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農業・農村の動き(令和4年3月)
管内の農業・農村の動き、普及指導活動の状況をまとめました。
青年農業者が1年間の活動成果を報告
西予農業指導班は3月2日、西予青年農業者連絡協議会との共催により西予青年農業者研修会を開催し、会員の他、農業指導士や関係機関職員等40人が参加。
研修会では、西予市内の4青年農業者組織の代表から、普及指導員が伴走支援して取り組んだ「大豆の早播き・摘芯による安定栽培実証」や「もっと南柑20号の浮皮を防げ!」などのプロジェクト活動の報告を行った。
農業指導士等の審査員からは、「地域の課題に向け頑張っている」「近年、内容のレベルが高くなった」等、青年農業者の組織活動に対し、高い評価をいただいた。
当班は、今後も関係機関・団体と連携しながら、青年農業者組織の意欲的な活動を支援する。
ゆず産地の維持・拡大を図るため、ゆずのせん定講習会を実施!
西予農業指導班は3月8日、JAひがしうわと連携し、西予市野村町でゆずせん定講習会を開催。東宇和ゆず生産部会員や関係職員など計58人が参加した。
例年はゆずの成木の整枝・せん定をテーマに講習していたが、今年度は内容を大きく変更して、幼木の整枝・誘引と大木の樹形改善について講習した。
生産者からは、「残す枝とせん定する枝はどう見分けるのか」、「隣接樹と被さっている枝の処理はどうするのか」など活発に質問を受け、ゆずのせん定技術を再確認するとともに、生産者同士の情報共有の場を設けることができた。
当班では、成木のせん定方法だけでなく、幼木の初期管理や大木の低樹高化についても継続した指導を行い、青ゆずを含めた西予市産ゆずの産地振興を図る。
女性農業者がアシストスーツの効果を体感!
西予農業指導班は3月11日、西予市の女性認定農業者で組織する「マイネット」の研修会を開催し、会員13人が参加した。
研修会では「快適な農作業に向けて」をテーマに、アシストスーツの仕組みやかんきつ栽培における収穫・運搬作業での実証成果などを紹介。また、実用化されているアシストスーツ7種類を展示し、省力化したい作業に合わせたスーツを実際に着用して効果を体感した。
参加者からは、「サポーターがついているので膝が楽」「夫や息子にも体験させたい」、「草刈りの時に使うのはどれがいいか」など活発に意見交換が行われたほか、各種農作業での試用を希望する参加者もあり好評であった。
当班では、スマート農業技術の一つとして、アシストスーツの普及に向けた啓発を行っており、女性農業者の労働負荷の軽減につなげていく。
さといもの栽培面積拡大
西予農業指導班管内では、さといもの栽培面積が増加しており、令和4年産では約2.5ヘクタールで栽培されることとなり昨年度の約5倍の面積が見込まれている。
そこで、西予農業指導班は3月11日、JAひがしうわと連携し栽培講習会を開催し、栽培予定者6人ほか関係者が参集し栽培管理について認識を高めた。
管内のさといも栽培は、普及ビジョンである水田地帯の集落営農の推進の一環として、高収益作物の一品目として、伊延西地区に令和2年度に導入、周辺の農業者からは労力が少なく収益性が高いことが注目されていた。
当班では、今後、機械化による労力軽減が図れる栽培体系を推進するとともに、大規模栽培経営ができる生産者育成を支援していく。
ケールの品質向上対策に向けてリアルタイム栄養診断を実施
西予農業指導班は3月17日、(株)グリーンヒル、JAひがしうわと連携し西予市野村町でケール生産者9人のほ場を巡回し、リアルタイム栄養診断結果に基づく各ほ場に適した肥培管理について提案を行った。
当日は、各ほ場においてリアルタイム栄養診断を実施し、分析結果からほ場に適した肥培管理について提案を行った。
生産者からは、「栄養診断により数値を明確化していくことで肥培管理の参考になる」「生育状態と数値との関連性を明らかにすることで品質向上を図りたい」など期待の声が上がった。
当班では、今後もリアルタイム栄養診断や化学農薬に頼らない病害虫防除について推進し、野村地域の高収益作物として位置付けているケールの生産振興を図る。