戦力として活躍できるよう、今年度から採用年齢、これまで29歳でありましたけれども、34歳に引き上げるなど、優秀な職員の確保に努めているところであります。
また、年金支給開始年齢が今年度から段階的に引き上げられることを踏まえまして、再任用職員は、これまでの短時間勤務、これは週3日から4日でありますが、これに加えまして、26年度からは、フルタイム勤務、週5日、これを導入することとしておりまして、定年退職者が長年培ってきた専門知識、経験、能力を発揮できる人事配置を行って、若手職員へのノウハウ継承や事務遂行の効率化を進め、超過勤務の縮減につなげていくこととしています。なお、フルタイム再任用職員の人数・予定でありますが、15名を予定しています。
次に、人事異動についてでありますが、特別職、まず、平成25年5月に新中央病院本院がオープンし、新中央病院の整備に一区切りがつきましたことから、今年度末で三好公営企業管理者が退任し、後任には、俊野東予地方局長を充てることといたしました。俊野局長は、公営企業管理局長の経験もございます。その立場で、新中央病院の建て替えに向け尽力し、また、ここ2年は東予地方局長として、東予地方の実情にも精通しておりまして、新中央病院の経営の安定化や東予地域の県立病院、あるいは工業用水道施設の課題に、強いリーダーシップを発揮していただけるものと期待しています。
また、今年度末で退職を迎える上甲総務部長に、4月から参与をお願いすることといたしました。上甲部長は、県民環境部長として、東日本大震災の被災地支援や、本県の防災・減災対策の推進に尽力するとともに、平成25年度には、プロパー職員として14年ぶりになります総務部長を務め、県行政の各分野にわたる幅広い識見を有しています。防災・減災対策の総合調整、「自転車新文化」の創造・推進などの課題に手腕を発揮していただけるものと期待しています。
なお、井上参与は、懸案でありました本四架橋の出資問題に関する国との合意、あるいは津島道路の事業着手など、着実な前進が見られましたことから、今年度末で退職することとなります。
次に、一般職でありますけれども、まず部長級職員の異動・登用でありますが、部長級の異動数は8名、昇任者は6名と例年よりやや少なめの異動となっています。本庁部長級につきましては、引き続き、総務部長に県プロパー職員を配置するほか、任期の締めくくりの年であり、13人中8人を留任、公約の実現とさらなる実需の創出に向けた体制としているところであります。
昇任者につきましては、能力・実績主義を基本に、本庁では6年ぶり2人目となります女性職員を監査事務局長に登用するなど、適材適所の配置を行いました。
次に、次長級でありますけれども、この異動数については41名となりますが、例年並みの異動数でございます。このうち、昇任者は昨年度と同数の23名でありまして、能力・実績をもとに厳選して登用を図っています。
特に、「しまのわ2014推進監」には、イベント準備の先頭に立ち、実績を挙げている管理職を起用するなど、イベントの成功に向け、万全の配置に努めたところでございます。
次に、課長級職員でありますが、課長級につきましては、3年目を迎えしました昇任試験、今回はこれまでで最多の302名が挑戦をいたしました。しかし、一方で合格者はこれまでで最少の44名でありましたので、競争率は6.9倍という大変狭き門となりました。
合格者の平均年齢は、54.3歳で、昨年度は53.9歳でありましたから、昨年と比べると高めとなっておりますが、一方で、今回も最年少となる50歳の課長が1人誕生する一方で、58歳や59歳からも合格者が出るなど、年齢に関係なく、意欲、能力のある職員を、実績主義の観点から公正に選抜できたのではなかろうかと考えています。
なお、現場において、市町と連携して地域の活性化や福祉などの課題に汗をかいてほしいとの観点から、合格者のおよそ9割、44名合格者がいますが、うち39名を地方局等の出先機関に配置することとしています。
また、合格者の半数以上が、これは25名に上りますが、2回連続不合格であった職員であります。面接試験では、「何度でも挑戦できる」試験制度の趣旨を理解しまして、研鑽を積んでいただきました。前回と比べ見違えるほど成長している方も本当に多くいらっしゃってですね、この点は大変うれしく受け止めていたところでございます。
また、一方で今回残念な結果に終わってしまった職員も、こうした先輩達の姿をぜひ受け止めていただいて、再チャレンジし、来年度は雪辱を期してもらいたいと切に願っています。
次に、主幹級以下の職員につきましては、適材適所を基本として優秀な若手職員を積極的に登用するよう努めた結果、主幹級では最年少となる47歳での昇任者を昨年度は3名でありましたが、4名に増やすとともに、係長級では30歳代での登用を昨年度8名から10名に増やしているところでございます。
女性の登用でありますが、今回の人事では、先ほど申し上げましたように、6年ぶり2人目の女性部長が誕生するとともに、女性職員の係長級以上の役付職全体に占める割合は、過去最高水準となりました。今後とも、意欲と能力のある女性職員の登用に努めたいと思います。
次に、市町あるいは他県との人事交流でありますが、市町との相互交流につきましては、26年度から、新たに松野町との交流が可能となりまして、県から16市町に23名の職員を派遣し、市町から同数の職員を受け入れることとなりました。これに、実務研修生が22名いますので、こちらは13市町が関わっていますが、この受け入れを加えると、24年度から継続して、全ての20の市町と人事交流を行うこととなります。相互交流開始後、交流人数は過去最大となりますが、これらを通じて、県と市町の相互理解の深化と連携の強化を図ることができるものと考えております。
また、瀬戸内しまのわ2014及び世界的規模のサイクリング大会の円滑な実施に向けて、広島県との人事交流を拡充するとともに、関係3市町、松山市、今治市、上島町から5名の職員を受け入れることとしたところであります。
他県との人事交流につきましては、広島県のほか、四国3県と2名ずつの相互交流を行うこととしております。
次に、国や民間企業への職員の派遣でありますが、昨年に引き続きまして、ジェトロ・香港事務所、クレア・ソウル事務所、交流協会・台北事務所及び伊予銀行シンガポール駐在員事務所に職員を派遣することとしており、成長が著しいアジア諸国への営業活動を展開し、経済交流の拡大や県産品の販路開拓等に、より一層積極的に取り組んでいきたいと思います。
また、職員の行政能力の向上や専門知識の習得等のため、国の省庁等への派遣を拡充いたしたところでもございます。
最後に、被災地復興支援のための職員の長期派遣についてでありますが、26年度も被災地の復興に向けて、引き続き積極的に支援するため、技術職延べ22名を被災地3県へ派遣し、道路や河川などの災害復旧に従事させるとともに、行政職も延べ8名を福島県に派遣し、被災者に対する住宅支援業務などに当たらせることとしています。以上でございます。
(愛媛新聞)
組織改革が小規模だったのは何か理由があるのか。
(知事)
かなり計画的に組織改正をしてきましたので、最後の微調整というような段階に入ったということが一つ挙げられると思います。
(愛媛新聞)
年度途中の知事選とは関係ないのか。
(知事)
全然関係ないです。