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令和5年4月1日付け組織改正及び人事異動に関する記者発表の要旨

ページID:0004932 更新日:2023年3月24日 印刷ページ表示

日時:令和5年3月20日(月曜日)11時12分~11時34分

場所:知事会議室

 

(あいテレビ(幹事社))

 では続いて、令和5年4月1日付け組織改正及び人事異動について、知事よろしくお願いします。なお、会見終了後、レクがあると聞いていますので、詳細の確認はそちらでお願いします。

 

(知事)

 はい。令和5年度は、「愛顔あふれる愛媛づくり」の新ステージが本格的にスタートする重要な年であると思っております。特に、今回の組織改正では、待ったなしの課題である人口減少対策を強力に推進するための体制整備を行っております。また、行政・暮らし・産業のDX、そして、これらを支えるデジタル人材の育成・確保、さらにブランド産品を活用した交流人口の拡大、またカーボンニュートラル社会の実現、そして先ほども触れました新たな感染症発生への備えなど、県政の重要な諸課題に的確に対応するための体制整備を行ったところでございます。

 また、今回の人事異動につきましては、規模としては例年並みとなっておりますが、これまでもやってきたように能力・成果主義に基づきまして、若手・女性の登用にも配慮しつつ、適材適所の人事配置を行って、公約の実現に向けて、もう最初のスタートでありますから、しっかりと成果を出せる体制づくりにこだわって対応したと考えております。

 それでは、これから主な内容を申し上げさせていただきます。まず、人口減少対策の取り組みを迅速かつ強力に推進するために、保健福祉部の中に出会い・結婚・出産・子育て支援等の少子化対策など福祉政策を統括する「福祉政策統括監」、これを部長級で設置することといたします。また、部局の枠を越えた更なる連携や迅速な判断が必要となる少子化対策に機動的に対応するため、「少子化対策推進本部」を別途設置することといたします。そして、この少子化対策推進本部の本部長には、今申し上げた福祉政策統括監を充てたいと思います。また、仕事と育児の両立支援や女性活躍推進などの施策を一体的かつ効果的に取り組むため、男女共同参画に関する業務を子育て支援課に移管をして、「男女参画・子育て支援課」に改称をいたしますほか、少子化対策の総合調整と推進役を担っていく「少子化対策推進マネージャー」、こちら課長級で、これを新たに設置することといたしました。これが一つ目の大きなポイントでございます。

 次に二つ目のポイント、デジタル先進県の実現に向けてのことでございますが、知事直轄の「デジタル変革担当部長」、部長級で出納局長兼務でございます。これを設置するほか、経済労働部に「理事」、部長級でございます。理事を新たに設置するとともに、産業人材課に「デジタル人材グループ」を新たに設置することといたしました。

 3点目、地域経済の活性化に向けてでございますが、これまで愛・野球博に取り組んでまいりましたが、愛媛の一つの文化とも言える野球を切り口としたスポーツ・文化・観光交流の促進を図るため、地域スポーツ課に「えひめ野球文化推進監」を設置したほか、環境政策課を「環境・ゼロカーボン推進課」、これに名称を改めます。そして、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みを政策立案面で強化をしていきたいと思います。また、ブランド戦略課を改称いたしたいと思います。新しい名称は「食ブランドマーケティング課」。「食ブランドマーケティング課」に改称して、県産食材のブランド化に留まらず、食を活用した交流人口という面も担うというふうなことで、その拡大につなげていきたいと思います。また、林業従事者の確保やDX人材の育成等を図るため、林業研究センターの中に「人材育成室」を設置することといたしました。

 その他にも、働きがいと働きやすさを両立した県庁組織への進化と職員の人材育成を強化するため、「人材マネジメント室」を設置するとともに、予算編成に係る一連のプロセスの見直しを行っていることは皆さんにも、先般の議会の前にも、また公約のときにも説明させていただきましたが、制度面で政策立案機能の強化に取り組むため、財政課の主幹を増員しまして、「成果重視マネジメントグループ」、こちらを財政課の中に設置することとします。また、大規模イベントの開催準備を円滑に進めるため、森林整備課に「全国植樹祭準備グループ」を新たに立ち上げることといたします。さらに、人材獲得競争が激しさを増す中、県政の担い手となる人材確保に向けた取り組みを強化するため、人事委員会事務局に、こちらにも「人材確保グループ」を新たに設置するなど、県政の諸課題に対応するための組織改正を行ったところでございます。以上が主な改正のポイントとなります。

 次に定員管理についてでございます。定員につきましては、新しい行政改革大綱に基づきまして、令和2年度から5年度までの4年間は、平成31年4月1日時点の一般行政部門の職員数3,625名、これを基本としつつ、厳格な定員管理を継続することとしています。最終年度となる令和5年度の一般行政部門の職員数は、国の配置基準の見直し等に伴う児童相談所の増員分、こちらが27名います。それと子ども療育センター児童・思春期病棟の開設を新たに行いますが、こちらの増員分が7人、合計で34名、ちょっと別枠がございます。それから、豪雨災害の復旧・復興で10人、大規模イベントで12名、これに対応するための上乗せ採用分が22名となります。それから災害時の派遣に備えて技術職員を確保するための増員、そしてまた保健所の感染症対策強化に伴う増員、こちらも特殊事情でありますが、こちらの分が25名。合計で別枠管理81名となります。これを除きますと、3,618名。対基準年でマイナス7と、先ほど3,625名ということを申し上げましたが、それに比較するとマイナス7となる見込みであります。ただ、この別枠のこの81人上乗せ採用分につきましても、業務の目途が立った段階で、退職不補充等により、速やかに削減をするという準備を今のうちからしておりますので、そういった形で全体の定数管理も今後ともしっかり行っていきたいと思います。

 人事異動の中身でございますが、まず部長級職員の異動と登用についてでございます。今回部長級の異動数は14名、昇任者数は10名、そのうち10名が新たに部長になられる方であります。いずれも昨年度と同程度という規模になっておりまして、これまでどおり能力・実績主義を基本に、新ステージの公約実現に向けた取り組みを強力に進めていくための体制を整えたというふうに思います。

 具体的には、まず、新ステージの県政運営の要となる総務部長でございます。こちらにはマネジメント経験が豊富で新型コロナ対応にも手腕を発揮した菅保健福祉部長を配置いたしました。また、人口減少対策の全体調整を行う企画振興部長には、きずな博の開催や南予ワーケーションの推進に尽力した赤坂南予地方局長を配置いたします。また、少子化対策を担う先ほど新設するといった新たな部長ポスト、福祉政策統括監、こちらには民間企業や市町等との連携事業で実績を上げた久保田観光交流局長を登用いたします。また、総務部長にまわったことで後任人事が必要な保健福祉部長には業務に精通している福祉総合支援センター所長を、また、DXの推進を所管するデジタル変革担当部長にはデジタル戦略局長を、それぞれこれまでもずっとその仕事をやっていますからそのまま昇任という形になります、配置することといたします。なお県民環境部長にも池田総務管理局長を昇任配置することとしましたので、部長職には女性職員2名を登用することといたしました。

 次に、次長級職員の異動と登用でございます。次長級についても同様に、能力・実績主義をもとに厳選して登用を図ったつもりでございます。企画振興部政策企画局長と観光スポーツ文化部観光交流局長に54歳の若手職員2名を抜擢するなど、主要課長を経験した優秀な職員を積極的に登用し、本庁・地方局にバランスよく配置いたしました。

 次に、課長級職員の異動と登用でございますが、知事就任時にすぐに導入をさせていただきました、能力主義を徹底するために導入した課長級昇任試験、これも12年目を迎えますが、今年度333名の対象者の方が挑戦をし、受験率は94%を超えております。この制度が定着していることを実感しております。今回333名のうち、合格者は53名。競争率は昨年の5.6倍を上回る6.3倍となりました。そんな中、年齢に関係なく意欲と能力のある職員の登用に努めております。合格者はこれまでと同様、現場第一主義を基本に、53名のうち45名、85%の対象者を地方局等の出先機関に配置しております。また、合格者の53名中51名、96%が2回以上のチャレンジでございます。そして、約7割は3回以上のチャレンジでございます。ある意味では何度でも挑戦できるんだという制度の趣旨、これを理解し研鑽を積んできていただいて、何度でもチャレンジするぞという意欲が受験率にも表れてきていると思うんですが、そういった中で、本当に頑張って2名の方は最終年度59歳で合格された方もおられます。職員の成長を本当に心強く受け止めております。こうしたことから、今回残念な結果に終わった多くの職員さんも再チャレンジをして、来年度はぜひ試験合格に向けて日々日々の仕事に頑張っていただきたいと切に願っております。

 次に、女性の登用でございますが、先ほど申し上げましたように、部長級ポストに2名を登用したほか、課長級昇任試験においてもこれまでで最も多い9名の女性職員が合格したこともあって、係長級以上の昇任者数は今回64名と前年度に引き続き高い水準となっております。この結果、役付職員全体、これは係長以上ということになりますが、役付職員全体に占める女性職員の割合は昨年18.6%でありましたが、今年度は19.6%と過去最高となりました。また、事業部門、管理・企画部門へ積極的に配置しており、今後とも、意欲と能力のある女性職員の育成、登用には積極的に取り組んでまいりたいと思います。

 次に、他県および市町との人事交流でありますが、こちらは当初から積極的に進めておりますが、例年と同規模になります。合計で49名、市町交流で24名、他県の交流で7名、国や民間企業等派遣が13名、海外派遣が5名となっております。

 最後に、被災地復興支援のための職員の長期派遣についてでございます。令和2年7月豪雨災害の被災地支援のため熊本県球磨村の方に農業土木職1名、技術職員を派遣しておりますが、引き続き、派遣を継続して災害復旧工事に当たっていただきたいと思います。詳細については後ほど人事課の方から説明させていただきたいと思います。以上です。

 

(あいテレビ(幹事社))

 ただ今の発表事項に関して、質問のある社はお願いします。

 

(愛媛新聞)

 人口減少対策で部局横断での組織を設けていると思うんですけど、庁内の連携体制の強化とともに、庁外に対する発信力に何か期待するものがあれば教えていただければと思うんですけど。

 

(知事)

 そうですね、特に今回、福祉政策統括監を充てますけども、これまで観光交流であるとか、こうした分野で活躍してますから、民間企業との接点も非常に多い仕事をこなしてますんで、そうした人脈というものも大いに生かしていくことができるんじゃないかと、この点は期待をしているところでございます。

 

(読売新聞)

 すみません。読売新聞です。よろしくお願いします。国の方でも4月からこども家庭庁が発足いたします。今回、人口減少対策として福祉政策統括監を設けられたのと、男女参画・子育て支援課を設けられました。国のこども家庭庁との連携のやり方でどのように新しく組織改編された機関を活用しようと考えてらっしゃいますでしょうか。

 

(知事)

 むしろこの組織への取り組みはもういち早くずっとやってきておりますので、何も国がこども家庭庁を作るから、急きょやったわけではなくて、これまでの事業展開、そして公約の位置付け、そして新ステージのスタートと全て県中心に考えております。だからむしろこれからこども家庭庁がどんな形で進んでいくかまだ分からないんですね。むしろそっちを待って対応していくということになろうかと思います。

 

(愛媛新聞)

 すみません。先ほど聞きそびれたんですけど、部局横断の組織に関して、オール愛媛で人口減少対策に取り組まれていくと思うんですけど、ここは変わらず市町連携の部門が担うということでいいんでしょうか。それとも新しい組織で人口減少に関しては対応するということなんでしょうか。

 

(知事)

 市町連携については、トータルでこれまで県政自体の主要な柱になっていますので、これまでどおり行っていきますけれども、その中で分科会であるとかいろいろなものがあって、テーマが決まっていきますよね。それをおそらく人口減少問題は非常に大きな柱になりますから、当然この新設するところがそこを担っていくと、そこは当然縦割りじゃなくて、連携しながらやっていくというふうな役割分担をしっかり意思疎通さえあれば、横串入れるのはたやすいことだと思いますので、しっかりそこら辺はそれこそ「チーム愛媛」の腕の見せどころではなかろうかと思っています。

 

(八矢副知事)

 人口減少対策全般をその方(福祉政策統括監)が総括するわけではないです。それは移住の話とか、あるいは企業の働き方とか、それは県政全般にわたって全ての部長が取り組むものですので、少子化対策の関係はその方が特に総括をしてまとめるということになりますが、人口減少対策はもうそれこそ県全体を挙げてやっていくというようなところです。

 

(あいテレビ)

 あいテレビです。よろしくお願いします。人口減少対策についてお伺いします。今月、推計人口が県内130万人を戦後初めて下回るというふうな推計が出ておりますが、こうした状況を踏まえまして、来年度の人口減少対策への思いについてあらためて教えていただけますでしょうか。

 

(知事)

 そうですね、これもできるだけ早く早くと手を打ってきたつもりなんですが、そうは言ってもこれは人々の生き方に関わる問題でもありますから、なかなか結果に結び付けてすぐに出すということは難しいテーマだと思っています。ただそういった中で、去年、当時の推計で言うと、何もしなければ40年後に人口が80万人を切るという数字を、かなり早い段階で出していたんですが、それを上回るスピードで78万人ぐらいになるんじゃないかということも出させていただきました。なかなか人口減少問題というのは本当に難しいなと思うのは、例えば今回の高校再編でも感じたんですけども、今そこにある危機として受け止められにくい、学校でもまだ子供いるじゃないかっていう感覚で捉えられてしまうんだけども、もうこれからの子供さんの人数であるとか出生率を考えたら、さらにさらに深刻になっていくことは避けられないということをなかなかご理解いただけない中で進めていかなければいけない難しさがあると思います。だからこそ、できるだけ早めに現状というのを、予測値をお知らせして、共有していただく空気を作っていくっていうことが人口減少問題には欠かせないと思いますので、これからも自分自身も先頭になって、なぜここを重視しているのかっていうことを、あらゆるところに働き掛けを行っていきたいというふうに思います。その上でやれることを先ほど申し上げましたように、一人一人の生き方、価値観に関わる問題でもありますから、そこを前提にしながら、こういうことをやったらこういうところでサポートしますよとか、いろんな考えられる手立てを、もうありとあらゆる知恵を絞ってやっていくということで対応するしかないと思いますので、これはもう全庁挙げて全力を傾けていきたいというふうに思ってます。

 

(あいテレビ(幹事社))

 各社さん他によろしいでしょうか。それでは会見に移ります。

 

※議事録については、読みやすさや分かりやすさを考慮し、発言の趣旨等を損なわない程度に整理しております。


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