本文
真鍋淑郎博士に対する「愛媛県県民賞」の授与に関する記者発表の要旨について
日時:令和4年1月13日(木曜日)11時00分~11時08分
場所:知事会議室
(南海放送(幹事社))
それでは時間になりましたので始めます。本日は30分を予定しています。本日の記者発表事項、真鍋淑郎博士に対する「愛媛県県民賞」の授与について、知事お願いします。
(知事)
まずその前に、速報でお知らせいたしましたとおり、昨日は151名の新型コロナ陽性者が確認されました。陽性が確認された方にお見舞いを申し上げさせていただきます。
最多の陽性者数を2日連続で更新いたしました。昨日申し上げました、感染力が強いが故に多くなってきますと、保健所機能、医療現場への負荷が格段に高まってまいります。そうした観点からも、これまで経験したことのない危機的状況の渦中にあると思います。
また、昨日新たに松山市で「学校クラスター」、宇和島市で「高齢者施設クラスター」が確認されました。第6波で初めての「高齢者施設クラスター」の確認です。151名の分析を進めておりますが、まだ大ざっぱなところまでしか分かっておりません。20代が40名以上、10代・30代がそれぞれ20名以上、若者世代の感染がさらに大きく広がってきています。加えて、福祉施設など高齢者への伝播(でんぱ)が本格的に表れ始めているのも特色であります。陽性者数が多数に及んでおりまして、深夜帯に判明したものもあります。保健所の聞き取り結果の報告が昨夜から現在も続いておりまして、公表内容等の集計・分析はまだ行っているさなかにありますので、コロナについてはあらためて15時から臨時の記者会見を開いて報告させていただきたいと思います。
それでは、今、話のあった県民賞の授与についてでありますが、真鍋淑郎博士に対して「愛媛県県民賞」を授与することとしましたので発表させていただきます。昨年末の記者会見でお知らせしたとおり、「愛媛県県民賞」は県としての最高位の表彰であり、条例に基づき設置した選考委員会にお諮りしたところ、全員一致で適当との答申をいただき、授与のための手続きが整ったところでございます。真鍋博士に近々帰国の予定はないそうでございます。そこで授与式は行わず、本日付けで表彰することとし、賞状や副賞は、後日、準備が整い次第、お送りさせていただくことといたします。
ご案内のとおり、真鍋博士は旧制県立三島中学校の卒業まで、現在の四国中央市である新宮村でお過ごしになり、東京大学理学部および同大学院で学ばれた後、渡米されました。米国では気象局やプリンストン大学において、コンピュータを活用した温室効果ガスの増大と地球温暖化との関係を明らかにされ、世界の先駆けとなる研究に取り組まれました。昨年、大気と海洋の循環を組み合わせた気候変動モデルを開発したご功績により、ノーベル物理学賞を受けられたということでございます。
「愛媛県県民賞」の授賞について、真鍋博士からは「大変光栄であり、うれしく思う」との謝意が示されるとともに、県民の皆さんへということで、こちらにメッセージをいただきました。ぜひ、これお伝えいただけたらというふうに思います。
真鍋博士の「ふるさとの大自然に囲まれた幼年時代に育まれた自然に対する心が、今の考え方の根源になっておりまして、ノーベル賞に選ばれたことは気候研究の重要性が認められた結果だと思います。愛媛県民の若い方たちにも、好きなことをやって、世界に羽ばたいて、活躍いただきたい。」というメッセージでございます。世界的偉業を成し遂げた本県出身者のお言葉として深く県民の心に刻まれ、人生に刺激を与え、夢や希望に向かってチャレンジする力強い道標と、よりどころになるものと考えております。あらためて心から敬意を表するとともに、今後ともご壮健で、世界を舞台にさらなるご活躍をされることを祈念申し上げます。
なお、県としても、これを機に県民の皆さんに地球温暖化対策への関心をより高めていただくため、真鍋博士の写真やメッセージとともに、博士が開発された気候変動モデルや県気候変動適応センターの取り組みなど、これをパネルで紹介するロビー展を、今月17日の県庁第一別館を皮切りに、東中南予の各地方局で順次行うこととしております。以上です。
(南海放送(幹事社))
ただ今の発表事項に関しまして、質問のある社はお願いします。
(南海放送)
南海放送です。コロナの方なんですけども、2日連続で過去最多を更新する見込みとなったということについて、全く減る見通しも立たない、増えているということについて受け止めをお願いします。
(知事)
これはもう昨日も記者会見で申し上げましたように、100人はまだピークではないと。ピークに向かっての始まりに過ぎないというお話をさせていただきました。それは未知ではありますけれども、先行して拡大している他県の動向を見ればそうなる可能性は十分あると。ですから、まだ100人から150人、それがピークとは全く思えないという段階にあると思いますので、ただ昨日もオミクロン株の特性というのを十分に受け止めた上で、冷静に対応していく必要があるというふうにあらためて思っております。
(あいテレビ)
あいテレビです。真鍋先生への話なんですが、コロナ禍で非常にまだ年明けても皆さん不安という中で、今回、賞を授与されるということで、県民への明るい話題の提供にはなろうかと思うんですが、あらためて県民へのもたらす影響というか、どんなことを感じてほしいとかありますでしょうか。
(知事)
そうですね、やはり人間の人生というのは限られたものでありますから、その中でどう生きざまを追い求めていくかというのはそれぞれの命題だと思います。それぞれ分野も違いますし、フィールド、関心も違うと思うんですけども、そういう意味で社会貢献という観点を常に忘れることなく、自分の得意分野を掘り下げていった結果としてのノーベル賞だったと思うんですね。ですから、そうした社会貢献、昔の言葉で言うならば、世のため、人のためということをベースに置いて、そして、自分の得意分野、やりたい分野を見つけていくということが充実した人生につながるという一つの指針をお示しいただいたんではなかろうかと思います。特に、未来のある若い世代に、ぜひ大きな刺激を与えることになればというふうに思っています。
(南海放送(幹事社))
その他、いかがでしょうか。