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平成31年度重要施策提案・要望に関する記者発表の要旨について
【記者発表資料】
日時:平成30年5月25日(金曜日)11時00分~11時11分
場所:知事会議室
(知事)
平成31年度の国の予算の概算要求に向けて、本県重要施策の提案・要望を取りまとめさせていただきましたので発表をさせていただきます。
今回の提案・要望では、防災・減災対策、人口減少対策、地域経済の活性化等、本県が重点施策として取り組んでいる諸課題に加えまして、新たに国体のレガシーを生かした「スポーツ立県えひめ」の実現に向けた支援を盛り込ませていただきました。
お手元の資料1のとおり、要望項目数は61項目でございまして、昨年度から5項目増えております。この内訳は、新規項目が8項目であるのに対しまして、要望実現で削除した項目が2項目。これは、森林認証制度の普及啓発と介護報酬の見直しでございます。統合による減が1項目。これは松山空港の関連です。こういう状況になっています。
このうち、最重点項目として33項目を選定しておりまして、関係省庁に対しましては、この最重点項目を中心に、県議会議長、市長会、町村会の会長にも同行していただきまして、例年どおり「チーム愛媛」の体制で、5月29日火曜日、30日水曜日に要望を行うよう調整を進めているところでございます。
要望項目は、資料2のとおりであり、その主なものを申し上げます。
まず、防災・減災対策として、1ページの1「地域の実情を踏まえた防災・減災対策の推進」は、従来から要望している南海トラフ地震対策や土砂災害対策などへの財政支援措置の充実・強化に加えまして、昨年9月の台風18号によって被害を受けた重信川の堤防漏水対策の早期完了を求めるものでございます。
4ページの3「陸上自衛隊松山駐屯地の拡張及び周辺地域の道路整備」につきましては、大規模災害発生時において、他の駐屯地からの応援部隊の人員や資機材の受け入れが可能となるよう、手狭になっている駐屯地の拡張のほか、大型車両の出入口を複数確保するため、既存進入路以外に大型車両の通行が可能な進入路の整備などを求めるものでございます。
次に、人口減少・次世代対策につきましてですが、7ページの7になります、「教員の業務負担軽減に関する支援」についてでありますが、これは新学習指導要領の円滑な実施や複雑化・多様化する教育課題に対応するための教員定数の充実に加えまして、今年度から県独自で取り組んでいます県立高校の部活動指導員やスクール・サポート・スタッフの配置促進のため、支援措置の拡充を求めるものでございます。
次に、地域経済の活性化でありますが、10ページの14「自転車関連施策の総合的な推進」については、自転車関連施策の推進に向けて、国の予算総額の確保や、Eバイク、これは電動アシストスポーツサイクル、海外では爆発的な人気を博している分野でありますが、これの規制緩和に加えまして、本県の先進的な自転車施策をモデル事業として、予算の重点配分を求めるものでございます。
11ページの19でありますが、「G20労働雇用大臣会合開催成功に向けた支援」については、来年、松山市で開催される大臣会合にあたりまして、警備、消防などへの財政支援や安全な環境を整備するための支援を求めるほか、参加国や関係機関との連絡・情報共有体制の構築、本県の魅力の海外発信への配慮などを求めるものでございます。
農林水産業関係では、13ページの25「高病原性鳥インフルエンザ」は、今年1月に、四国で初めて香川県で発生したことを受けまして、家畜伝染病の国内への侵入・まん延防止に係る支援制度の継続強化や、家畜保健衛生所の機能強化に対する支援の拡充を求めるものでございます。
26の「農林水産物の輸出促進及び国際競争力強化」は、主な輸出先である東アジア各国における輸出規制の改善のほか、今回新たに、輸出時の優先取引が期待されます国際水準のGAP認証に係る複数年更新に要する費用への助成制度創設を求めるものでございます。
次に、「スポーツ立県えひめ」の実現では、18ページの38「スポーツ交流による地域活性化への支援」は、東京オリンピックやラグビーワールドカップを契機とした合宿誘致や国際交流など、地方のさまざまな取り組みに対する支援制度の拡充のほか、日本スポーツマスターズ開催県に対する財政支援の拡充などを求めるものでございます。
39の「障がい者スポーツ振興への支援の拡充」は、提案型の新規項目でございます。障がい者の皆さんが身近にスポーツを楽しむために、民間のスポーツ施設の環境整備や、障がい者アスリートの雇用促進制度の創設などを求めるものでございます。
次に、交通基盤の整備ですが、20ページの41「四国への新幹線の導入」は、四国の新幹線計画を基本計画から整備計画へ格上げするための調査の実施、そしてJR松山駅の新幹線駅併設に向けた調査・検討を求めるものでございます。
42ですが、「高規格幹線道路等の整備促進」は、ミッシングリンクの解消に向けた内海・宿毛間の早期事業化や、津島道路、今治・小松自動車道、大洲・八幡浜自動車道、この整備促進に加えまして、松山外環状道路「国道33号インター東線」の整備促進、松山自動車道松山インターチェンジから大洲インターチェンジの早期4車線化、東温スマートインターチェンジ、仮称ですけれども、これの新規採択などを求めるものでございます。
最後に、安全・安心で住みやすい地域づくりでは、24ページの48、これはずっと言い続けていることでありますけれども、「ドクターヘリの運航に対する支援等」は、国はドクターヘリ導入促進事業に100パーセント配分したとは言いますけれども、交付金の中での取り扱いになりますから、周産期や救急医療を含む補助金全体での交付率は、29年度は55.0パーセントに止まっています。結局、このトータルのしわ寄せというのが非常に大きいですから、法律で2分の1、国が財政措置をすると明記されていることが実現しているとは到底思えない状況になっていますので、恒久的かつ柔軟性の高い支援制度の創設を求めるものでございます。
主な項目については、以上でございます。詳細につきましては、後ほど担当課の方からレクチャーをさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
以上です。
(愛媛朝日テレビ)
ただいまの発表事項に関して、質問のある社はお願いします。
(南海放送)
なかなか優劣は付けにくいと思いますけれども、三つの柱プラス、スポーツ立県ということで、特に先ほど述べられた新規とか最重点項目とかの中で、今後、力を入れていきたいことがあれば、あらためて教えてください。
(知事)
重点項目なんで、全部力を入れていきたいんですけれども、特に新規については、これまで継続のものについては、意図は伝わっていますから、新規については、特に芽出しということになりますので、そのまま全部が実現するわけではないと思いますけれども、ここは強調していきたいなというふうに思っています。
(愛媛朝日テレビ)
G20の労働雇用大臣会合の開催に向けた今後の安全環境整備を進めていくと思うんですが、どういったところを重点的に整備されていくんでしょうか。
(知事)
そうですね、まだ国の方とも打ち合わせを進めている最中なんですけれども、来られる規模、G20といっても結果的には30数カ国になろうかと思うんですね。その随行者、マスコミ関係等で数百人規模になりますので、この安全確保、宿泊、それから会議場等も、いろんなケースを想定しなければならないということで、まだ決まっていない状況にあります。
それだけの規模で要人が来られるということでもありますから、今言ったような、会場、宿泊先、警備等をトータルで捉えなければスムーズな開催というのはできないと思いますので、この点について、万全の調査、検討を行っていきたいというふうに思っています。
(南海放送)
加計学園の文書の問題がありまして、その中で要望をされるということで、何かプレッシャーとか。
(知事)
そんなことはあり得るんですかね。あったら問題、逆にそれが問題ですよね。そんなことをする政府とは思っていないですし、県選出の国会議員も協力していただけますので、しかも、うちは「チーム愛媛」で臨むと。その重みは、当然受け止めていただけるというふうに思っています。